第96章 修練と解决
南条秋奈を学校に送った後、周天明は一人で郊外の廃工場へ向かった。
ここは人気がなく、鉄砂掌の修練に最適だった。現代社会では、このような古い武功は時代遅れに思えるかもしれないが、周天明は真の武道修練が決して時代遅れになることはないと深く理解していた。
彼は持ってきた鉄砂を大きな鉄の盆に注いだ。黒い鉄砂が太陽の下で鈍い光沢を放っている。
鉄砂掌の修練はいくつかの段階に分かれており、各段階には異なる要求と方法がある。初期は砂への挿入、中期は砂を叩く、後期は砂を掴む、そして最後は気を練って注入する。
周天明はまだ初期段階にいて、繰り返し手のひらを鉄砂に挿入し、鉄砂の摩擦と衝撃を通じて、掌部の皮膚、筋肉、骨格を鍛える必要があった。
この過程は極めて苦痛で、挿入するたびに無数の細かい針で刺されるような痛みを感じるが、周天明は歯を食いしばって耐えた。
「ふっ——」
彼は深く息を吸い込み、両掌を勢いよく鉄砂に突き刺した。
鉄砂が翻り、さらさらという音を立てた。手のひらに激しい刺痛が走るが、周天明は止まらず、鉄砂をかき混ぜ始め、皮膚のすべての部分が鉄砂の摩擦に触れるようにした。
一回、二回、三回……
すぐに周天明の手のひらは赤く腫れ上がり、皮膚の表面に細かい血の点が現れた。
しかし彼は止まらず、この単調で苦痛な動作を繰り返し続けた。
鉄砂掌の修練は段階を追って進めることが重要で、急いで成果を求めてはいけない。毎日練習を続け、手のひらを徐々に鉄砂の強度に慣らし、それから徐々に力と時間を増やしていく。
周天明は師匠がかつて言った言葉を思い出した。「鉄砂掌は外功だけでなく、内功でもある。外では皮肉筋骨を、内では精気神を鍛える。内外を兼ね修めて初めて、真に成し遂げられる。」
彼は呼吸に合わせ始め、砂に挿入するたびに気を丹田に沈め、それから手のひらの動きに従って、内力をゆっくりと両掌に導いた。
この過程には極めて高い集中力が必要で、少しでも油断すると走火入魔になる。
しかし周天明には前世の記憶とこの世の霊感があり、気の流れに対して常人を超えた鋭敏な感知力を持っていた。
彼は明確に感じることができた。砂に挿入するたびに、丹田の気が一分流動し、経脈に沿ってゆっくりと両掌に流れ、それから掌心に集まり、凝結していく。
「そうだ、この感覚だ……」
周天明の目は集中し、完全に修練に没頭していた。
時間が一分一秒と過ぎ、太陽が徐々に西に傾いた。
周天明の手のひらはひどく赤く腫れ上がり、皮膚の表面には細かい傷跡が無数にあり、場所によっては血の玉が滲んでいた。
しかし彼は依然として止まらず、かえってますます没頭していった。
彼は発見した。修練が深まるにつれて、手のひらの鉄砂に対する感知がますます鋭敏になってきた。一粒一粒の鉄砂の形、重さ、温度を、彼は明確に感じ取ることができた。
この感覚は非常に玄妙で、まるで手のひらと鉄砂の間に何らかの繋がりができたようだった。
「これが師匠の言った『物我両忘』の境地なのか?」
周天明の心が動き、修練のスピードを上げた。
砂への挿入、砂のかき混ぜ、砂を掴む……すべての動作が流れるようで、少しの滞りもなかった。
徐々に、彼は不思議な状態に入った。
手のひらはもはや痛まず、むしろ温かい感覚が湧き上がってきた。それは気血が手のひらで奔流し、内力が経脈で運転している感覚だった。
鉄砂が彼の手の中で命を持ったかのように、彼の動きに従って翻り、流転した。
周天明は完全にその中に没頭し、時間を忘れ、疲労を忘れ、自分がどこにいるかさえ忘れた。
彼の意識は完全に両掌と鉄砂の間に集中し、すべての接触、すべての衝突を感じていた。
どれだけ時間が経ったかわからないが、太陽はすでに完全に沈み、夜のとばりが降りていた。
周天明はついに手を止めた。彼は自分の両手を見た。ひどく赤く腫れ上がっているが、手のひらの奥深くで何かが変化しているのを感じることができた。
それは骨格が再編され、筋肉が強化され、皮膚が靭性を増していく感覚だった。
「鉄砂掌……さすがは古伝武学の上乗功夫だ。」
周天明がつぶやき、目に期待の光が走った。
彼は知っていた、これはまだ始まりに過ぎない。鉄砂掌の修練は長い過程で、日々の継続と積み重ねが必要だ。
しかし彼は信じていた。続けさえすれば、いつか自分の両掌が鉄のように硬くなり、最強の武器になると。
そう思いながら、周天明はリュックサックから事前に用意していた薬酒を取り出し、両手をその中に浸した。
これは鉄砂掌の修練専用の活血化瘀薬酒で、手のひらの回復を加速させ、同時に手のひらの靭性と強度を増強することができる。
薬酒は氷のように冷たく、傷口に触れると心臓を突き刺すような痛みが走ったが、周天明は眉をひそめただけで、何の声も発しなかった。
この程度の痛みは、さっきの修練の苦痛に比べれば、まったく大したことではない。
約三十分間浸した後、周天明は両手を薬酒から取り出し、清潔な布で丁寧に拭いた。
彼は感じることができた。薬酒がすでに皮膚に浸透し、効果を発揮し始めている。
「今日はここまでにしよう。」
周天明は道具を片付け、この廃工場を離れる準備をした。
しかし去る前に、彼はもう一度あの鉄砂の盆を見て、目には決意が満ちていた。
「明日も、また来る。」
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周天明は心の中で深川一味への対策を計画していたが、実際に実行するのは困難だった。適切なタイミングを見つけるだけで、長い時間をかけた観察が必要だった。
最終的に、彼は廃工場で鉄砂掌を修練しながら、計画を徐々に完成させた。ただし、一人では実行が困難で、単独行動はできず、どう見ても極道の力を借りる必要があった。
周天明は何度も考えた。深川の勢力を完全に根絶やしにするどころか、短期間だけでも動けなくさせるのも難しい。龍崎真一と協力するのはやはり必要な手段だった。
とはいえ、焦ってはいなかった。これはまだ布石の段階で、今後いくらでも徹底的に解決する機会がある。忍耐が必要な過程になるだろう。彼だけでなく、龍崎真一にとっても同様のはずだ。
夕暮れ時、周天明は鉄砂掌の修練を終え、新宿へ向かった。あの居酒屋に戻って座ると、龍崎真一が清酒を出し、煙が立ち昇った。
龍崎真一は清潔な黒いスーツに着替えており、顔の傷跡が薄暗い照明の下で特に猛々しく見えたが、笑顔はかなりリラックスしていた。極道にとって幸福の定義は単純で、対抗者を圧倒し、縄張りを拡大できれば満足なのだ。しかも今は錦城会を叩く機会もある。
「今日、深川たちは草木皆兵で、かなりの手下を集めて、何かに備えているようだった。」龍崎真一がテーブルの前でそう言った。
「どういうことだ?」周天明が聞いた。
「深川には江東区の方に対抗者がいる。同じく高利貸しをやってる連中で、両者は昔から仲が悪い。深川は相手がトラックを燃やしたと疑って、今日人を送って情報を探らせたら、一人が捕まって、他の連中は半殺しにされて追い返されたんだ。」
周天明はすぐに理解した。「どうやって手を出すか考えていたところだが、これで楽になった。今回は連中が手一杯で、南条家を騒がせる余裕もないだろう。二つのクズどもに互いに疑心暗鬼させればいい。」
周天明は詳しく状況を聞いた後、その夜すぐに龍崎真一に指示を出した。「今夜動く。まず江東区の方に行って、深川が捕まった手下を救い出せ。」
「救う?」龍崎真一が少し意外そうにした。
「そうだ、救う。そして放火させろ。」周天明の目が冷たくなった。「放火するときに叫ばせろ。深川が相手を皆殺しにすると。」
龍崎真一が一瞬固まってから、笑顔を浮かべた。「見事だな、周くん。こうすれば、両者の恨みは完全に固まる。」
「その通り。」周天明が言った。「それから深川の拠点に行って、混乱に乗じて放火する。両者とも相手がやったと思い込む。その後は互いに殺し合うだけで、他のことに構っている余裕はない。」
龍崎真一がタバコに火をつけ、深く吸い込んだ。「お前という学生は、本当に考えが深いな。でも気に入った。そうしよう。」
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深夜、周天明と龍崎真一は数人の腹心を連れて、江東区の倉庫に忍び込んだ。
これは深川の対抗者の縄張りで、捕まった手下がここに閉じ込められている。
周天明は音もなく中に入った。この組織も極道だが、警備は緩く、武功を修練した周天明にとっては形同虚設だった。約三十分かけて、雑物置の中に縛られた男を発見した。
「田村か?」周天明が低声で聞いた。
雑物置の中の男の声がかすれていた。すぐに答えた。「俺だ。お前は誰だ?」
「田村、助けに来た。」周天明が近づき、縄を一気に引きちぎった。声を潜めて言った。「深川の大兄貴が送ってきた。今回は連中を完全に潰すつもりだ。」
「何だと……」田村が驚いたようだった。「お前は深川の大兄貴の人間か?」
周天明の声が冷たくなった。「落ち着け。深川の大兄貴が東城会の龍崎若頭に頼んだんだ。俺は龍崎若頭の手下だ。」
「ありがとうございます!」田村は相手の年齢が若いと気づいたが、救いに来てくれたと知って感謝した。
「礼はいらない。今からやってもらうことがある。よく聞け。」
「仰ってください。」
「ここにガソリンのタンクがある。外に行って火をつけろ。火が上がったら叫べ。深川の大兄貴が連中を皆殺しにするってな。」
「ああ、でもそんなことしたら、捕まって殺されるんじゃ……」この時、田村は他のことは考えられず、自分の命が助かるかどうかだけを心配していた。
「安心しろ。お前の安全は俺たちが守る。連中をじわじわ苦しめるつもりだ。恐怖の中で死なせてやる。」
「わかった!今すぐ火をつける!」田村が歯を食いしばって言った。
周天明が田村の肩を叩き、意味深長に言った。「大手柄だぞ!」
そう励まされて、田村は興奮し、ガソリンのタンクを持って大股で駆け出した。
周天明は地面の切れた縄を拾い、それから振り返って闇の中に消えた。
間もなく、倉庫エリアで火の手が上がった。四、五カ所で同時に大火が燃え始めた。その時、田村のかすれた声が響いた。深夜に特に耳障りだった。「お前ら野郎ども!深川の大兄貴がお前らを皆殺しにするぞ!覚悟しろ!」
相手の組織がすぐに混乱した。怒鳴り声が上がり、すぐに鉄パイプや刃物を持った男たちが田村の方へ駆けつけた。
この時、田村は極度に興奮していた。東城会が後ろ盾にいると思い、恐れはなかった。さらに数カ所に火をつけた。
相手の男たちがこれを見て、目を血走らせ、怒鳴りながら駆け寄り、刃物を振った。
この時になって田村は恐怖を感じた。周りに誰も助けに来ない。逃げようとしたがもう遅く、恐怖の叫びを上げ、振り返って一歩踏み出した瞬間、鉄パイプで地面に叩きつけられた。
田村が倒されるのを見て、周天明は静かに暗闇から退いた。しかし去らずに、混乱に乗じてさらに数カ所に火をつけた。炎が激しく燃え上がり、空の半分が真っ赤に染まった。
龍崎真一が外で待っていて、周天明が出てくるのを見て、低声で言った。「見事だった。」
「行こう、深川の拠点へ。」周天明が言った。
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翌日、ニュースが広まり、深川の組織が大騒ぎになった。
「相手が倉庫を燃やしただと?!」
「何?田村まで殺されたのか?」
「野郎ども、血の代償を払わせてやる!」
深川の手下たちは皆慌てふためき、熱い鍋の上の蟻のように、全員を集めて報復の準備をした。
相手も負けじと、その日のうちに墨田区に押しかけ、深川の拠点の一つを徹底的に破壊し、金庫の金も奪った。
この日、墨田区の外で、二つの組織が激しい流血の衝突を起こし、双方ともかなりの死傷者を出した。今は何の説明もできない。刀と血で解決するしかない。
夕暮れになってようやく双方が一時撤退したが、これで終わるはずもなく、今後数日間はさらに多くの衝突が起こるだろう。
その夜、周天明と龍崎真一の部下が再び出動し、静かに深川の主要拠点——あの古いビルに忍び込んだ。
龍崎真一の手下がまず人を引き出し、それから周天明が自ら手を下し、ビルの中の数カ所にガソリンをまき、火をつけた。
ビル全体がすぐに炎に飲み込まれ、深川が隠していた帳簿、現金、証拠、すべてが灰になった。
墨田区の住民たちは皆拍手喝采した。深川たちは普段から住民を圧迫しており、とっくに民怨を買っていた。ただ誰も声を上げる勇気がなかっただけだ。今起きたこの出来事に、皆が密かに喜んでいた。
神代咲がこの件を聞いて、心配そうな顔をした。周天明が見て笑った。「心配しないで。深川たちも相手も碌でもない連中だ。犬が犬を噛んでるだけさ。」
神代咲が頷いて、小声で言った。「周くん、今後はこういうことはなるべくしないで……」彼女は周天明を心配していた。高校生がこんな手段でこれほど大きな騒ぎを起こして、今後さらに深みにはまっていくのではないかと。
周天明がすぐに笑った。「安心して。俺は人を害する心なんてない。あんなクズどもにだけこうするんだ。」
「深川の背後の錦城会が、動き出すかもしれない。」神代咲が心配そうな表情を見せた。
「そうだろうな。でも今は自分のことで手一杯で、南条家のことに構っている余裕なんてないはずだ。」
「そうだといいけど……」
周天明が窓の外の夜景を見つめ、次の一手を考えていた。
深川の拠点が焼かれ、帳簿が破壊された。短期間では南条家を騒がせることは不可能だ。それに二つの組織は今火を交えている。余力などない。
さらに重要なのは、住友建設の移転部がこの「道具」を失ったことで、圧力をかけるのもそう簡単ではなくなった。
錦城会については……
周天明の目に冷たい光が走った。
もしまだ来るなら、龍崎真一に徹底的に片付けてもらおう。




