登場人物 その四
武装戦隊・狼ノ牙
⦿首領Д・道成寺 太
・生年月日:皇紀二六三五年(西暦一九七五年)四月二十九日(第四章開始時五十一歳)
・術識神為:本文に記載
・登場:幕間二『毒牙を研ぐ者達』
※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照
皇國最大の叛逆組織「武装戦隊・狼ノ牙」の首魁にして「ヤシマ人民民主主義共和国」国家主席・道成寺公郎の孫であり生まれ変わり。
八月の革命動乱に敗れ、命辛々日本国に逃れてきた。
潜伏先の日本で力を蓄えるべく、残された八卦衆の屋渡倫駆郎・沙華珠枝に雲野兄妹の確保を命じるが失敗し、愈々追い詰められた。
しかしその時、首領補佐・八社女征一千の手で穢詛禍終と契約することで大幅に力と狂気を増し、暴走していくことになる。
三つの術識神為と一つの武装神為を持ち、自分の近傍の神為を封じる能力、自分の支配下にある者の神為を自在に徴収し分配する能力、そして投げると戻って来る武装神為「飛去来刃」を駆使した戦闘は非常に厄介。
極めつけには自分の血を引く男の息子に生まれ変わる能力があり、息子の陰斗を対象として彼の息子に再び生まれ変わろうとしていた。
この為、女を自分が生まれ変わる為の器「孕み袋」としか思っていない稀に見る下衆でもある。
その性格故に陰斗を手放した後は自身の子を産ませる為の女を我が物にしようと行動し、それが遠因となって久住双葉を死に追い遣った。
最後は麗真魅琴の怒りを買い、一方的に叩きのめされた挙げ句警察に逮捕された。
⦿久地縄 元毅
・生年月日:皇紀二六三五年(西暦一九七五年)六月三日(第四章開始時五十一歳)
・登場:幕間四『正義の名の下に』
・退場:第八十二話『穢詛禍終』
※その他プロフィールについては第二章の当該項目を参照
武装戦隊・狼ノ牙の最高幹部「八卦衆」の一人で、組織最古参の参謀役。
その正体はヤシマ人民民主主義共和国首相・久地縄穂純の孫。
また、彼も道成寺太の能力で祖父から孫へと転生している。
前世では道成寺公郎に憧憬を抱き、革命運動から国家の簒奪、そして没落後の反政府活動まで付き従い続けたが、日本人への憎しみに囚われて堕落していった道成寺とは異なり、胸の中には嘗ての理想が燻り続けていた。
道成寺のことも、いつか理想を思い出すものと期待しており、彼と二人だけの状態にまで追い詰められた時にその思いを吐露したが、その擦れ違いが解消されることは無かった。
二人の前に現れた八社女征一千から穢詛禍終を授けられるも、道成寺と異なり理想を棄て切れていなかった為に世界への強い憎しみという条件を満たせず、そのまま力に耐えきれずに死亡してしまった。
⦿屋渡 倫駆郎
・生年月日:皇紀二六五四年(西暦一九九四年)十月十日(第四章開始時三十一歳)
・登場:第四話『理不尽』
・退場:第七十八話『畏影悪迹』
※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照
武装戦隊・狼ノ牙の最高幹部「八卦衆」の一人で、岬守航らを拉致した因縁の相手。
彼を能く知る水徒端早辺子からは「下衆の極み」と評される卑劣漢である一方、首領Дに次ぐ戦闘力を誇り、革命戦士としての強い自負心を持っている。
捕えていた航らの脱走を招く失態を犯し、以後航のことを宿敵と認定して復讐を願っていた。
革命に失敗して日本国に逃げ込んだ彼は遂に航と対面、再び戦うことになるが、大きく成長した航には手も足も出なかった。
逃亡の果てに戦士としての誇りをかなぐり捨てる人質作戦を選ぶも、航に冷静に諭されたことで進退窮まり、自らが戦士として既に終わっていたことを察した。
その後は航に連行されることになったが、推城朔馬の介入によって用済みとして始末された。
その実態は、自分の中にあった「不屈の父」という物語を見失って亡霊の様に彷徨っていた男に過ぎず、「こうであって欲しかった理想の父親像」を航の中に見出して息を引き取った。
⦿沙華 珠枝
・生年月日:皇紀二六五四年(西暦一九九四年)十二月三十日(第四章開始時三十一歳)
・登場:幕間二『毒牙を研ぐ者達』
・退場:第八十話『襲撃』
※その他プロフィールについては第二章の当該項目を参照
武装戦隊・狼ノ牙の最高幹部「八卦衆」の紅一点にして、屋渡倫駆郎に次ぐ第三位の実力者。
革命に敗れ、日本国へ逃げ込んだ後は首領Дの命令で雲野兄妹を確保すべく病院を襲撃したが、危機を察した繭月百合菜と交戦になる。
病院内の環境を味方に付け序盤は優勢を取るも、繭月の機転で逆転を許し敗北。
その後の対話で和解するかに思われたが、直後に枚辻埜愛瑠に殺された。
武装戦隊・狼ノ牙関係者
⦿椿 陽子
・生年月日:皇紀二六六四年(西暦二〇〇四年)三月二十二日(第四章開始時二十二歳)
・登場:第四話『理不尽』
※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照
武装戦隊・狼ノ牙の首領Дこと道成寺太の娘で道成寺陰斗の双子の姉。
親からの命令で岬守航ら拉致被害者に内通者として紛れ込み、その際に久住双葉と相部屋だった縁から彼女と立場を超えた絆を築いていた。
航らを皇國から帰国させる為に弟と共に飛行機で日本国に入国しており、革命に敗れた狼ノ牙を呼び寄せる標となったことが特別警察特殊防衛課に狼ノ牙討伐が課せられた切掛である。
彼女は道成寺太が駆け落ちした先で双子として生まれたが、警察に追い詰められた父親が逃亡する際に弟と引き離され、母方の椿家に引き取られて育てられた。
しかし弟の行方を気掛かりに思った彼女はやがて陰斗を捜し求め、道成寺太の武装戦隊・狼ノ牙に行き着いてしまう。
弟から父親を引き離す為に組織の言いなりになっていた彼女は、組織が日本国に逃亡してきてからも協力させられていたが、父親以外の八卦衆が全滅して愈々組織に後がないと悟ってからは逸早く陰斗を自由にすべく、日本警察とのコネを期待して双葉と接触していた。
しかし双葉との間に友情を感じていた彼女は次第に双葉を利用するのが心苦しくなっていき、双葉に別れを切り出した。
その直後、双葉が八社女征一千と取引したことによって陰斗共々父親から離れることになるが、父親によって増幅させられた陰斗の神為が暴走してしまう。
彼女はとうとう航や新兒に陰斗の助けを求め、身柄を確保されることになった。
その後は拘置所で死んだ双葉のことを知る為に彼女が好きだった物を差し入れに求めている。
また、新兒から求婚された。
⦿道成寺 陰斗
・生年月日:皇紀二六六四年(西暦二〇〇四年)三月二十二日(第四章開始時二十二歳)
・術識神為:自分の身体を雷に変える。姉の近くへ一瞬で移動する。
・登場:幕間二『毒牙を研ぐ者達』
※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照
武装戦隊・狼ノ牙の首領Дこと道成寺太の息子で椿陽子の双子の弟。
姉と引き剥がされた際、父親に連れ去られて以来革命の道具として使われ続けていた。
長年道具として扱われていたせいか感情表現に乏しく、姉に対しても殆ど表情の変化を見せなかったが、母親との思い出の歌に対しては笑顔を見せていた。
しかし追い詰められた道成寺に支配を強められてからは父親の命ずるままに姉にすら危害を加えるようになる。
それでも見棄てなかった姉と共に父親の支配下から逃れることになるも、父親によって強化されていた神為が暴走。
更に八社女征一千の策略で岬守航と根尾弓矢を消す為の手駒にされてしまい、精神を崩壊した状態で航と戦うことになる。
戦いの果てに航から扶桑丸を飲まされて神為を失い、気を失ったまま永い眠りに就いている。
幼い頃から父親から実戦向けの格闘技術を仕込まれており、戦闘能力は姉よりも格段に高く、八卦衆にも匹敵する。
⦿日下部 光郎
・生年月日:皇紀二六五七年(西暦一九九七年)三月九日(第四章開始時二十九歳)
・登場:第七十話『黄昏時の天空に捧ぐ讃美歌』
・退場:第九十九話『神和』
⦿月見 萌以
・生年月日:皇紀二六五九年(西暦一九九九年)二月十六日(第四章開始時二十七歳)
・登場:第七十話『黄昏時の天空に捧ぐ讃美歌』
・退場:第九十九話『神和』
※その他プロフィールについては第一章の当該項目を参照
武装戦隊・狼ノ牙の別働隊「地上ノ蠍座」の最高幹部「七曜衆」の二人。
革命動乱の中で先代神皇に感化され、途中で皇國側に降った。
その後、皇國によって捕えられていたが、拘置所で不審な死を遂げる。
⦿宍妻 娼也/黄柳野 文也
・生年月日:皇紀二六五七年(西暦一九九七年)四月十五日(享年三〇)
・身長:一六三糎
・体重:五五瓩
・血液型:O
・外見的特徴:小柄、華奢、女装
・一人称:僕
・好きなもの:強くて凜々しい女性
・嫌いなもの:女々しい男
・特技:弁論
・趣味:読書
・登場:第四十三話『夢魔』
・退場:幕間十四『破邪顕正の華傑刀(血ノ巻)』
地上ノ蠍座の元リーダーで、水徒端早芙子の恋人だった青年「黄柳野文也」。
しかし麒乃神聖花に屈服して彼女の女装夜伽役の一人「宍妻娼也」となっている。
元々は道成寺太に対等な同志と認められ、別働隊「地上ノ蠍座」を率いることを認められた程のやり手で、水徒端早芙子に近付いて彼女を革命運動にまんまと引き込んだ。
彼が革命に興味を抱いたのは、誇り高い宝石商だった父親が麒乃神聖花に見せられて堕落する様を見せられたからで、その復讐とばかりに麒乃神聖花を仲間と共に襲うが返り討ちになった。
そして本心では自分も麒乃神に見せられていたことを見透かされ、完全に屈服して彼女の夜伽役となった経緯がある。
その後、革命動乱で麒乃神が死んでからは自暴自棄になった末に自害している。




