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魔王の仮面  作者: らんた
第一章 僕は生贄として魔王の仮面に食い尽くされる運命!?
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第七話

 幸い、翌日も雪は降らなかった。闇が支配する時間帯から今日も作業が始まる。 


 ――まず、小屋を作ります。


 「うん」


 言われるがままに小屋を作った。やっと夜が明けて来た。


 ――次に箱を作ります。次に樹をたくさん切って魔素を茶色にして破を唱えます。この茶色の素材を箱に巻き付けるようにします


「こうか?」

 

 ――そうです。次に風車を作ります。風車は銀色の魔素にします。次に小屋全体を銀色の魔素で染めます。次に水道管を引き風車の羽に蒸気が当たるようにします。……では焔を付けてください。


 すると電撃が走るようになった。


 ――茶色の魔素を家に引っ張って来ます。


 家に引っ張ると……。


 ――大きい箱には銀色の魔素を、小さい箱には白色の魔素を加えてください。茶色の魔素同士とくっついたり離れたりする装置を作ってください。これを「スイッチ」と言います。箱茶色の魔素をつなげてスイッチを入れてください


 すると家じゅうが明るくなった! すでに太陽は沈んでいた。正午はとっくに超えた証拠だ。


 「すごい! ランプよりずっと明るい!!」


 ――これが魔王城の中にたくさんあったのです。敵を脅かすには黒がかった赤色にします。万が一……漏電ろうでんしないように「ブレーカー」も作ります。茶色の線とランプのスイッチの間にまたスイッチを作ってください。……それでは「ブレーカー」を落としてスイッチを付けてみてください。


 「点かない!」


 ――この小屋を数日以上開けるにするときはブレーカーのスイッチを切るのです。


 「すごい!!」


 「生活が楽になった!」


 ――でしょう? 明日は上下水道を作ります。上水道は昨日作った水道管よりもきれいな水です。


 「もうこんな時間か」


 すでに闇世だがこの地に生きている物には分かる。これが夕食の時間だと。


 ――今日は鍋にしませんか?


「いいね!」


◇◆◇◆


 翌日は雪が降ったが幸い吹雪にならなかった。 


 ――昨日と同じように水道管を作ります。次に水車を管の中に入れます。水車もガス管と同じ魔素で作ってください。この水車を電気の力で回します。そして家に引っ張ります。風呂場にも、トイレにも、当然炊事場にもです。風呂場にはボイラーを付けましょう。ガス管も引っ張って来てください。


 「分かった。分かった。いっぺんに言わないでくれ」


 サロは言われた通りにやった。


 ――下水管は上水道管と間違えないように銀をまぶした色にしてください。下水管は集めたら今度は網目状の青の魔素をいくつも作ってください。水が浄化されます。


 「すごい!」


 これで完成です。


 その時、北風が舞った。


 「もうあっという間に秋だね。ここも凍るよ?」


 ――そうです。だからガスで温める必要があるのです。


 ――最後にガスをいくら使ったか分かるようにメーターを付けます。


 「ガスメーター?」


 ガス料金を魔王様がいただくためです。絶対に必要です。じゃないと破産しますよ。


 圧力でなんと分かるのだそうだ。数字ではなく絵を使う。つまりどんなに使ってもそれ以上は料金を請求しないという良心設計なのだ。


 同じように水道にもメーターを付けるこちらはなんと魔法で水流が分かるようになっている。メーターを付ける理由はもう一つある。異常使用月があるかどうかを確かめるためだ。その時は管が破損している可能性があるからだという。すげえ。すげえぜシュクラ。


 こうして、ガス・電気・上下水道が完成した!


 「うくっ!」


 突如サロの体に激痛が走った。沸騰した鍋のごとく腕が突如泡立ち膨れ上がりとんどん深い緑色になる。そして自分の爪が伸びていった。爪の色は深い闇色だ。体の変化が終わるとさらに力が湧いて来た。


 ――いよいよですね。標準体になる日が近いです。最後は菜園を作りましょう。冬になる前に。


「うん!」


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