表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王の仮面  作者: らんた
第七章 お前がすべての元凶か?
73/84

第一話

 地下一階は金庫室のようだ。そう、国庫がここにあるのだ。

 

 吸血鬼が必死にこじ開けようとする。


 「くそっ!開かねえ!!」


 びくともしない。


 「この扉の向こうに向こうに人間と魔族が居るのは確実なんだがな」


 一般人を吸血鬼にすれば戦力的にこの城を落としたも同然だが無理であった。爆発魔法などを唱えても金庫はびくともしない。金庫を開けるのは諦め、地下二階に向かおうとする。


 残った魔族の首にを次々牙を立て吸血鬼化する。


 吸血鬼らは地下二階に進んだ。


 大軍勢となった吸血鬼らが見た光景は電気トラップに毒トラップであった。


 「行けないぞ!!」


 無理して渡ろうとすると電撃により動けなくなる。既に死んでるのでこれ以上死ぬことは無いが電撃のショックで体がどんどん焦げていく。


 「今だ!!」


 カラが地下二階の大広間で号令をかける。


 サロ軍は一斉に聖属性魔法を唱えた。


 所詮彼らはアンデッドである。どんどん利いて呻き苦しみなんと消失していくではないか!!


 「毒トラップにも聖属性魔法をかけろ!」


 カラがソラから教えてもらったのだ。彼らはアンデッドのため毒攻撃が利かない。しかし毒に聖属性を付与したらどうなるのかということを。


 そう、毒を通じてどんどん吸血鬼は消失していく。


 吸血鬼の中には同僚、友人も含まれていた。


 「許せ……」


 これなら勝てる。カラはそう思っていた。甘かった。


 なんと吸血鬼は浮遊魔法を唱えていくではないか!!


 後から吸血されて吸血鬼になった者はともかく元の軍勢には浮遊魔法を唱えられるものが居たのだ。電撃トラップも毒トラップも乗り越える。


 聖属性魔法で消えゆく者も多かったがなにせ数の暴力である。


 残り少ない軍勢もどんどん吸血鬼の牙にかかる。


 「吸血鬼になる前に聖属性魔法で殺せ!」


 カラは必至に指示を出す。しかし持ちそうにない。


 「お前ら三階に下がれ!!」


 せめてもの抵抗であった。


 「呪術師兵、お前だけ残れ。万が一俺が倒れたら吸血鬼になる前に俺を殺せ!!」


 カラが命令する。


 「来い、四天王カラが相手だ! この闇熊の爪でお前らを葬ろうぞ!!」


 カラは特攻した。吸血鬼は次々倒れる!!


 さらに呪術師兵の聖属性魔法によってカラが倒した幾人もの吸血鬼が消えた。


 だが。


 風が吹き抜けたかと思った。


 しかしそこには剣が。


 自分の胸に剣が。


 キラだった。


 「死ね」


 剣をカラの体から抜く。


 「虎牙斬!!」


 なんとカラは上から、次に下から真っ二つに切られた。虎の牙の如く。


 断末魔が地下迷路に響く。カラだったものが二つに割れた。血しぶきが上がる。


 さらに呪術師兵の首に牙を立てる。呪術師兵は死にやがて吸血鬼となった。


 「お前ら、地下三階に行くぞ!」


 「「おお~!」」


 カラだった屍を乗り越えて吸血鬼らは地下三階に行く。


 「四天王カラ、破れたり」


 キラはカラに礼をすると己の顔に付いた血を拭い地下三階に降りた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ