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魔王の仮面  作者: らんた
第七章 お前がすべての元凶か?
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~序~

 奴が来る。生き残った者を必死に集めて地下一階の金庫に閉じた。我々が勝てば民はもう一回再建できる。負ければ民は金庫室から二度と出られない。餓死確定だ。今回はそれでいいのかと念のために聞いた。民は吸血鬼にやられるくらいならと餓死を選んだ。すまねえ。絶対に餓死はさせねえからな。戦える者は地下に陣を移した。


 「来るぞ、いいか? 人形兵が送ってくれた画像見て奴の姿分かっただろ? かつての友と思うなよ。奴はキラじゃない。吸血鬼だ!」


 「サロ、わかった」


 トラが言う。


 「キラはもう死んだんだよ」


 ソラが答えた。


 オロ、戦力が一人かけてしまった。君はこの玉座の前で俺と戦ってくれ」


 「わかった」


 「カラロ、カラ、頼んだぞ。まず……カラは地下二階の大広間」


 「おう!」


 「カラロは地下三階の大広間」


 「うむ」


 「カラ……先陣だ。絶対に死ぬなよ」


 「俺様が死ぬわけねーだろ。この爪で奴を葬る!」


 闇熊の爪を装備するカラ。


 「トラップ発動!」


 魔王がこの命令を発するときは、もう落城一歩手前を意味する。


 「「トラップ発動」」


 するとなにやら不気味なあぶくの音や電気の音がした。


 「生き残った軍隊にも言う」


 音飛び石に向かってサロは言った。


 「死ぬなよ」


 返事が地下中から返って来た。


 「「おお~~~!!」」


 「金庫室に逃げた一般人にも言う」


 ――絶対にこの城と文明は守る!


 「「おお~~~!!」」


 「トラ、ソラ。万が一俺の本性見てもこれまで通り接してくれよな……少々、醜い姿だけどな」


「分かってるよ」


トラは魔王の真の姿を見る事を覚悟した。


「このソラ……聖属性魔法で彼らを葬ります!」


 死魔消滅が無かったらとっくにこの城は落城だな。ありがてえ。本当にお前を味方につけてよかったよ。


「シュクラ」


「サロ……」


「的確なアドバイス頼むぞ」


「承知」


「行くぞ!! 生きるか、死ぬかだ!!」


「「おお~~~!!」」


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