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【エタってないんだからね!筆力向上修行中】屑星だって生きている~誰か教えて!ユニークスキル【editor】の使い方~  作者: Darjack


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8話 ご唱和ください彼の名を

 学校から領主さまのお屋敷へ拉致連行されたボク+α(イナヅマ)


 何気に初めての集団下校かなぁ……と思ったら。少し目頭が熱くなったりならなかったりしたのは…ゲフンゲフン。


 お屋敷に入れば先ずは勇者様の鎧に拝礼である。

 お嬢様の後ろに皆で並び暫し黙祷。


 胸衣嚢(ぽけっと)の中でイナヅマがゴソゴソ動き出した。


 あっと思う間にまろびでたイナヅマがブィーンと低い音をたてて勇者様の鎧へ向かい胸の辺りに止まると、


(え゛っ! え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛──────っ)


 そのまま吸い込まれるかの様に装飾の一部となった…。


 皆黙祷中で気づかない


『直接リンクして高速回線でデータ交換をして行きたい、先に行っていてくれ』


 口をパクパクさせていると


『?……ああ、気付いていなかったのか。

 では改めて自己紹介しよう、私が


惑星級(わくせいきゅう)戦略(せんりゃく)魔導現象(まどうげんしょう)専用(せんよう)魔導知能(まどうちのう)一七ニ〇(イナヅマ)

だ。


 こんごともよろしく』


 イナヅマ改め一七二〇(イナヅマ)様がおっしゃった。


 モウ、ボクの心の(らいふ)(ぜろ)だよ…。


 魂の抜け殻は、そのまま家令様のお部屋に引き摺られて行った。



 当たり前だけど、三人組は入室に(あた)わず。


 家令様はお嬢様と莉夢(りむ)嬢にも退室を促したのだけれど、お嬢様は「絶対嫌」と強情を張り。

 莉夢(りむ)嬢は「わたし、お嬢さマ、共にある」と一歩も引かなかった。


 莉夢(りむ)嬢、学校でお嬢様一人残してボクを迎えに来たのは何?と思いはしたが、口に出すほど愚か者じゃない。


「はぁ」


 軽くため息を吐いて家令様は諦めたように話し始めた。

 昨日より僅かに着崩れた家令服に気苦労の後が伺える。


「……昨夜、若から早文が届いてね諏訪久(すぽぅく)恩恵技能(ぎふと)について若なりに思うところがあったらしい」


 ボクの恩恵技能(ぎふと)……。


「私も昨日諏訪久(すぽぅく)の話を聞いて引っかかるところがあった。若の送ってきた文の内容も併せて考えると諏訪久(すぽぅく)君の恩恵技能(ぎふと)は魔法の効果を打ち消す性質のものじゃないかと推測する」


 内心ギクリとした。今朝方までかけてイナヅマ…様と検証してたどり着いた推測とほぼ同じだったからだ。


 ただイナヅマ様曰く『それだけだとは思えない』とのことだった。


「心当たりがありそうだね?」


 家令様怖いです。表情を読みましたね?


「魔法を打ち消すっていうと【無効(あんち)】【魔消(いれーず)】【耐魔(れじすと)】【解呪(でぃすぺる)】?」


 お嬢様の答えに家令様が頷き。


「ええ、あとはその派生、劣化版、上位互換の可能性もありますが…」


「問題は……我が男爵家にとっての問題ですが。

 諏訪久(すぽぅく)恩恵技能(ぎふと)がその四つに匹敵するもしくはその上位に該当するならばほぼ間違いなく県都か国の魔導院から身柄の引き渡し要求がある、ということです」


 そうらしいのだ魔法無効化系の恩恵技能(ぎふと)は結構希少(れあ)で貴族の中でも数えるほどしか所有者がいないという。

 そんな希少(れあ)な魔法恩恵技能(ぎふと)を持った《金星(きんぼし)》を片田舎で遊ばせておいてくれるほど世の中は甘くないらしい。

 中央に近いところに引っ張り出されてこき使われる未来しか見えない。


 ただし庶民からしてみれば出世のチャンスであることも間違いないわけで、もしかしたら貴族になれる、少なくとも貴族の養子には必ず入れる、はたまた貴族の娘と結婚して子供に家を継がせることだって難しくないという代物。


 と、昨夜イナヅマ様が教えてくれた。


 だから男爵家にとっては問題という訳ですね。


 有能な“星”であれば欲しいけど有能すぎれば逆に取られると。


「そんなんあれよ、わたしと○○致して既成事実作って囲っちゃえばいいのよ、ほらコウカってや…」


 ゴッッ!


 下品な手振り(はんどさいん)を出していたお嬢様が次の瞬間頭を抱えて蹲っていた。


「………」


 言葉がない。親父にゲンコツ貰い慣れてるボクには判る。


 ()()は痛い。


 家令様が顔を真っ赤にして怒ってらっしゃる。こんな姿を初めて見た。


有手倉(あるてぐら)卿…」


 家令様のまさかの行動に反応できなかったのか、遅れ馳せながらお嬢様との間に莉夢(りむ)嬢が割って入った。困惑気味の表情が読み取れる。


「すまんな莉夢(りむ)少しだけ見逃してくれ」


 そう言いながら、お嬢様と目線を合わせそっとその両の腕をつかみ真摯な面持ちで告げた。


「ビッティ、そういう事は軽々しく口にしてはいけない」


 お嬢様も涙目になりながらコクリと頷いた。


 そこはお嬢様の父上の部下でなくずっと一緒に育って来た家族への言葉に聴こえた。


 家令様……。


 そしてボクがお嬢様に対して抱いていた幻想もガラガラと音をたてて崩れ去って行った気がする。


 気が付けば、家令様がジッとこちらを見ている。


 スッと人差し指が持ち上がり唇の前へ。


 眼が物語っていた。


『ナイショだ…よ?』


 家令様……一生ついて行きますw。


初めてこの曲を聞いた時の衝撃は初めてガン〇スター発進シーンを視た時と同じぐらい強烈でした.


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