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リーちゃんと家電たちの夏  作者: 大門しし丸
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96、魔神オカマ帰還?

96、魔神オカマ帰還?

 水上スキー? いや水上じゃないから犬ぞりか。リーちゃん姉妹の前にベフは急停止、ぴょんぴょん跳ねながら何かを訴えた。


 「おーよしよし、ベフちゃんどうしたの? ねえジャブ君なんて言ってるの?」

 「今日はマジでヤバい、って。オレが見た感じでは前と同じ不法投棄のガラクタや。量はちょっと増えてたけどな」

 「ギャワギャワッ! ベフベフベフ」


 やっぱりね……安心したリーちゃんは水筒のお茶をグイっと飲んだ。よく冷えたお茶が体に染み渡る。「ぷはー」


 「おーい、何騒いでんだよー、あ、オレも休憩しよーっと」


 上にいたサンヨー達男子3人も、次々と地上に戻り自分たちの飲み物を飲みだした。


 「なんだよベフ、ビビってんじゃねーよ。魔神オカマはこのサンシャインレッドがぶった切ってやるぜ」

 「サンヨー君、一人でやっつけようとしたらダメよ。レイちゃん達と話し合って作戦立てないとやられちゃうわよ」

 「分かってるよお姉さん、それにしてもアイツいつ頃くるんだろ、え? ベフどうしたんだよ」

 「ガルルルルゥ ベフッ」

 「すぐそこに来てるって言ってるわ。ホンマしゃーない奴やな……ん?」


 ジャブ君はしゃがんでベフちゃんを撫でながら、ベフちゃんの睨み付けている山道の方に目を向けた。


 「オカ……」

 「なんや? ジャブ君」

 「オカオカ」

 「何オカオカ言ってんねん、オカしなったんちゃうか?」


 レイちゃんはジャブ君の左肩をパスっと叩きながら山道の方を見た。

 誰かいる。

 身長約150センチほどの黒い人影。

 あれは……!


 「オカ……オカマや! 魔神オカマや!」


 いつも突然現れる魔神オカマだが、今回も全く気配を感じなかった。リーちゃん達は驚き、持っていた水筒を投げだして後ずさりした。

 その前にレイちゃんら家電達が回り込み、リーちゃん達を守るように立ちふさがる。


 「ただいまぁだギャ、いきなりのエジプト旅行とっても楽しかったギャ。あ、君たちにお土産買うの忘れてた。すまんギャ」

 「いらんわ、そんなもん」 


 相変わらずイラっとくる言い方をする奴やな、とレイちゃんは思った。そして同時に何かしらの違和感を感じた。

 いつもなら上空から現れ、いきなり攻撃してくるのに、今日はどこからか知らんけど歩いてここへやって来た。なんでだ?


 「とにかくバビエオや、リーちゃん、空にいるすずちゃんを呼び戻して!」

 「わかった」

 「ダイさんも呼び戻そうか?」

 「そうね、ソニー」


 リーちゃんとソニーは、魔神オカマの出現に気づいてない上空のすずちゃん、ダイさんを呼び戻すためカミテレコンのボタンを押した。


 ボン 「お? 何でぇ急に……あっ、とうとう来やがったなこの唐変木(とうへんぼく)が」

 ボン 「何か用? キャッ! アイツ戻ってきたのね。キモーイ」


 「家電達全員集合! かギャ。こっちは準備万端、かかってこいギャ」

 「じゃ、お言葉に甘えて、ジャブ君、すずちゃん、バビエオや」

 「よっしゃー!」


 レイちゃん達3人は融合合体をし、レジャズちゃんになり戦闘態勢に入った。その様子を後方で見ていた五重丸は、サンヨーに小声で話しかけた。


 「レッド、ちょっと」

 「なんだよ五重丸、急にレッドなんて」

 「ちょっと確認したいことがあるんだけど協力してくれるかな? レッド」

 「おう、オレはレッドだ、任せとけ」

 「ちょっとヘルメット脱いで顔出して、オカマの悪口を心の中で言ってみてくれないかな」

 「え? 何で? 何でそんな事……」

 「頼むよ、この役はヒーローのサンシャインレッド、キミにしか頼めないんだ」

 「よし、わかった」


 おだてられたサンヨー、サンシャインレッドは五重丸の依頼を快く引き受けた。陰で人の悪口を言うヒーローなんて聞いたことないけど。そんなためらう雰囲気は一切見せず、サンヨーはヘルメットを取り、五重丸の後ろから顔を出して魔神オカマの方を見た。


 (真っ黒け―のオカマヤロー、バーカバカバカ、ウンコたれー)


 サンヨーは心の中でそう言って、ササッとヘルメットをかぶり直しその場にしゃがんだ。

 前では魔神オカマとレジャズちゃんのにらみ合いが続いている。


 「やっぱりそうか。今、目の前にいるあれは攻撃してこないだけじゃなく、神眼コンタクトも使えないようだ」

 「うそっ! じゃあアイツは……アレは何なのさ!」

 「よくできた偽物、あるいは魔神オカマの作り出した分身だ」


 「ケケッ、バレたか。その通りギャ、これは屋上でお前らに切り落とされた腕で作った人形だギャ」


 リーちゃんの大声を聞き、ニセ魔神オカマはあっさり種明かしをした。いままで不法投棄の家電のようにカムフラージュして山道に潜み、リーちゃん達の動きを監視していたようだ。


 「それでベフちゃんは魔神オカマの気配を感じとって教えてくれてたんやな」

 「ベフッ」

 「クソ犬君、いい鼻をしておる。危うくバレるとこだったギャ。本物のオレは間もなく到着するギャ。それまではこいつがお相手するギャ」


 そう言ってニセ魔神オカマはニヤッと笑い、こっちへ向かって突進してきた。

 「キャーッ! こっちに来るわよっ!」

 「みんな下がって! トコちゃん、パーシャル! 男子3人も頼むでぇぇ! みんなを守ってやぁぁ!」


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