2 子供は助かるべきでしょ
目を開くと、幹の太さが直径1メートルもあるような樹木が林立していた、が、適度に光は地面まで届いているようだ
「はじめまして異世界、これからよろしく」
鳥の囀りも気持ちいいし、いつのまにか、服装も村人っぽくなってるし、異世界に来た事を感じていると、あることに気がついた。
「俺、オススメなんて言ったけど、もうちょっと具体的にいえばよかったかもな、何貰えたんだろ?」
こういう時は自分に向かって
「スーパ〜ミラクル〜ウルトラ〜鑑定!!!」
ハルジは興奮して変なテンションになっていた。
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ハルジ・コンノlv1
種族:ヒューマン
状態:良好
HP18/18
MP247/249
ユニークスキル
鑑定
回復魔法[改]lv1(ヒール、キュア、体調変化)
魔眼
アイテムボックス
異世界言語
スキル
生活魔法lv1(着火、放水、洗浄)
加護
主神の加護
天使エリスの寵愛
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なるほど、基準がわからねぇ。でもおそらくHPは少なくて、MPは多いんだろうな。
「……いや、HP少な!!!死ぬじゃん!」
やっぱり、魔物倒して経験値を得ないといけないのかな。とりあえず、他の項目も見てみるか。
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体調変化
ありとあらゆる体調、成分を変化させることができる。
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「いや、雑かよ」
いや、でも、俺がお願いしたようにできてるな、心を読むってのはさすがだな
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魔眼
回復魔法[改]と鑑定が融合してできた。
怪我、病気、呪いの位置を知ることができる。
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主神の加護
幸運を呼び、あらゆるものに耐性を持つ
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天使エリスの寵愛
あらゆるものに好かれやすくなる
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エリスってあの天使様の名前かな、実は結構すごい人、いや天使なんじゃないか?あらゆるものって。
「ま、これだけ使えれば生活には困らなくなるでしょ、ヒールなんて需要たかそうだし」
まずは、街道を探そう、近くに都市があるはずだし
1時間後
「いや、ここどこ!!」
ハルジは迷っていた
とりあえず、木刀になりそうな木の枝と、大きめの石を持って歩いてたけど、全然魔物にも会わないし、街道もないし、どうしようかな。
途方に暮れながらも歩いていると、
「ヴヴゥ…」
全身に怪我をし、今にも倒れそうな子犬に遭遇しハルジに威嚇をしだした。
うわ、初めての動物がけがしてる。襲われなくて良かったと考えるべきか、かわいそうと考えるべきか…
「鑑定」
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名無しlv2
種族:フォレストウルフ
状態:重体
HP1/16
MP7/20
スキル
風魔法lv1(エアーボール)
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「治してやるよ」
自然とそう呟いていた。
近づいてしゃがみこみ、手をかざした瞬間
「ガウッ」
ハルジの手は思いっきり噛まれた。
「イッ………」
だがハルジはそのまま、犬を抱きかかえ
「ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、ひー……」
バタンっ
そのままハルジは意識を手放し倒れた。
ペロペロペロペロペロペロペロペロ
ハルジは顔に湿ったものが当たる感覚を覚え、目を覚ました。
「イタタタ、外で寝るってのは体に悪いな、全身が痛いや、ヒー…あそうだ、俺噛まれて、あ!手!…は治ってるな。あ!犬!」
「キャン!キャン!」
足にすり寄って、甘えてくる、めっちゃカワイイなコイツ、さっきので心を開いてくれたのだろうか。
「魔眼!」
何も起きない、多分怪我が治ったってことなのかな?良かったな。
「洗浄」
体にこびりついてた血と汚れを落としてやった
「じゃあな、今度は怪我するなよ?」
そう言い、俺はまた歩き始めた。
テクっテクっテクっテクっ
ポテポテポテポテポテ
テクっテクっテクっテクっ
ポテポテポテポテポテ
めっちゃついてくる………
「俺とくるか?」
「キャン!」
「じゃあ、名前をつけないとな、んー、『ハヤテ』なんてどうだ?」
「キャン!」
「よし、ハヤテ、街道までの道のりを教えてくれ!!…なんて知ってるわけないよな」
「キャンキャン!」
ハヤテがこっちに来てとでも言いたそうな目をしている。
「付いて行くだけならタダだし」
10分後
「本当に出れた…すごいぞハヤテ!よーしよし!よーしよし!よーしよ(ry」
2分後
さてと、いっぱいモフッたところで街に向かいますか、遠くに見えてるのが多分、そうだよな。
あそこに並んでるのは入り口かな?並ぶか