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回り続けるわたし

 わたしは換気扇のファンになってしまった。

 ひたすら、何も考えずに、回り続けているだけ。変な音を立てて回り続けている。働いてはいるし、役には立っているんだけど、充足感が足りないのだ。


 シベリアでただ、ブロックを積み上げて崩していく囚人にでもなった気分だ。

 わたしにとっての日常は砂の味だった。咬んでも咬んでも味はしなくて、いやな舌触りだけが残ってしまう。


 こんなものは吐き出してしまいたい。でも、それをしてしまったら生きていけなくなる。こんな日常でも生き続けたいと考える自分が滑稽だった。


 どうして、こんなに日常はつまらないのだろう。

 そして、わたしはどうしてこのつまらない日常を守り続けているのだろうか。

 わたしは最強の矛と盾のように、変な存在になってしまった。

 今日もわたしは回り続けている。

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