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それが全能結晶の無能力者  作者: 詠見 きらい
episode-2. -復讎の歌謳い-
39/82

3-1  start

episud.2 -復讎(ふくしゅう)歌謳うたうたい-


3-1 start


――わたしは幸せだった。


世界がどれだけ狭く暗くても、その先が絶望しかなかったとしても、わたしには信じられるものがあるから。

わたしを暗闇から連れ出してくれる人がいる。大切な人の手をわたしは取る。

(雪哉)はわたしを闇から祓ってくれた。

友達(逢離)はわたしに光を照らしてくれた。

わたしは孤独じゃない。

わたしは生きていける。わたしはずっと、みんなと、一緒に。


何があっても、きっと、わたしは真っ直ぐ、生きて――







































-ホントウニ?-


その問いかけにわたしは目を開く。

そこは深淵。その真ん中にわたしがいた。

何も見えない。でもわかる。「視」られている。

そしてその耳に纏わりつくような、気味悪い声が、わたしの頭の中に響く。
































-ウソツキ……-


わたしは嘘なんてついてない。

わたしは何も偽ってなどいない。

わたしは大丈夫。後ろめたいことなんて――


































-ワタシヲ殺シタクセニ-


暗闇の向こうに二つの光が見えた。

獰猛な獣のような瞳で射抜かれた気がした。


怖かった。身体は強張り、時間が停止する。

そしてわたしは、目を、醒ました。

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