倉田家と立花家
初めての投稿です。読みにくかったり、おかしいところがあったりするかも知れません。
暖かい目で見守ってください。
明日、私のお姉ちゃんが結婚する。
両親も相手の家族も、非常に喜んでいる。
ただ、私だけは喜べない。
私自身の気持ちの整理が、まだ出来ていないから…。
お姉ちゃんの結婚相手が、アイツじゃなければいいのに…。
幼なじみのアイツじゃなければ…。
何度も忘れようとしたこの気持ち。
私の初恋のアイツ。
今でもアイツのことが…。
私の姉、倉田春海は細身で、女性にしては高めの身長。
茶色がかったショートカットの髪。
私とは二つ違い。
モデルのような外見だが、思ったことをそのまま口にする、良く言えば素直な性格。
「空気が読めないんじゃなくて、空気を読む気がない(親友の談)」
誰にでも分け隔てなく接するので、意外と敵は少ない。
小さい頃は男勝りで、私はいつもお姉ちゃんの後を付いて回っていた。
『強い女ってカッコいい』と始めた空手は有段者。
特に男嫌いではないが、長身美人の外見に惹かれて近寄る男を、一刀両断。
彼女に関わった男性は、二度と近寄らなくなるか、ずっと男友達でいるかの二者択一を迫られる。
いわゆる、カッコイイ女性で、同性にモテるタイプ。
ちなみに身長は、『170はナイ(自己申告)』らしいが、168センチの私よりも大きいから本当かどうか…。
私の名前は夏海。
顔立ちも、スタイルも姉に似ていて、美人…なはず。
違うのは、肩まで伸ばした黒髪であること。
そして、性格は正反対に近い。
最も大きな違いは、素直じゃないこと…。
お姉ちゃんの婚約者、立花冬樹の家は、倉田家のすぐ隣。
両家の間には生け垣があるが、隙間から簡単に行き来出来る。
小さい頃、私も冬樹もココを使っていた。
倉田家の父(倉田剛)と、立花家の父(立花雅樹)は幼なじみで、今は飲み友達。
倉田家の母(倉田洋子)とも古くからの友人で、何かにつけて、倉田家で宴会が始まる。
冬樹と私は、立花家の母親(立花佳代)の顔を、写真でしか知らない。
お姉ちゃん達も、辛うじて記憶がある程度だ。
冬樹が二歳になる前に亡くなったらしい。
子供の頃、立花家にはおばあちゃんがいたが、冬樹が中学生になる前に亡くなった。
両親どころか、祖父母も健在の倉田家とはかなり違う。
冬樹には、二つ上の姉、秋代がいる。
うちのお姉ちゃんと同級生で、もちろん二人は親友。
おっとりふわふわの可愛らしい女性。
彼女も背が高いが、倉田姉妹よりは小さい。
胸の大きさは倉田姉妹の完敗…。
外見とは裏腹にしっかり者で、周りに気を遣える。
『弟の面倒を見てね』という彼女の母親の遺言を守り、料理を含めた家事万能。
『弟が一番』でいわゆるブラコン。
「他のどの人よりも手強い(春海談)」
冬樹は、そんな秋姉ちゃんが少しウザイようだが、姉には頭が上がらないみたい。
私も、秋姉ちゃんを尊敬している。
恋愛方面には興味がなく、うちの姉とは違う方法で、近寄る男を一刀両断。
学生時代は、秋姉ちゃんと仲良くなる為には、私の姉の検閲を通過しなければ近付けなかったらしい。
そして、立花冬樹。
身長は、ヒールを履いたうちのお姉ちゃんより高い優男。
子供の頃は、四人の中で一番チビだったのに…。
顔は、贔屓目抜きでイケメン。
『家族を守れる強い男になりなさい』と、彼のおばあちゃんに言われたことから、空手を始める。
かなりの強さで、高校の時は全国レベルだった…らしい。
いつもボーっとしてて、何を考えているか分からないところがあるが、やる時はやる男なので人望も厚い。
運動神経は良く、頭もいい。
誰にでも優しいので、勘違いする子も多い。
私も、その中のひとりだったりする…。
私は、いつから冬樹が好きだったんだろう…?
まずは、プロローグ的なお話です。
説明くさい文章なうえに、長くなってしまいました。
こんな感じでいいのだろうか?