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80.スナイプ家の家訓

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。


 ルイスは死力を尽くして、アウルムの足止め……というか、アウルムの興味を引き続ける。


 興味がバーンデッド兄妹に向いた瞬間、終わるのだ。

 

「接近されたら、どうする? 小娘」


 アウルムが一気に距離を詰めてきた。

 どうやら足場を錬成し、その勢いでジャンプしてきたのだと思われた。


 ハンドガンは中距離で戦う武器だ。

 接近されると弱い。


 だが、そんなのは百も承知だった。

 アウルムが接近状態から拳を叩き込んでくる。


 それを、ルイスは見切り、半身をよじって避ける。

 がら空きの脇腹に、銃弾を撃ち込む。


 と、同時に蹴りを放ち、距離を取る。

 と、同時に銃弾をぶっ放す。


「なるほど、銃での戦闘に、格闘技を組みあわせるのか。面白い戦闘技法だな」


 彼女の放った弾丸は心臓を潰した。

 が、アウルムは平然としていた。


 やはり、12の急所を一気に壊す必要があるようだ。


 そして憎たらしいことに、こちらの奥義を、あっさりと見抜いてきた。


「それは誰が考案したんだ?」


 ……自分が開発してないことすらも、アウルムは見抜いてきた。

 恐るべきは、その観察眼か。


 ベラベラと手の内をさらすようなまねを、ルイスは本来しない。

 が、今彼女がしないといけないのは、敵の興味をひいて、一秒でも長く、時間を稼ぐこと。


「これはスナイプ家の秘伝です。始祖がご友人から教わった、格闘銃術ガンカタと呼ばれるものです」


 スナイプ家は代々、狩人(狙撃手)の家系だ。

 しかし、その当主のひとりが、銃による格闘術を取り入れたのだ。


 結果、弓だけで無く、銃を使っての、オールレンジ攻撃が可能となったのだ。


 狩人の目、狙撃の腕、そして……格闘戦闘の心得。

 全てを使ってもなお、本物の化け物には遠く及ばない。


 アウルムはもちろん、マイ・バーンデッドにすら……。

 だが、それでいいのだ。


 自分は化け物のような力を持ってなくていい。

 味方を援護し、戦いやすくする。


 それが、スナイプ家の戦い方なのだ。

【★大切なお知らせ】


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