57.正しい道
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
俺は遺跡の中を走っている。
マイとルイスさんを助けるため、迷宮主のもとへと急いでいた。
地下……ではなく、上へ登っていってる気がする。
「おい本当にこっちであってんだよな? 間違った道教えたら奪命の一撃食らわせるからな」
【あってるわよぅ! 少しは信じなさいよ! こっちだって命掛かってんだから、嘘言うわけないでしょ!?】
……とは言うものの、こいつの声からは、若干の動揺が聞き取れた。
多分迷宮主のもとへ行くルートでは、あるんだろう。
だが……
「安全な道なんだろうな?」
【…………】
ほらな。
つまりこいつは、迷宮主のもとへ連れてはいくのだろうけど、しかし安全な道を選んではくれないのだ。
どうしてかって?
そりゃもちろん、俺が迷宮主を殺すかもしれないからだ。
たいした女だよ。
ご主人様を守るために、動いてるんだからな。自らの命がかかってるのに。
まあ、安全な道じゃないからといって、俺は別に気にしない。
こいつに頼んだのは、迷宮主の居場所への道案内。それだけだからな。
「敵か」
俺は足を止める。
ぼこっ!
ぼこぼこぼこぼこぼこ……!!!!!
地面から無数の手が生えてきた。
よく見ると、ここら一帯は墓場のようである。
「UGOOO!」「UGOGOGO!」
「UGAAAAAAAAAA!」
……なるほど。
ミイラ男の群れか。
敵が来たら、襲うように命令されていたみたいだな。
恐らくこの人工精霊イサミの策略だろう。
「複数のミイラ男……か」
さっきのように、生命力を与えてるものを壊せば良いだろう。
だが……数が数だ。
【さぁ! ミイラ男たち! この生意気ながきんちょをやっつけておしまい!】
「「「UGOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!」」」
……俺は一つ、縛りをもうけていた。
盗賊、という職業に生まれた。
そのせいで、周りからはいつも、さげすまれていた。
盗賊の持つ力、【盗み】の力。
それがあるせいで、何かが無くなると、大抵俺のせいになっていた。
この盗みの力があるせいで、苦労してきた俺。
ならもうこの力を使って、悪の道に進もうと……何度も思った。
でも……そんな俺は、マイと出会い、俺の運命は変わった。
だから……。
もう、この力を解禁しても、いいはずだ。
俺は学んだ。
人生結局のところ、与えられた力をどう使うかだ。
「【強奪】!」
盗賊の基本技、強奪。
相手からアイテムを盗み取る技。
【は? 今更そんな初歩のスキルなんて、使ったところ……で……】
イサミは遅まきながら気づいたようだ。
俺が発動させた、強奪のスキル。
これを使い、ミイラ男に生命力を与えていた宝玉を回収する。
一度に、複数体から、宝玉を回収した俺。
そしてそれを空中に放り投げて、一気にダガーで壊す。
これなら、一体ずつから宝玉を回収→破壊、という手間がかからない。
崩れ落ちる複数体のミイラ男ども。
【そ、そっか……このガキ、盗賊の職業持ちだったのか! まったく使ってなかったから、気づくのが遅れちゃった!】
「残念だったね」
……改めて、強奪スキル、凄いスキルだなって思った。
相手からどんなモノでも奪い取ってしまうんだ。
しかも、相手はそれを拒否できない。
……この力を悪用しようとするやつの気持ちが理解できた。
だが、俺は絶対にこれを悪用しない。
なぜなら俺は、マイの兄ちゃんだからだ。
兄ちゃんとして、恥ずかしくない振る舞いを、したいからだ。
マイ……ありがとう。
おまえのおかげで、俺は正しい道を歩める。これまでも、これからも、ずっと……。
「よし、行くぞ」
【★大切なお知らせ】
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