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47.連携してゴーレムを倒す



 俺たちは円卓山テーブルマウンテンのなかにできたダンジョンを、攻略してる。


 ダンジョン内は罠が結構しかけられていた。

 かなり進みにくいな。


 

「また罠だ。魔力がたまってる」

「転移系の罠かな、シーフ兄さん?」


 マイの言葉を否定するのは心苦しかったが、しかしハッキリ言う。

 マイの命に関わってくるからな。


「いや、違うかも。なんか妙だ」

「みょー?」


 俺が言うと、ルイスさんが俺を見て、意見を聞いてくる。


「どうしてそう思うのですか?」

「罠の仕掛けてある場所が変だ」


「変?」

「ああ。壁の上部に、魔力のたまりがある。転移の罠って基本触れると作動するから……」


「そうか。あの位置だと、触れない」


 そういうことだ。

 

「なるほど……鋭いモノの見方です。さすがシーフさん。あなたの見解だと、あれはどんな罠だと思いますか」


 この人、ほんとに俺たちを、ちゃんと一個人として扱ってくれるよな。

 いい大人って世界にはちゃんといるんだな。


「感知系かも」

「に、兄さん……感知系って?」


「獲物が近づいた気配を感知して、作動する罠だな。近づいたら何かが出てくる……とか」


 なるほど……とルイスさんたちがうなずく。


「近づかないと解除できないし、さっといって、ぱっと解除するよ」

「待ってください。危険です」


 ルイスさんがちゃんと、待ったをかけてきた。

 たしかに俺の作戦は危険が伴う。


「じゃあどうするの?」

「私に任せてください」

「ルイスさんに?」

「はい」


 ここに至るまで、俺はルイスさんが、どんなことができるのかわからない。

 でも、彼女が任せて欲しいっていったんだ。


 今までずっと、俺らのこと信じてくれた、大人が、信じて欲しいという。

 ならば、俺たちは信じるだけだ。


 ちら、とマイを見る。

 妹もおなじ意見のようだ。


「OK。お願い……」


 マイがじーっとにらんできた。


「します」


 うんうん、とマイがそれでいいんだよとばかりに、うなずく。

 ちょ、厳しくないですかマイさん……?


「わかりました」


 ルイスさんが腰の魔法銃を引き抜く。


「狙撃で破壊するの?」

「一撃で破壊できる保証がないので、それは控えます」


 ちゃき、と銃口を前に向け、引き金を引く。


「【案山子の弾(ダミー・ショット)】」

「だみー……しょっと?」


 ルイスさんが引き金を引くと、銃弾が発射される。

 銃弾は真っ直ぐ飛ぶと……。


「! 途中で変化した?」


 銃弾はむくむくと大きくなりながら、次第に形を変える。


「銃弾がルイスさんの形に変化した!」

「だみーしょっと……ダミー……。魔力で、囮を作るのですか?」


 うちの超頭良い子、マイが見解を述べる。


「正解です。さすがマイさんですね」

「えへへっ♡」


 妹の笑顔はいついかなるとき見ても、兄ちゃんを安らかな気持ちにしてくれる。

 宝石かな?


「今のは魔法弾」

「まほーだん?」


「魔力で作った銃弾です。似たものに、魔法矢というものがあります」


 魔法で作った矢ってことか。

 しかし魔法弾か……はじめてみたな。


「魔法弾の特徴は、弾丸に魔法効果を付与することができることです。さっきの案山子の弾(ダミー・ショット)は、分身の魔法が付与されてます」


 なるほど、つまり銃弾で分身を作った訳か。

 分身はルイスさんの命令で動く。


 カチッ!


「罠が発動したな」

「GOOOOOOOOOOOOOOO!」


 突如として天井が開いて、上から、巨大な魔導人形ゴーレムが落ちてきた。

「接敵によって、隠されていた魔導人形ゴーレムが出てくる罠のようですね」


 しかも結構でけえ。 

 気づかず罠に近づいたら、ぺしゃんこになっていたことだろう。


 ぐしゃっ、と魔導人形ゴーレムがルイスさんのデコイを押しつぶす。


 敵は偽物を潰したと気づいていない。


「戦闘開始です」

「いや、終わってるよ。な、マイ?」


 既にマイはモーションに入っていた。

 魔導人形ゴーレムの全身に、阻害の茨(ソーン・バインド)がまとわりついてる。


阻害の茨(ソーン・バインド)! なるほど、一瞬で敵にデバフを……さすがです」

「だろぉお!」


 敵が動けない間、俺は走り出す。

 

「GOOOOOOOOOO!」


 茨によって動けないでいる魔導人形ゴーレム

 俺は縮地で、一瞬で魔導人形ゴーレムに接近。


奪命の一撃ヴォーパル・ストライク!」


 敵の股ぐらに、致死点があった。

 俺はそこを突く。


 どごぉおん! という音を立てて、魔導人形ゴーレムが破壊された。


「恐ろしく洗練されたコンビネーション。さすがです、お二人とも」


 俺はアイテムと技能宝珠を回収し、ルイスさんたちのもとへ戻る。


「いや、俺たちだけじゃないよ、今回勝てたのは。ルイスさんがデコイを出してくれたおかげさ」


 すっ、と俺は手を上げる。

 俺もマイも、この人に対して、他人という意識はもうもっていなかった。


 一緒に冒険する仲間、だぜ。


「…………」


 ルイスさんは微笑むと、手を上げる。

 ぱんっ、と俺たちはハイタッチ。


 マイもぐっと背伸びする。

 マイとルイスさんが、ハイタッチ。


 ……チームで戦うのも、悪くないかなって、そう思ったね。

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