第三話 フルアクセルとの激突
その後カナイは情報を手に入れる術が無かったので把握のしようが存在しなかったが、付近に着いてから警察などが包囲網を張っていた。
時間を遡ると20分前。
一通りの情報を伝えたと判断した風音は財団の従業員数名と共に魔力を使い飛翔、フルアクセル・リング社へ向かいピンポイントで機密情報のあるゾーンへ突撃した。
重厚な壁によりデータベースを保管しているエリアへは入れず、炎の魔法で破壊を試みた。しかしフルアクセル・リングの全てのライセンスを持っている3人組が阻止に入り、風音と激闘を繰り広げている。
なおフルアクセル・リングの機能は下記の通り。
①足が速くなる。
②パワーが上がる。
③計算能力が上がる。
④調理できる。
⑤視力が上がる。
⑥飛翔できる。
⑦超能力が解放される。
⑧体力を払い全ての機能を拡張する。
フルアクセル・リング社も風音の財閥も超能力や魔法を使っているのに変わりはないが、能力発生の発生起源が違うので争いの火種となっているようだ。
ここ1年で異能が周知されてしまった時代の移り変わりで、大きな激突があると警察機関が介入するように変わった。
時間を現在に戻して警察の前で困り果てるカナイ。
ふと閃きフルアクセル・リングを出して関係者を装い、その間にスマホを回収しようと思いつく。
「これ! ちょっとあの、アクセルさんに呼ばれたから!」
「……分かりました。気をつけて」
リングの電源を起動する。
『フルアクセル・リングを装着してください。』
さっきのように一度空中に浮いて自動的に分解、そして手首に巻きつくような形で装着された。
ライセンス①を使用してすぐさま音速でフルアクセル・リング社の前へ疾走する。