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十一話 乾杯をしました
十一話 乾杯をしました
改めて画面を見ると都は上下スウェットに変わっていた。要を買い出しに行かせたのはこのためでもあるようだ。
そして都の目の前には缶の酒が何種類も置かれている。一つの味を楽しむのではなく、いろいろな味を楽しみたいタイプのようである。
ちなみに要はレモンのチューハイ一択だ。
まずはエスパーダの持っている小人族用の大瓶に注いであげて、缶に残った分は要が引き受ける。
そしてエスパーダが専用のグラスに注いだのを見計らい、がめんの都と向き合う。
都が口を開いた。
「私とエスパーダの不可侵条約の締結に」
驚いていると、エスパーダが続ける。
「それと都の、ギルドメンバーへの加入を祝して」
「乾杯!」
要は最後だけ合わせた。




