撃墜
ワスプ艦載機ハットン隊
「隊長この海域に例の新型艦がいるのですか?」
「分からん。仮に居なくとも攻撃する」
「た、隊長。ジャップの新型艦を発見!」
「船体に合わない巨大な艦橋。間違い無い」
「気をつけろ。何か隠してるに違いない」
「了解隊長!」
「電探に五分前からUnknown表示が出ています」
「Unknownの敵と識別出来次第、撃墜せよ!総員戦闘配置!訓練では無い実戦だ!」
艦内ベルが鳴り、総員規定位置に着いた。
「敵航空隊のコース上に敵艦隊が居るか?」
「コース上に敵だと思われる艦隊があり!推定空母2戦艦1駆逐艦3と思われます!接触まであと40分」
「分かりました!F4Fです!」
「よし、右舷対空戦闘用意!ECM作動!」
「敵機およそ50数機!」
「主砲射撃圏内です!」
最大射程は59kmである。
「目標は手前の6機!」
まずは敵の戦力調べをする。
「トラックナンバー2628 主砲撃ちーかた始め!!」
ドォン!
主砲が火を吹いた瞬間に敵機が爆散する。
「敵さんは柔だな」
「シースパロ発射始め!サルボー!」
但馬のシースパロは、30機発射された。
「隊長!雷撃隊が!」
「な!…ウォット」
近くでシースパロが爆発した。
「マズイ!脱出しろ!」
「は?」
「燃料が漏れてる。ワスプに戻れそうにない」
「此処でくたばってたまるか!」
「分かりました」
「後ろのエレベータに気をつけろ」
「隊長も御元気で」
「降下角良し!」
「800ポンドの爆弾をくらいやがれ!」
「シースパロじゃ間に合わない!シウス対応!」
シウスの40粍機関銃が射撃している。
「面舵一杯!」
カンカンっと爆弾に命中し、爆発した。
F4Fの機体に弾が当たる様になり、左翼を吹き飛ばした。
「脱出良し!」
「なんて奴だ!たった一隻に50機やられるとは」
この攻撃で残り5機になった。
「敵機遁走!」
「取りかーじ一杯!」
船体は少し傾斜して転舵する。
「ハープン敵艦隊に向け、発射!」
シューゴーンという音を立てて海の彼方へ向かった。
「最大戦速!全力離脱!」
世界線は少し遡って1時間程前 レキシントン艦橋
「なんだね?」
「先程から電波障害が発生しています」
「電波障害だと?」
「か、艦長!2/3がやられました」
「2/3だと?ハットン隊がやられたのか?」
「第一波帰還します」
「5機着艦します」
「5機だと?」
「はい、5機です」
「なんて事だ!」
たった1隻に45機やられるとは。
「第二次攻撃隊発艦!」
「発艦初め!」
やられた仲間の仇を取ってやる!。