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拳に爆弾を  作者: ボブ
2/5

第一話 その名は

「はっ、はっ」

鮮やかな山吹色の長い髪を振り乱し、荒い呼吸を漏らす。女性用に改造された戦闘服に身を包んでいるが、走りにくいからと靴は脱いで裸足になっている。

「はぁー・・・」

膝に手をつきながら薄暗い路地に足を止める。

少女の名はアマリ。仮想世界のテスターに選ばれた二十万人のうちの一人であり、VRMMOプレイ経験は皆無。

「何なのもう、急に襲ってきて・・・こんなことならやめときゃ良かったぁ・・・。」

壁にもたれ掛かりながら文句を言う間に、追手が近づいてくる。

「へっへっ・・・見つけたぜ、お嬢ちゃん」

「手間かけさせやがって・・・」

「おろ?思ったより可愛い顔してんじゃあねーの。」

世紀末を彷彿とさせる謎ファッションをした男三人が路地の壁と挟み込むようにじりじりと近寄ってくる。

「うへぇ、どうせならもっといい男にやられかったわ・・・」

もう反抗する気力も尽き、泣き言をこぼすと、男三人が一様に「目の前にいい男たちがいるだろぉ?」と言ってくる。

そう、男達は油断していた。だから、気が付かなかったのだ。着々と近づく、死の足音に。


「よってたかって女の子いじめて、何やってんだ。一人でやれ、一人で。」


「あぁ?」「誰だ、おめぇ」「女の仲間か?」

口々に男たちが言い放つ。

ピッタリとした黒いジーンズに黒のブーツ、赤いシャツの上から赤黒いフードを被り、その背中には妙に大きなバックパックを背負っている。

「・・・誰?」

大人しくここでやられようと思っていたアマリだが、助かれるものなら助かりたいと思い、まずは戦う意志はないと両手を上げながら聞く。

「俺?そうだなぁ・・・名前・・・そうだな、俺の名前はチャクラ。」

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