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冬の雨が上がる時  作者: 登夢
第1部 家出・同居編
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保護者面談があった!

7月15日(土)に高校の保護者面談があった。私は忙しいから行かなくてもいいと言っていたけど「去年、石田先生に保護者だと大見えを切ってきた手前、行かないわけにはいかない」と言って出席してくれた。


5時にアルバイトを終えて部屋に戻ると、おじさんが保護者面談の話をしてくれた。


「未希、成績はまあまあだな。このままいけば落第はしないから安心した」


「おじさんが教えてくれているから、なんとかついていけている」


「石田先生から卒業後のことについて聞かれた。就職を希望していると聞いたけど」


「すぐに働きたいと思います。おじさんのお世話になって迷惑をかけていないで早く自立したいんです」


「いい就職口が見つかるといいが、これからのことも考えて手に職を付けたらどうかな?女子は大学へ行くよりも手に職を付けた方がいい。例えば、美容師とか、栄養士とか、看護師とか、調理師とか、介護士とかいろいろあると思うけど」


「看護師は無理だと思う。4年制になっているし、入学試験の倍率が高いから」


「専門学校なら入試はそれほどでもないと思うけど」


「でも授業料が高いと思います」


「1,2年だと思うから、何とかなるんじゃないか? 未希の貯金はいくらあるんだ?」


「180万円くらいです」


「保険金のほかに随分貯めたね、それだけあればなんとかなる。授業料の半分は俺が貸そう。返却は身体で」


「それでいいんですか。今のおじさんの状態のままで本当にいいんですか」


「期間が長くなるが、きちんと身体で返してもらうことになるけどいいのなら」


「おじさんがそれでよければ」


「じゃあ、どんな資格が良いか調べて考えてみたらいい。時間は十分にあるから」


おじさんは資格が必要だと言い、授業料を半額出してやると言って、専門学校を勧めてくれた。私はそれに甘えて専門学校へ行って資格を取ることに決めた。


おじさんがそうしてほしいと言ったので素直に従った。私はこの借りは身体で必ず返すと言うと、おじさんはそれでいいと言って安心したみたいだった。


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