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冬の雨が上がる時  作者: 登夢
第1部 家出・同居編
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同居の手続きが完了した!

火曜日、おじさんは午後に休暇を取ってくれて、私と一緒に近くの区の特別出張所に言ってくれた。そこで、転入届をした。おじさんと住所は同じでも世帯は別に出来るので私も所帯主になった。


保険証に書かれていた前の家の住所を今の住所に変更した。これで父の世帯とは別になったので、父が保険料を滞納しても関係がないという。私は自分の保険料を毎月5000円ほど支払えばいいことになった。アルバイトで十分支払える。こうして私は父から自立した。


帰りに公園の遊歩道を散歩した。池には越冬のための鳥が群れて泳いでいる。いろいろな種類がいるけど、名前は分からない。おじさんも知らないと言っていた。誰かが餌をやっているのか、鳥が群がっている。私はそれが珍しいのでずっと見ていた。おじさんが話しかけてくる。


「健康保険の払い込みは銀行振込にしたらいい。そうすれば未希の銀行口座から自動的に引き落とされて、滞納の心配がないから便利だ。あとで手続きを教える。近くに銀行の支店があるからそこへ書類を持っていけばいい」


「そうします。今日は会社を休んでくれてありがとう」


「気にするな。これで未希は親父さんから自立できたし、俺もその方が好都合だ」


「アルバイトのお給料が出たら、父に払ったお金を少しずつ返します」


「アルバイトの給料は未希のものだから返す必要はない。親父さんに渡した金の分は少しずつ身体で返してもらう」


「それでも返したいです。あんな大金」


「いいから、俺は身体で返してもらった方が良い」


「分かりました」


「いいか、自立したんだから、これからはお金だけが頼りになる。アルバイト代は無駄遣いしないで貯めておいた方が良い」


私もそう思った。


「それから、土日を除いて1日千円はこれまでどおり食事代として支払う。毎日は面倒だからまとめて月2万円支払う。ウィークデイの昼と夜はそれでなんとか食ってくれ。朝食と土日は自炊するからいいだろう」


「そんなにしてもらってもいいんですか?」


「気にするなら、掃除と洗濯くらいはしてもらってもいい。未希のものを洗う時に一緒にしてくれればいいから」


「それでいいのならそうさせてください」


「俺も掃除と洗濯をしてもらえると助かるから」


「よかった、少しはおじさんの役に立てると思う」


私は嬉しくなって笑顔を作って見せた。そして、おじさんの手を取って歩き始めた。おじさんも悪い気がしないと見えて手を引かれて黙って歩いている。


「銀行振込の手続きは今日したほうがいい、まだ時間がある。すぐにアパートに戻って

準備して銀行に行こう」


「分かった」


「未希の通帳の銀行は雪谷大塚にあるからすぐに行こう」


銀行には3時前について、手続きをすることができた。おじさん、何から何までありがとう。また、手を繋いで歩いて帰る。


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