第16章魔族侵攻5
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ソロン連邦 王都
初代、2代目、3代目で大きくなったソロン連邦だが4代目は平凡だった。大小10以上の国を飲み込み従属させ連邦国家になったのだ。
4代目ポンチ王(35)は俗に言う性豪だった。300人と言われる愛妾を抱え5代目はいったい誰になるのだと臣下はため息まじりだ。
まだまだ増える愛妾を見てため息をついているのは宰相も同じだ。「もうこれ以上増やすのはおよし下され。」と何度も言うが聞き入れられた試しが無い。
そこに傾国の美女とも言えるクリスという女性が現れた。速攻でポンチは王宮にと招くが「うん。」とは言ってくれない。どうしたものかと悩んだ。
ある日クリスが「王妃も側室も愛妾も近付けず私だけ愛してくれるなら王宮に上がりましょう。」と言った。
諸侯の貴族は自分の娘を差し出しているから当然「生意気だ!」「何様だと思っておるのだ!付けあがるのも大概にしろ!」「平民の分際で!」と怒っていた。
宰相はこれで無くなったと思ったが、そうでは無かった。この条件をポンチは飲んだのだ。(王はな、何をお考えか?これでは謀反が起きるぞ!)と宰相はショックを受けた。
そしてクリスが王宮を独占し懐妊した。「この産まれてくる子の為に暖かい地域を用意して下さいませ。」と言う。
王は2つ返事で了承し、同盟国にも呼びかける。しかし国内貴族の反発が大きかった。「チっ!私とした事が・・」と配下を貴族の元に行かせ魅了させる。
少しづつ国内貴族が賛成に回り始めた。そして大半が賛成になり総勢400万人と言う軍勢が集結したのだった。
もちろん攻める先は旧オローシア帝国、今のヴィンハルト王国だ。攻める道は2か所ある。人数が多いので二手に分かれた。
ヴィンハルト王国 国境1
アークとカールが砦(大)に入った。(本当に来るのかよ?今、うちと戦争してメリット無いがなあ。)とアークは思っていた。
「敵来ます!!」とカールが叫んだ。「よし!各人臨戦態勢を取れ!」と言った。ここにソロン連邦対ヴィンハルト王国が激突する。
ヴィンハルト王国 国境2
タールとマイヤが砦(大)に入った。「今度は200万だそうだ。」とマイヤが笑う。「潰し甲斐があるな!」とタールが笑う。
「兵達に気を緩まさないように!気を引き締めるぞ!」とタールが言う。「敵、残り200m来ます!!」「良し!弓隊構え!撃て!!」とマイヤが号令する。
ポンチ王とクリスは戦場に来ていた。ポンチは王宮から出るのを嫌がったがクリスが連れ出したのだ。(このグズ!お前が出ないとみんなやる気が出ないだろうが!!)とクリスは思った。
ソロン連邦も攻城兵器は持っている。投石機と大型弩弓だった。アークはその大型弩弓を見て欲しいと思った。(勝ったらアレを分捕って持ち帰って研究しよう!)と暢気に考えてた。
「よし!攻撃開始じゃ!!撃て!撃てええ!!」とポンチも号令をかける。何十発、何百発と城門や壁に向かって撃ち込まれた。
誰もが門も城壁もボロボロだと信じた。しかし攻撃前と変わらない姿があった。(物理攻撃無効を施したとしてもあれだけの数は防げないはず・・)とクリスも茫然とする。
当然、今度は兵の数に物を言わせ力押しする。近くに行けば魔術師達の攻撃が出来る。石でも弩弓でも傷1つ付かないのに人力でどうこうなる訳が無い。
当然、魔術師のファイア、ウオーター、サンダー、ウインド等も攻撃は効かない。そして近づくと上から前から横からと矢が飛んでくる。
誰もどうして良いのか分からず茫然とする。そしてクリスは決断するのであった。
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