第11章ヴィンハルト王国1
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ヴィンハルト城 城内
トパーズは2度目で驚きは無いが2人は違う。「こ、これが王都!?」「な、何なの?」と城門の前で2人は絶句していた。「私も最初に来た時は人にこのような物が作れるのかと・・」トパーズが言う。
「うちの城、この門より小さいわね・・」とパールが言う。「城壁の先が見えないわよ・・」とガーネットもため息交じりに言う。
城門に入り、広々とした道路、街路には街灯がつき夜でも明るい。賑やかで華やかな都会に来たようだ。「おー!使徒様がお戻りだ!」「お帰り使徒様!」「お帰り王様!」と声を掛けられる。
「みんなただいま!」と手を振る。屋台の店主達も「使徒様!食って行けよ!」と気さくに声を掛ける。3人は不敬罪に成らないの?と思っている。
街を抜けしばらく歩いてやっと王城に着いた。妻達が出迎えしてくれる。3人を紹介すると仲良くしましょうとお茶に誘われて行く。僕は爺に会いに行く。
「若!お疲れでしたの。早速じゃがラフランス帝都の西の炭鉱にドワーフ達の集落が見つかったのじゃ!しかし炭鉱の奥から魔物が出て困っているんじゃ。」と爺が言う
「今はムネノリとムサシ、騎士団を派遣しておるがどうじゃろうのう・・」と不安そうだ。「じゃ、早速行ってみるとしよう!」と僕が言うとアンジュも付いて行くと言ってきた。
「武芸百般の技をお見せ致しますわ若様!」と嬉しそうだ。
『ミッション:ドワーフを助け魔物を殲滅せよ!』
天災とミッション先生は忘れた頃にやって来る。なかなかの標語が出来たと思ったら『10点』と頭に響いた。かなり厳しいなミッション先生・・・
ふとゲームの時を思い出すが炭鉱遺跡イベントがあった気がする。その時に難易度が高い、何かがあったはずなのだ。霧が掛かったように思い出せないが。
到着するとアークが待っていた。「ドワーフ達が言うには何か得体の知れないものが居るらしい。」と言う。「魔物か?」と聞くと「よく分からんのだ・・・」と言う。
僕が前衛になりアンジュが後衛になる。2人してガンガン魔物を倒す。しかしザコが多いのだ。
(何かあったはず・・)と一生懸命思い出そうとするがやはり思い出せない。(考えても仕方ない。目の前の事に集中だ!)とかなり進むと最奥で突き当たりになった。
ガコンと音がする・・・
転移させられた感じがする。「若様!ここはどこなんでしょう?」とアンジュが聞いてくる。「私の研究所だよ御嬢さん。」と言う。「だれ!?」とアンジュが問う。
「人に名を聞く時は自分から名乗ってではないかね?まあ良い。人は私を死霊の王と言う。本来の名は・・・もう何千年も前なので忘れたがね。」と言った。
「本来は人がここには来れないはずだがどうやって来たのかな?」と不思議そうに言った。たぶんミッション先生の強制イベントですと言っても分からんだろうな・・・
炭鉱遺跡にドワーフがいて、奥の洞窟から魔物が大量発生し原因を探しに潜り最奥に辿り着いたらここに来た事を説明した。
地図を取り出してきて場所の説明をする。「なるほど。あそこは魔族が隠蔽の結界を張り、何かを隠しているはずだ。」と言う。
「あなた程の力が有っても分からないのです?」と僕が言うと「死霊の王も万能ではないさ。君の中にいるシヴァの御嬢さんの方が優秀だろう。」と言った。
「彼らが何を隠しているか興味はあるな。見つけて持って来てくれたら、君に何か1つお礼をしようじゃないか?」と言った。「お役に立つかどうか分かりませんよ?」と言うと。
「私は謎を研究したいだけだ。他の事に興味はないな。」と言った。「ふむ、炭鉱遺跡は少し遠いので送ってあげよう。それと見つけたらこの笛を吹いてくれ。」と言って笛を渡された。
「では、また会おう!」
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