第10章統一編8
これで10章が終わります。
評価して頂いた方々感謝申し上げます。
アルメニア皇国 王城 夕方
僕は夕飯の準備に食堂に向かおうとする。当然のようにガーネットが付いて行こうとするが、アザだらけの父親に止められ家族会議になる。
誰がこの国を統治するか?という話だ。母親がアランどう?と水を向けると「僕に?ムリムリムリ!!!それなら婚期逃して何の予定もないパール姉さんなんかどうかな?」と言う。
父親と同じくアザだらけになって涙目で正座させらてるアランを横に「やはり私がもう一度・・」と父親が言おうとすると『それだけは絶対ない!!!』と5人から全否定される。
やはり他の2か国と同じようにハルトに統治してもらうのが堅実だとなった。「そうなると3人のうち誰かが側室に入り結びつきを深くした方が良いだろうな・・申し訳ないが」と父が言う。
(申し訳ないどころか3人とも狙っているのが分からないのね・・相変わらずだわ。)と王妃はため息を吐く。
「はい!はい!わたくしが立候補いたします!他の方々ごめんあそばせ。」ホホホとガーネットが上品に笑い勝ち誇る。
(じょ、冗談じゃないわ!弟に行き遅れと言われるくらい、こっちの婚期予定はガラ空きなのよ!ホテルなら倒産レベルよ!膜の上に蜘蛛の巣が出来そうなのよ!どうしてくれるのよ!)とパールが焦る。
そんな所にクモは巣を作らないよとハルトが居れば冷静にツッコむだろうが、パールはそれほどに焦りハルトに恋焦がれていた。
(私が一生を賭け、お慕い申し上げる人はハルト様只御一人です。姉達に負けられません!)と決意しているトパーズが居た。
「3人がダメそうなら僕がお側に遣えても良いんだけどな。えへへ。」とアランが笑うと(こいつ・・殺す。)と姉達が殺意を抱く。
「彼はたくさんの妻がいるそうだ、少し女ぐせが悪いと思わないか?その点、私はお母さん1人だけだぞ!エッヘン!」と威張る父。
「他に誰も相手してくれなかったのね?」「甲斐性がないんだろうな。残念だ!」「モテない自慢?」と3人の娘達は容赦無かった。「ぐっ!」と叫んで父は退場した。
3人の娘達とアランが食堂にやって来てハルトにこの国を統治して欲しい事。3人の誰かを側室にして欲しいと伝える。「愛の無い、政略結婚はイヤなんだよ・・」と言われる。
「それなら僕が・・」とアランが言いかけ姉達に抑え込まれる。
(体中で抱いてアピールしているのに気付かないの?父や弟と同じレベルで空気読めないのかしら?)とパールが思っていると・・・
「わたくしには愛しかありません!ずっと可愛がって下さい!」とハルトの右腕を取り胸を押し付けアピールしているガーネット。
「私は一生涯をかけ陛下をお慕い申し上げます。だから・・」と言ってスレンダー気味の身体を左腕に押し付けるトパーズ。
しまった!2人に出遅れた!両腕が無いなら・・・「私が1番陛下をお慕いしております!」と正面から誰より豊かな胸を押し付けるパール。
これで3人とも側室になることが決定し、家族と1部の人を呼びささやかな結婚式をした。
3人を連れてヴィンハルト城に向かうのであった。
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