第1章2
この顔と服なら言ってみたいセリフがある。
『卿達は何者であるか!』
さすがに中身が中年サラリーマンだから恥ずかしい。言うかどうするか悩んでいると。
「こいつ顔が赤いぞ?何考えていやがる?」と手下1
「俺はこいつならイケる!」と手下2
「俺はこの一帯の大盗賊の首領様、ザコキ・ヤラ様だよ。金髪の小僧よ、望みなら奴隷にしてやるぜ!」
と3人ガハハと笑ってる。
(よし!3人とも殺そう)と決意を新たにしていると・・・
『ミッション:盗賊団を全て殲滅せよ。』
ステータスから流れてきた。
「一つ教えてくれ雑魚キャラ!」と言うと「誰が雑魚キャラだ。死ね!」と3人が切りかかってきた。
もちろんあっという間に片付けたが、ミッションは全ての盗賊団と言っていた。
(この3人だけでは無さそうだ。)
すると少し離れた所に弓矢を構えているヤツを発見。逃げ出したので見つからないように後をつけると、オアシスの外れにアジトらしき集落があった。
どうやら赤い点が15ある。あと白い点が3つなのは攫われた人達だろう。
(夜になるまで待とう。)僕には万里眼があるので夜目が効く。
3人を殺されもっと警戒されているかと思ったが見張りは2人だけだ。そっと近づいてみると話し声が聞こえてきた。
「昼間3人はたった1人に殺されたらしいぞ。やばいんじゃね?」と見張り1
「あいつら弱すぎたんだろ?ビビってんじゃねえよ」と見張り2
「ちょっと小便行ってくっからしっかり見張ってろ!」と見張り2が去った。
見張り1も2もHPが20でつよさが4とか5だ。(楽勝だな)と思いながら見張り1を後ろから絞める。
見張り2もあっという間に1の後を追ってもらう。残り13人。小屋が6つあり手前4つに4人づつ寝ているようなので、順番に片付けていくと最後のラスボスが命ごいしてたようだが聞く耳もたず片付けた。
(良い事すると気持ち良いなあ)最後の小屋に入るとやはり3人居た。檻に入れられて悲しそうにこちらを見ている。よくよく見ると3人共に首輪をつけられている。天叢雲剣で檻を壊して声をかけた。
「もう大丈夫ですよ。それぞれの家に帰って下さい。」と営業マンスマイルで言うと「私たちはこの首輪と奴隷紋があるので逃げられないのです。」と悲しそうに言われてしまった。