第7章帝都編2
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とりあえずアマゾネスと別れて宿に戻った。
僕の中でツンデレさんはあまり需要が無いのかもしれない。割と直ぐにお腹いっぱいになる。
「ライラはどうすれば会えるんだろうな。」と呟くと「あまり近衛は城から出ないようです。」とハンゾウが現れる。便利だが怖いな。
空から見るという手もあるが、ストーカーが覗きをしているようで気が進まない。「ハンゾウ、何か手は無いかな?」と言うと「偶にですが城外に馬で出かける時があるそうですよ。」と言う。
チャンスはその時だな。でも何て声掛けたら良いんだ?色々悩んでいると「今日出るみたいですよ。」と声を掛けられる。
女性ばかりの騎士が5人、遠出するようだ。(あれかな?)と思い空から付いて行く。
草原のような所を通り、山の麓にある泉に向かっているようだ。馬に草を食べさせ、水を飲ませていた。
(今日は話すチャンスは無いな)と諦めかけていたら彼女達が服を脱ぎ水浴びを始めた。大胆だなあと思うがこんな所に僕以外の人は居ないよな。
ラッキースケベ出来ただけでも良しとしようと思っていたら赤い点が近づいてきた。近頃ヴァレンタイン王国じゃ見なくなった盗賊かもしれない。
「そこに誰かいるの?」と彼女達が言う。僕がドキドキすると「へっへっへっ!こんな場所で良いもんが見れたな。」とゲスい顔でゲスいセリフがこの上なく似合う人達だ。
5人が服を取り片手で前を隠し、片手で剣を持つがアレでは勝てない。ヤツラはざっと40人くらいいるのだ。盗賊達も勝利を確信している顔だ。
しかし、こんな話しかけるチャンスを逃す僕ではない。「オッチャン達悪そうな顔してるね?」と横手から現れバカにしたように言うと簡単に引っかかる。
「ちっとくれー顔が良いからって俺らに勝てると思ってんのか?」と言ってワハハハと笑いだす。「こっちは40人から居るのにオツムがイカレた兄ちゃんだな。」と好き放題だ。
「40人が何分もつかな?」と言って片付け始める。一振りで5人がバラバラになると「あの小僧なにをした?」と焦りはじめる。10人一斉に来たがやはり一振りで終わる。
「アイツ、ヤベーヤツだ。」と逃げようとするがハンゾウが回り込む。顔や首にクナイが突き刺さり逃げ場が無くなる。ラスト3人になり「1分丁度だ。」と言って切り捨てる。
5人の元に行くと怯えられた。彼女達の服も返り血で汚れている。家(大)を出すとポカーンとしている。入るのを最初嫌がっていたが何とか入ってくれた。
お風呂に連れて行き、石鹸とシャンプーを手に出して説明する。「その間に服は洗濯しておくから、ここに置いて、風呂上りはこれに着替えて」とガウンを用意しておく。
キッチンでサンドウィッチと冷えたワインを用意した。髪が濡れたままなのでイスに座らせ5人をブラシでブローする。「髪型が気になるなら鏡の前に座って直してね。」と言ってキッチンに行く。
そう言えばみんな喋ってくれないな。ちょっと寂しいなと思っているとそれぞれが自分でブラシで髪型を整えニコニコしてる。
1人がやっと話しかけてくれた。「私達は近衛騎士団に所属している者です。助けてくれてありがとうございます。」と言われたので「僕は冒険者でハルト、魔物を探しここへ来た。」我ながら完璧だ。
「ささっ、お腹空いてないかい?サンドウィッチ作ったんだ。良かったら食べてよ。」と勧めスパークリングワインを飲ます。最初は遠慮してたけど美味しかったようで打ち解けてきた。
「ねえハルト、料理上手ね!」「ワイン美味しい!もっと頂戴!」ポテトフライも揚げドンドン出していく。「これワインと合う。」と好評だが1人だけ喋らない。
「ごめん、美味しく無かった?」と聞くと首を横に振る。「ライラ様・・・」と気まずい空気になる。
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