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海外から異世界に?  作者: 駿
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第3章ローズ村編4

ブックマーク10人突破ありがとうございます。

ボラギ公爵領


王都を去って2か月が経った。大公派の貴族はまだ5割近く来ていない。


「どいつもこいつも恩知らずめ。」酒を煽り不満をぶちまける。


コンコンとドアがノックされ「入れ!」と言うと「失礼いたします。」とコリア侯爵が入ってきた。


「何の用だ!」不満そうに聞くと「お耳に入れたき事がございまして。」


「ふん!何だ。言ってみろ!」とまた不満そうに言う。


「実はマンセ伯爵が天罰を恐れ中立派に寝返ったという噂が・・・」「なに!」確かにマンセ伯爵はまだ1兵も来ていない。


確かにここに居ても皆することがなくヒマを持て余している。


顔を合わすと酒を飲みそして~という噂が・・と言う話になる。実はコリア侯爵の隣の領地がマンセ伯爵で昔から同じ派閥ではあるが犬猿の仲なのだ。


(マンセめ、本当に裏切ったなら見せしめに殺してやる)


動きたくとも動けない領主もたくさんいた。


公爵領に近い所であれば何かあってもすぐ戻れるが遠方の領だとそうはいかない。


群湯割拠の時代なのだ。


領主自ら全兵力を引き連れて来いと言うのは簡単だが謀反や一揆が起これば領主も兵も居なければ蹂躙されるだけだ。


マンセ伯爵もその1人だった。


昨年反乱、一揆が起こったばかりなのだ。だから行かない、行けないを許すブタでもないのも分かっている。(どうすれば・・・・)


同じ派閥といえど誰が味方で誰が敵なのか?今は皆が疑心暗鬼に陥っている。


そんな時だった。「叔父上、いっそ小僧を亡き者にしてはいかがですかな?」とノールが言ってきた。


これはブタも1番に考えた事だった。


成功すれば良いが失敗に終わったら?益々つけ上がるであろう。


今でさえ王や王子を殺したのは宰相では?と疑われているのだ。


しかし打つ手がないのも事実だ。「叔父上、私が暗殺のプロを50人用意しております。」


「うむ!そなたに任せよう。しかしもし何かあった時の為5人監視を付ける。」


「承知いたしました。安心して下さい叔父上。」


ローズ村


ある日の深夜、マップのアラームが鳴る。


(やっと来たか。)赤い点が55個近づいてくる。「ハンゾウ、シヴァ、シズカ。俺がオトリになる。全員捕えろ。」


「殺さないんです?」とハンゾウがニコニコしながら言う。使い道があるからな。と言うと「承知!」と短く言って消える。


50人が忍び込むところを5人が監視していると、あっという間にハンゾウの手刀で気絶させられる。


50人はシズカの作った無色無臭の強力な睡眠薬を嗅がされ次々と深い眠りに落ちる。


シヴァに頭を弄くられあっという間に敵から味方に早変わりだ。


この55人は後にローズ護衛隊として活躍する。


ボラギ公爵領


朝になっても50人どころか5人も戻って来ない。


仕方ないので商人に変装させた10人を偵察に出すと55人が行った場所には死体どころか争った形跡すらない。


場所を間違えたのではないかと疑うレベルだった。そう報告を受けうすら寒い気がした。(やつは本当に神の使徒なのか?)


今度は自分が暗殺者に狙われるのではないかと怯えはじめた。

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