第2章王都編2
THE・スラム街
すえた臭い、煤けた風景。これぞ異世界って感じだなあ。
と1人感心してニコニコしていると先程から一緒に歩いていたチンピラ1号君が「テメーのようなボンボンがこんな場所に来て無事に帰れると思ってんのか?」と威嚇してくる。
もちろん東京ならダッシュで逃げている。
色々な建物から10人くらいがぞろぞろと出てきた。
仲間が増えた事でチンピラ1号君が勢い付く。「怖くて喋れなくなったかあ?」煩いので消えてもらう事にした。
手を横に素早く動かす。手刀というやつだ。チンピラ1号君の上半身と下半身がお別れした瞬間だ。
前回の魔物討伐でレベル40になっていた。この世界の強者と呼ばれるレベルで30くらいらしい。
威圧と殺気を少し込めるとほとんどの人が気絶した。
1人だけが辛うじて立っている。「おまえ・・・いったい何者なんだ?」と言ってきた。
「さぁ?とりあえず上の人と話をさせてもらえませんか?」と優しく笑う。「ム、ムリだ、おまえなんかと・・」仕方ないのでその辺から殺していこうと思っていると
「私で良ければ話を聞きましょう。」と好々爺が話かけてきた。
「決定権をお持ちの方ですか?」と僕が聞くと「闇ギルドマスターのフランクと申します。」と頭を下げてきた。
「お若いのに多くの修羅場をくぐってきたようですな。」この世界でまだ2回しか戦ってないデス。
「それとも、見かけの若さではないのですかな?」と笑う。ちょっとドキっとする。前世はその通りだから。
応接室に通された。「ヴィンハルトと申します。」そう言って頭を下げる。名刺を渡したいところだ。
「確かローズ村の魔物を1人で殲滅した若者の名がそんな名でしたなあ。」ちょっと待て!あの村そんな名前だったのか?安易すぎだろ?最近で1番驚いた。
しかしこの爺様もクセモンだな。
気持ちを切り替え「ご存じであれば話が早いです。お力をお貸し願えませんか?」とほほ笑む。
「もちろん吝かではございませぬ。2つお聞きしてもよろしいでしょうか?」と言われたのでそのまま促す。
「ヴィンハルト様は王家派ですかな?」すまんが何派があるのかも分かってない。
「よく御存じなさそうですな。この国の2/3は大公派。残り1/3の中の2/3が騎士団派、その残りが王家派でございます。」
実際で言えば王家派は1割程度と言うことかあ。大変そうだな王家。
「ヴィンハルト様がローズ村におられるなら周囲は王家派とみなされますよ?」僕と爺がいれば誰が来ても問題ない気はするがなあ。
「面倒なのでハルトとお呼び下さい。それにローズ様を見捨てる気はないですよ。」
まだミッションクリアしてないし。あれだけ広い土地を自由にさせてくれるしな。それに小遣いで喜ぶんだ。
「なにゆえハルト殿はお味方を?」「悪いかな?可愛らしい姫の味方するのは?」
少しフランクは考え込んで「あと1つ、我らスラムの住人とはいえ無料では動きませぬ。」ふたたび先を促す。
「色々な人間や人種が2千人います。全てがお役に立つとは限りませぬ。」悔しそうに悲しみを抱えた言い方だった。
「ひとまずフランクに100万ギル渡す。これで飢えそうな人をとりあえず食べさせてやってくれ。明日の朝もう1度来るので病気や怪我人を広場に集めてくれ。出来るだけ助けたい。」
フランクが不思議なものを見るような顔をしている。
「あとフランク。2千人が1年でいくら必要か金額を教えてくれ」苦しそうな表情で「相当な金額になると思いますが・・・」と言った。
「構わんよ。ではまた明日の朝来るよ。その時に金額を言ってくれ。」




