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中二な俺が描く異世界平和  作者: たまごふりかけ
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本能のままに目覚めし槍、グングニル



ラルファの言う拠点へ向かう途中、ピエロに言う文句を考えていた


(あの糞ピエロめ…言いたい事は色々あるがまず一つは能力を授けるとか俺様に言っておいて実際には何の能力も得ていないということ。そしてもう一つはこの世界に飛ばした場所だ。なんで人攫いのアジトの近くに飛ばすんだよ…嫌味以外の何でもないだろ)


「真太郎?どうかしましたか?」


少し声に出ていたようだ


「いいや、何でもないよ」


「着きましたよ。ここが私達の拠点です」


街から入ってすぐ近くに拠点は存在した。見た目は拠点というには程遠く、ただのそこらに建っている日本の住宅と何ら変わりない二階建ての一軒家だ


「あんまり広そうに見えないけどここに全員入って大丈夫なの?」


「はい、あくまで見た目はそこらと変わらない家ですがこれでも私達の拠点なので」


「なるほど、拠点がここってバレない様に普通の家っぽく作り込まれてるというやつだな」


扉を開けるとそこには普通の家の内装をした普通の家があった。言葉が出ない真太郎


「さ、入りましょうか皆さん」


ぞろぞろと家へ入っていく人攫いの被害者達


(なにこのみんなで友達の家にワイワイ遊びに来た感じ…)


すると二階から誰かが喋りながら降りてくる


「誰だ、こんなに大人数を家に呼んだのは」


「真太郎、貴方が探しているのはこの方でしょう?」


そこにはスーツを着てて変な顔をしている、というより変な馬の被り物をしている男がいた


「いや…違います。俺様が探しているのは頭に変な馬の被り物をしてる人じゃなくて変なピエロの仮面を被ってる人です」


「誰の頭が被り物だ、これは俺の顔そのものなんだよ」


目だけキリッとしてる目だけイケメンの馬面というか馬の面をした男が言ってくる。ポカーンとする真太郎


「カルメラさん!その方は私達を人攫いから助けてくださった救世主です。それより先に後ろのこの方々は人攫いに遭って心も体もやられているんです。どうか保護してあげられないでしょうか」


「何!?詳しい話は後で聞こう、ラル!先にその人達をリラックスフロアへ案内してあげなさい、救世主君、君はこっちだ」


ラルファは被害者達を連れ一階キッチン裏の扉を開けて階段を降りていく。 一見外に繋がる扉かと思っていたが実は地下へ繋がる扉の様だ


そして俺様は馬の人と一緒に二階の部屋へ入る。


「まぁその辺にでも座ってくれ」


座布団っぽいのを出されたのでそこに座る


「大事な仲間を人攫いから救ってくれて本当に有難う!!何と礼を言ったらいいのか…」


頭を深く下げた後、馬の人はスーツの胸ポケットから札束を出して渡してきた


「取り敢えず少ないがこいつ貰ってくれ」


「いやいやいや受け取れないよ!こんな大金っぽいの!!そもそも救われたのは俺様の方だし。あの子には感謝する事はあっても感謝される様な事は一切してないから!」


価値がわからない札束を返そうとする真太郎


「どういう事なんだ、詳しく聞かせてくれ」




ここに来るまでのことを粗方話した


「なるほど…ある程度理解した。通りで君の服装がボロボロなわけだ相当酷くやられた様だな」


「いや全くだよ、ナイフも拳銃も使うわ、おまけに下っ端ですら普通に強いんだもんな」


微笑みながら少し考える馬の人


「シャワーでも浴びてくるといい、その間俺はラルにももう一度その話を詳しく聞いておこう、バスルームは一階にある。降りてすぐ右だ」


そう言われて一階のバスルームに向かう真太郎はとても嬉しそうだった。無力で何も役に立たなかった自分があんなに感謝された事と、この世界に来て初めての風呂に入れるという事に


「汗まみれ泥まみれだったしシャワー浴びれるのは思ってもない幸運だったなー」


意気揚々と脱衣所で服を脱ぎ捨てる。そして自分が脱ぎ捨てる場所に先に脱ぎ捨てられた服が有るという事に気付く


「あれ、これって女物の下着…ってかこの服どっかで見覚えがーー」


ここでとても嫌な予感がする。だが、もう既に遅く、真太郎は裸だった


「待て待て、さっきまで入ってたって事だろ。シャワーの音も聞こえないし…」


震えながら着替えの服から目を逸らす、すると目の前のバスルームの扉が開く。


とそこには風呂上がりで裸のラルファが立っていた。濡れた金色の髪に横から見えるうなじ、とても整ったくびれのある体型と服の上からじゃわからなかった割と有るバスト、そして何も生えていない前。


俺様は頭が真っ白になりそうなのを必死に我慢し目の前のこの光景を生涯この目に焼き付ける為、目を逸らす事はしなかった


「あ、あの…」


この人に会う為、この時この場所に生まれた事をピエロに深く感謝した


「……それ」


ラルファは顔を赤らめて指を指す。その指先には真太郎の本能と呼べるナニがギンギンに勃っていた



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