次の日
私は目を覚ますことはなかった・・訳ではない
それどころか昨日はなぜか自然といつもではあり得ない時間にまぶたが重りを引っ提げられたかのよう下がり
いつの間にか睡眠を取ることに成功した
いざ目を開けるとそれは別世界だった
と言うか「(AF:5:00)」だった
それは夜ではない
朝なのだ
どう言うことなのだ
あれほどまでに睡眠薬を大量摂取しても眠ることの無かった脳味噌が
・・・・悪まで取ってみようかと思えるほど眠れなかったという話でだが
しかしどちらにしてもどうして起きたのだ
私はしばらくして一切のことをしていないのに今更ながらにきが付いて急いでそれをしたくし始めた
あれよあれよと時間は過ぎてかなりあると思っていた時間が直ぐに約束の時間に到着した
「おはようございます」
そうしたから聞こえるが、今日この家には誰もいない
弟の野球とかなんとかに家族総出で向かっているのだ
だからこそ私も外になんなく出られる
「うむ・・・おはよう」
「ああ・・・」
「何か」
「カタツムリみたいだな」
「・・・・萌じゃないからな」
「・・・何のことだ・・しかし昔の、そう戦争時代の炊き出しとかそのくらいにそう言う物を持って・・」
「どうやって行くんだ」
「・・そう言えばお前携帯持ってたっけ」
「いやそう言う物は嫌いだ」
「・・・・」
「・・・なんだ、何か悪いことでも言ったか」
「・・いやお前パソコンは持ってるよな」
「良いの」
「・・高いのか矢っ張り本格的な」
「・・・そう言うのじゃなくてっ単純に格好いいんだよ」
「そう言うものなのか」
「知らん」
「とにかく行くぞ」
「まっまて」
「・・ん」
僕はその声に出ようとしていた頭を梟とはちがうけれど見ようとして驚きだった
それは長年部屋の中で閉じこもっていたのに加え
元々細い腕や足がことさら細く
まるでふらついている人である
いやふらついていた
今にもその後13段は確実にある
角で曲がっている木の階段から危うく落ちることさえ考えつく
僕は急いでそれをどうするか考えた
もしこのまま上に行ってしょうぎだおしになるのか
それとも転けそうなところを・・・
僕は取り敢えず叫びながらかけ上がる
「それを置け」
「・・・・っあ」
「ばっ・・」
僕はそれを階段に押し倒すようにまるで階段にすりつぶすかのようにおしつけた
「・・・・いっいたい」
「・・っあ悪い」
「いやいいから」
かくして今僕は友人の治郎に借りた愛車ポロローグに乗って港に向かう
その港から船で行くのだ
少なくとも飛行機ではない
そしてその船はフェリーでもない
そして治郎はレンタル会社だ
「いやーー青いな」
「・・うぅうう」
「そんな弱かったっけ」
「・・・トッ・トイレ」
「・・海じゃだめかな」
「・・ふざけてんの」
「・・・・・・・」
「あのーすいませーん」
僕はかくして地元の漁師さんに近くにあるコンビニを教えてもらい損ね
即ち無かったのであるが
僕はそこは持ち前のフィールドワークとして何時も持ち歩いていたビニール袋しかりマナー袋を奴に差し出すと
なにやら険悪な言葉をともに追い出され一人なにもない開けっぴろげな魚市場などがある倉庫街に止めてある僕の車の反対方向に小走りに消えていった
さてここで僕は昨日の話しでも整理してみようと言う気になる
しかしいざこのときしか気にならなかったというのであればそれは全く別だし
だいたい絶対的に信憑性がないかと言えばそうではない
それこそUFOはなくても宇宙人はいるみたいな話かも知れないが
過去・・それもかなり昔の化石に奇妙な物がいる
それは後ろ、つまり尾は魚であるが前側が人間のような骨格の物がいるのだ
それこそ始めはそれは偶然だとされてきてはいたが
しかし骨格が変わるなんて事はまずあり得ないだろう
そうかんがえると人魚という生命体はいたのかも知れない
僕はそうかんがえると妙に血が騒いだ
しかしそれだけの理由で騒いではいられない
もちろんがせという考えも大いに有り得る
それこそ海を漂っている間に腐った鯨の死体を過去の恐竜の時代に生きていた生物と間違えるなんて事はざらにある
それに奇形なんていう考えも捨てきれない
世の中には口が二つ合る魚や
白い鯨、ピンクのイルカ・・まあ突然変異とは行かなくともかなり珍しい深海魚なんていうのはごまんといる
それこそ僕は深海こそこの地球上に唯一残された最後のロストワールド
だと考えている
もちろんそこだけが未開の地だとは思わない
そこは趣味の問題だろう
そうかんがえると案外ジュゴンの死体なんていうのもあるかも知れ得ない
百歩譲ってリュウグウノツカイなんて物に会えた日には逆に嬉しいだろう
とにかく今までに見たことのない物に会えることに対して僕はいやに張り切っていた
「お待たせ」
「ああ、船は後30分だが行くか」
「・・うん」
「大丈夫か」
「・・・」
「そこで首を振られるとこちらは困るんだが」
かくして彼女には大量の睡眠薬しかり・・酔い止めを飲ませてその小さな漁船は出発したのである
「しかしいい天気ですね」
僕はねじりはちまきに胡麻擂り頭の、それこそおっちゃんと呼ぶにふさわしいそんな男性に聞いた
彼は片手で器用に船のハンドルを操作しながら
「あれるよ」
といった
「・・っえ・・こんなにはれているのに」
しかしそれを最後に彼の口が開くことはなく
また天気は沖に行けば行くほどこの先の人生は暗いぞと言わんばかりに
灰色の雲が行き先を見えなく、そして波を徐々に荒くしていった
「えーーと何時着くんですか」
僕は荒波のなかなんとかそんなことを船頭さんに聞く
「・・・」
男は手を五本突き出す
「五分ですか」
うなずく男
「しかし何も見えませんね」
指を遙か彼方に指さす
「・・本当に五分ですか」
「・・・」
うなずく男
かくして酔いに酔いまくっている引きこもっていた奴と
それを連れだした人間
それをつれだしたにんげんとつれだされた人間を乗せている船頭さん
は、その後一時間少ししてその島に何とか到着した
「・・・ありがとうございます」
「・・・・」
「なんですか」
「・・・あの波のせいで五分以内に入れなかったんだ」
「・・・いやきにしてませんよ」
確か私語分という短い時間の内に波のせいなのかそれとも船というものは元々早いのか
またまた腕の問題か
どちらにしても最後の最後で荒れにあれるものを
岸に着かせるのは難航になった
「・・・もう乗りません」
「コラ」
僕は謝って島に上陸すると
彼はいよいよ太い縄で船を陸に縛り上げた
こう言うときは実は沖の方が転覆しないと聞いたことがあるが船乗りでない僕には一向に分からない
「それで・・っう・・どっどこなんですか」
「・・・・そんなに見たいのかい・・人魚というのが」
「それはもう」
「・・・まさかとは思うけどもしかして不老不死とかに興・・」
「無いです」
「速攻で言わなくても・・早」
「・・そんなこんなに苦しい世界でこれ以上何を苦〆って言うんですか」
「・・・・しかし時間があればいろいろなことが出来るだろ」
「別に時間が無くても出来ますし・・だいたいそんな時間があったらだらけますよ、健康体って言うものは失って気が付くものです
人殺しは殺した瞬間にすべてが分かるんです
あなたがノーベル生物学賞・・」
「そんな物はあったらいいが無いぞ」
「とにかくいりません」
「きみは紫クラゲというクラゲを知っているかい」
「ドククラゲではないんですかみたいなツッコミというかボケを期待されても仕方ありませんが、どっかのオカルト掲示板にそんな書き込みがあったような気がします「死なないクラゲ」と」
「別段ドククラゲどうこうは思わないが、しかしさすがネットの住人だそんなことを知っているのか」
「別にテレビのニュースをみる近所の誰でも知っていることでしょう
私はそれを見ずにネットを回っているに過ぎず」
「・・・この近所というか周辺にはその亜種がいるのだよ」
「アオクラゲみたいな」
「・・良く知っているなそれもネットか何かか」
「いや適当だ」
「・・・とにかくそいつは従来のアカクラゲよりに三十倍のスピードで再生するんだ」
「・・・つまりそれは突然変異みたいな物なのですか」
「最近原始事故あっただろ」
「ありましたね満腹寺爆破原発事件」
「その水流がちかを通ってこの界隈に微量だが大量に流れ出していることが最近分かってきたのだが、そこでこのクラゲを発見したと」
「いや違うんだ、元々ここら辺には紫クラゲしかいなかった
最初はその変種が発見されなかっただけ
または流されていただけなのではないかと
しかしDNA鑑定をした結果同種だと分かった」
「つまり突然変異だ、君の言ったとおり」
「しかしそんな急に変化するものなのでしょうか」
「きみは犬を知っているかい」
「ええ、ただ耳系に興味はあまりありません」
「そうか、なら尻尾か」
「・・・・・機械系ですかね」
「とにかくだ、そういうことなんだよ」
「・・・・・・つまり進化は誰かの介入で直ぐに起こることだと」
「きみは手間が省けて助かるよ」
「・・・・・」
「まあとにかく世界中には人間のいもしない形で新かすも生物が多々ある
たとえば「スーパーミミズ」という種類を知っているか」
「・・・・・」
「その主は有毒なゴミを食べることが出来る
それは鉄にまで及ぶ」
「・・・・・そういえば近年原子力が流失した界隈の微生物が進化したと」
「うむそんなところだ、生き物は突発的に進化することがある
しかしそれはあくまで一部であり、その頂点の一角以外は死滅の道をたどることも日常茶飯事だろう」
「しかしこれとそれはどのような関係が」
「この島には昔から「オクラゲ様」というクラゲ信仰がある
しかし昔の人間がその紫クラゲの存在をしっていたかどうか
だいたいそのクラゲだと思っている物の絵が一つも残っていないのも気になるところだ、つまり名前だけの神様だという物なんだよ」
「・・それってつまりあんたは・・・人魚かなんかだと」
「それは分からん・・しかしだ、その伝承という物が
そのものは不死である、とこれだけなんだ」
「・・・まあ死なない物って言う物は皆野あこがれと言えばあこがれだよね」
「どういうことだ」
「たとえばすぐしんでしまう神様に頼りたい、神様なんて物は不思議で意味が分からない、異常、怖い、その他諸々
とにかく私が言わせてもらえば私にしてみれば怪談が神様みたいなものかな」
「・・・・・何と言っていいか・・悪趣・」
「・・・」
「叩くな」
「・・・でこれからその人魚って言うとこ行くの」
「・・・いやまずは荷物を置いてから」
「・・・・・」
「・・・・なんだいきたいのかそんなに」
「・・ああ」
「しかしその人魚の目撃した漁師の居る場所がこの島の反対側なんだ」
「・・・何で早くいわないというかそっちに船を運んで貰えば」
「無理だよこの島の港はここ一つしかない」
「本当に」
「うむ」
「では行きましょう」
「妙に張り切っているな」
「・・・うん」
「・・・・荷物持つか重いだろう」
「いやいい」
「・・・後五百メートル×一、五倍位あるらしいが」
「・・・・・後で考える」
「そうか」
嵐が吹きすさぶ中
僕は予約した
この島で唯一の宿
「中島屋」に付くと玄関の扉を開ける
そこで出迎えていただいたのはまるでお多福を肌黒くしたような女将さんで
「いやいや遠いところ」
そういって彼女の手から僕の手に移ろうとしながらも
何とか最後まで守り抜いた彼女の荷物をヒョイヒョイと持つと
そのまま奥に消えてしまう
「追うぞ」
「・・・・靴脱げよ」
僕は一応の注意と今まで大事に抱えていた全財産を勝手に持って行かれたことに対しての危機感か
彼女の表情に危機感が過ぎっていた
廊下のノレンの横で待っていていただいていたらしく
「ではこちらです」
彼女はそういって奥へ奥へと行くと二階に上がった
「どうぞ」
「彼女は軽々と荷物を置くと障子どを開けて中に案内する
「うわーー廃墟」
とんでもないことを言う幼なじみを横目に僕は彼女に一通りのことを聞いて最後に例の漁師について、そしてこの島の伝承について聞くことにした
「あのすいません浦賀島さんのお宅は」
「えーーとすいませんねこの島のもんは、みんな浦賀島なもんで」
「そうですか、ではこの島の反対側にある、亀裂さんは」
「あああのじっちゃんか、あの人の行る場所中ここから延びている山道を行くかしまの中程から延びている道で適当にこの島沿いを行けば付くよ」
「・・・そうですか、しかしこの島には伝承があると聞きますが、本当なんですか」
「・・・・伝承って言うとなんですか」
「・・・おくらげ・・」
「ああオクラゲ様、しかしそれがどうかしたんでごわすか」
「・・・ごわす」
「こら勝手に口を挟むな」
「だって良いじゃん・・良く分からない言葉に興味をしますのも」
「・・すいません今まで引きこもっていたせいでこの世の中の物事が余り分かってないのです、皆パソコンから得た知識そう、パソコンチャイルド」
「誰がパソコンチャイルドだ」
「コンピュータ赤ちゃん」
「・・・・・・」
「・・・・・ところでどのような言い伝えなんですか」
「・・ええ、この島の反対側に後睨という祠があるんです」
「そこにあるんですね」
「何急に話に加わるんだ」
「何ってあんたより私の方がこう言うことは好きなんだから」
「好き嫌いじゃなくて俺は仕事として」
「・・・まあまあ・・・それでなんですが、言葉こそそれは鳥居というか祠というか」
「どちらなんです」
「岩です」
「「岩」」
「ええ、海にまるで吊り橋しか何かのように二つの岩が如きっと水面から出て寄っかかっているんです」
「・・・桟橋の間違えでは」と彼女
「・・いやそれを言うならブリッジだろ」
「とにかくそこが昔から親方様というかオクラゲ様のすみかと」
「その場所は皆行くことは」
「無理です」
「神域ですね」
「いや神域というか有害部室が流れ込んでしんでしまうと」
「・・・まさかそれって」
「ええ、最近そのせいで観光客がめっきりと減ってしまって」
「私は帰るかな尸」
「・・まあそういうな穴夜 凛」
「なぜにフルネーム」
「とにかくそこで内の研究員は皆・・・」
「ええ、すいません」
「何があったんだ」
「いえみなさまが助かったのであれば、それに我々は本望です、新種を発見できた、それによっていかに・・・・・とにかくこれで地球全土に及ぶ意見の展開が出来ます」
「何があったんだよ」
「わたくしも心よりこれ以上の・・・」
「・・・・・・私反対側行ってこようかな」
「お前は話を聞いていなかったのか」
「・・・・なんの話だ」
「牡蠣は危ないという話だ」
「柿・・・・この島に柿なんて生えているんですか、私はまたまたあれは北国の物かと」
「・・・なんの話をしているのだお前は」
「・・・・・なんの話でしたっけ」
「・・・・おい」
「とにかく夕飯の支度をさせていただきます、食券につきましては
食堂で「赤」のかみを持参いたしますと「カレー」
「青」の紙を持参いたしますと「牡蠣定食」
「黄」の紙を持参いたしますと「キイマカリー」になりますので
では」
女将はそういうと後に若い二人を残して早々とどこかに消えた
「・・・何でカレーが・・・第一食中毒が」
「うまいからなー・・・ところできみはどうするんだい」
「カリー」
「・・・気取っているのか」
「・・・そうかいてある」
「・・・キイマ」