表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月と星座と剣士の旅〜魔法が苦手な俺が、魔法で神様を救う話〜  作者: く~が~
バッカス編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

96/122

096話 5月23日#07

 「……いや、ちょっと待ってください」俺はデーンさんに言った。「まだ街がこんな状況なのに、『カジノで遊ぶ』なんて……」


 「いいのいいの!君たちは特別だから!」デーンさんはにこにこしている。「君たちに復興の手伝いをさせるわけにはいかない!」


 「まあ、復興の手伝いはしなくてもいいかもしれないが、」レイすら、怪訝そうな顔をしていた。「少なくとも、私たちは今疲れている。まずは休ませてほしい」


 「今なら無料で遊び放題……」


 「そもそも俺たちがこの街に来たのは、カジノで遊ぶためじゃねえし」


 「……君たち、欲がないねえ」デーンさんはため息をついた。「それじゃあ、何のためにこの街へ来たの?」


 「船に乗るため」俺は頭を掻いた。「……まあ、少なくとも今日は乗れそうもないけど」


 「……でしょ!?」デーンさんが食いついてきた。「だから、船がこの街に来るまで、カジノ……」


 「まずは休むところをください」


 「………………」



 デーンさんは、にこにこ笑顔のまま固まっていた。






 「絶対怪しいわよね、あの領主」


 「まあ、そもそもこの街の治安が悪化した原因みたいだし」



 俺たちは、結局カジノの『VIPルーム』とやらに通されることで折れた。その部屋は、派手というかゴテゴテした装飾品が多く、あまり居心地がいいとは言えなかった。


 「……で、これからどうする?」テンは帽子を脱いで、椅子に脚を組んで座っていた。


 「『どうする』っつっても、街がこの状態じゃ、宿には泊まれねえし……」俺は、テンの向かい側の椅子の背もたれにもたれかかった。「ここ使うしかないんじゃね?」


 「……そうだな」レイはソファに寝転がった。「少し休んだら、読書でも……」


 「街の人の手伝いに行くわよ!」リアは、レイの耳元で大きな声を出した。


 「あたし……ちょっと、眠い……」



 ソラは椅子に座って、体を丸めていた。



 「レイ、ソファを貸してやれ」


 「ほーい」


 『うーん……』ピエール33世は、テーブルの上に着地した。『ワタクシにできることは、皆さんに手料理を振る舞ってあげることくらい……』


 「食料って、どのくらいある?」と、俺は訊ねた。


 『結構たくさんありますよ。野菜は『時間冷凍』、肉類は普通の冷凍保存してありますし、小麦粉もあるので、簡単なパスタとかも作れます』


 「サトゥルヌスで買ったやつか」俺は自分の腹をさすった。「結構腹減ったし、まずは昼メシにするか」


 『そうですね〜』ピエール33世は、その場でくるんと一周回った。『5人前ですか……ちょっと頑張ってみますね!』



 すると、一瞬にして壁際のスペースに、簡易キッチンが現れた。



 『『ピエールキッチン|(小)』の出番です!』


 「……何でもアリなんだね」テンは不思議そうに、ピエールキッチン|(小)をじーっと見つめていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ