表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月と星座と剣士の旅〜魔法が苦手な俺が、魔法で神様を救う話〜  作者: く~が~
バッカス編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/122

095話 5月23日#06

 すると、空から何か白いものが降ってきた――雨でも雪でもなく、柔らかく淡い光の粒だった。


 しばらくすると、すぐ後ろで横になっていた『ゾンビ』が起き上がった。俺は剣を構えたが、様子がちょっと変だ。



 「あ、あれ……?」その人はぼんやりとつぶやいた。「私は、何をして……?」



 そして、次の瞬間、



 「ぐ!イタタタ……!!」



 自分の腹を押さえた。



 「もしかして……」テンはつぶやいた。「正気に戻った……?」



 それを機に、街のあちこちから歓声が上がったのが聞こえた。


 呆然としている俺たちの元へ、ピエール33世がやって来た。



 『何だかワタクシもよくわからないのですが、どうやら消化前の『意思』は、本人の元へ戻るみたいですね』


 「そ、それはよかった……」


 「お〜い!ピエール33世とその他〜!」


 「……『その他』で括るな」



 俺は、海の方からふよふよとやって来たレイに顔を向けた。



 「私、あの変な黒いモンスターに勝ったぞ!」


 「おう!横目でちゃんと見てた」



 俺がそう言うと、レイとハイタッチした。



 「ねえねえ、『じゅう』も!」


 「『じゅう』じゃなくて『テン』だけど……」テンは苦笑いしたが、レイとハイタッチして、何となく嬉しそうだった。


 「……あたしも、していい……?」



 人間の姿に戻ったソラが、遠慮がちにつぶやいた。



 「いいぞ〜!」



 レイとソラがハイタッチしているところを見ながら、俺は自分の右腕を揉んだ。



 「こんなに殴り続けたのは初めてだ……さすがに体のあちこちが痛え……」


 「僕は『麻酔弾』のストックが切れちゃった。また買わないと!」テンはそう言ってウィンクした。


 「あたしも腕が痛い〜!」リアは俺の足元にやって来て、俺の靴をぽかぽかと殴った。「おねが〜い♡あたしの腕もマッサージして〜♡」


 「……踏み潰そうか?」


 「あ!ひどい〜!!こんな可憐なあたしを踏んづけるなんて……きゃあ!」



 俺はリアをつまむと、ひょいと俺の肩の上に乗っけてあげた。



 「今回は……さすがに死者ゼロってわけにはいかなかったか……」


 「うん、そうだね……」



 ――と言ってから、テンは素早くこちらを振り返った。



 「『今回は』って、今までにもこういうことあったの!?」


 「なーんか、あいつと関わっていると、行く街行く街で変な事件に巻き込まれるというか……」



 俺はそう言って、後ろにいるレイを親指で指した。



 「……トラブル体質?」


 『単に、星霊使い同士が争っているだけだと思いますが』


 「……おーい!君たちー!」



 振り返ると、1人の初老の男性が、こちらに向かってやって来ていた。髪は半分くらい白髪になっていて、派手な赤いスーツを着ていた。



 「あのドラゴンを仕留めてくれてありがとう!この街の代表として、礼を言わせてくれ!」


 「あなたは……?」テンは首を傾げた。


 「この街の領主。デーンと呼んでくれないか」



 その後にデーンさんが言った言葉に、俺は耳を疑った。



 「君たちを、わが『カジノ』へ案内させてほしい……この街を救ったんだ、いくらでも遊んでいいからね!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ