表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月と星座と剣士の旅〜魔法が苦手な俺が、魔法で神様を救う話〜  作者: く~が~
バッカス編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/111

077話 5月22日#04〜解説:収納、武器、住民票〜

 そういえばピエール号のリビングで、こんな話もしていた。



 「『おひつじ座の星霊(アリエス)の家』に10万冊の本!?そんな大量の本、読み切れるの!?」リアは愕然として言った。


 「1年で1000冊読んで、100歳まで生きれば……」


 「それ、ほとんど一生読書しかできないじゃん!!」


 「1日あたり3冊くらいだから、そこまででも……」


 「……まあ、何でもいいけどさ、」俺はレイとリアの方を向いた。「俺には、そもそも何でそんな大量の本を持ち歩けて、それも『いつでもどこでも』出し入れできるのかが謎なんだが」



 「確かに、一般的な『収納魔法』とは違うかもね」リアは頷いた。「あれは、単に空間を魔法で大きくしているだけだから」


 「私たちは……『家』に置いてる」


 「『家』?」


 「ああ。『星霊』は異世界に住んでるって言っただろ。その星霊の『家』の一室に、私たちは収納している」


 「それで、いつでもどこでも出し入れができるのか?」


 「ああ。ただし、『星霊界』に行ける人しか使えない」


 「……つまり、あたしたち『星霊使い』の特権ってわけ♪」



 リアは得意そうにニッコニコしていた……何かムカつく。



 「まあ、そういうことにして……」俺は努めてリアの顔を見ないようにした。「じゃあ、『星霊使い』の特殊な武器も、その『星霊の家』にあるのか?」


 「んー、そう言っていいのかなあ?」レイは首を傾げた。「あれは……道具というより、『星霊の分身』って感じのモノなんだよな」


 「……よくわかんないんだけど」


 「んーとね、」リアも首を傾げている。「星霊の家には、星霊が常に映っている『鏡』みたいなものがあって、星霊使いはその中にある『星霊の複製(コピー)』を取り出せるし、そのまま武器として使えるようになるのよ」


 「それができるようになるのが、星霊使いとしての第一歩なんだよな」



 ――何か、想像力を試されている気がする。



 「うーん、『星霊界』か……行ってみたいなあ……」


 「……あんたじゃムリよ」リアが嬉しそうに嫌味を言ってくる。


 「言われなくてもわかってるよ」



 俺は、リアに背中を向けた。



 「まあ、気持ちはわかる」と、レイは言った。「観光ツアー組んだら売れそうなくらいきれいな場所だしな」


 「そうね。きれいな女神様もいるし♡」


 「女神……?」


 「すごいわよ。大きくて包容力があって……巨大なの!」


 「確かに、デカい。偉大で、巨大だ」


 「……大きいことはわかった」



 ――そういえば、月の神の本来の姿もかなりの大きさがあるようだから、神様ってそんなものなのかもしれない。



 「……でも、あたしたち『星霊使い』にとって、この世界も十分不思議だわ」


 「どこが?」


 「『住民票』とか……」


 「うーん、確かに」レイは腕を組んだ。「あれがないと病院でお金取られるとか、考えたこともなかったからな」


 「あー。保険に入るには、この国の国民だって証明する必要があるもんな」俺は苦笑いした。「もしや、出会った時に金がなかったのは……」


 「……怪我したから病院へ行ったら、有り金ごっそり取られた……」


 「あたしもかなり苦労したわ」リアは肩を落とした。「でも、あたしの場合はじいやとばあやがいたから何とかなったけど、アリエスは身寄りがないんでしょ?」


 「……というか、自分もいなかった」


 「……どゆこと?」


 「私が故郷に帰った時、なぜか廃村になってて誰もいなかったって言っただろ?」


 「そうだな」


 「村の一角に墓がたくさんあったんだが……その中に、なぜか私の墓が……」


 「……え?」



 俺とリアは固まった。



 「まあ、今回の『難民登録』のおかげで住民票も保険証もゲットしたから、これからはそういう類の心配は全部なくなった……たぶん」


 「……結果がよければオーケーってことでいいか」


 「そうね」



 俺とリアは、肩をすくめて苦笑いした。

『住民票』は、イェリナ国内に住んでいれば(そして犯罪者でなければ)発行してもらえます。『住民票』のある人は、ほぼ全員が公的な保険に加入できます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ