↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月と星座と剣士の旅〜魔法が苦手な俺が、魔法で神様を救う話〜  作者: く~が~
バッカス編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

104/364

104話 5月23日#15

 俺たちは、廊下をとぼとぼ歩いて引き返していた。



 「……それで、ブレーカーはどこ?」


 「そんなにわかりにくいところにはないはず」と、俺はつぶやいた。「ここは店の『裏』だから、きっとどこかに……」



 突然、レイが立ち止まった。振り返ると、壁をじっと見つめている。



 「どうしたの?」


 「……扉」



 レイは、壁についている照明を掴んで、前へ押した。


 そしてそのまま照明を横へ引くと、奥にもう1つ扉が現れた。



 「……すごい!よく気づいたね!!」



 テンが感動していると、レイは首を傾げた。



 「……でも、鎖がついてるぞ?」



 ――たしかに。現れた奥の扉には鎖がついていて、錠前が2つぶら下がっている。



 「……ああ。これなら心配ないよ」テンは、後ろを振り返った。「ねえ、ピエール33世君?」


 『はい、何でしょうか?』


 「……斧に変身して」



 ――一瞬、間が空いた。



 『か、『神様遣い』が荒い〜!!』


 「いいから、早く」



 そして、テンは真顔のまま、『ピエール斧(アックス)』で鎖を破壊した。






 その扉を開くと、その奥にある階段の裏の暗い空間に、ブレーカーはあった。


 そのスイッチを切ると、レイが両耳のピアスに火を灯した。



 「……魔法が使えるぞ」


 「そのピアス、ホントに点くんだ」テンが興味深そうにレイを見つめた。


 「……とにかく、先急ごう……!」



 ソラを先頭に、俺たちは1階へと階段を上っていった。レイはまた飛べるようになって嬉しそうだった。



 ――たどり着いた1階も、窓がなくて暗かった。



 どうやら、また俺たちは廊下にいるらしいのだが、暗すぎてあたりの様子がよくわからなかった。



 「……窓、作るか」


 「え?」



 レイは大剣を取り出し、壁に向かって「『クリムゾンブレス』!」と叫んだ。



 ――壁に穴が開いた。



 穴から光が差し込み、俺たちは廊下の様子を見ることができた。



 「で、この穴から出れば、俺たちは脱出できる……!」



 ――そう思った瞬間。



 「……何か来る!」



 レイは、ほとんど反射的に大剣を横に構えた。


 暗がりの奥の方から飛んできた何かを、大きな火の球が吸収していく。



 「……ちょい待ち」俺は背筋に冷や汗をかいた。「その魔法は……みんな、伏せろ!」



 レイ以外の全員が床に丸くなると、火の球は奥に向かって吹っ飛んでいき、大爆発を起こした。建物の壁や天井がぶっ壊れて破片が吹っ飛び、火があちこちに燃え移り、土埃がもうもうと舞った。



 ――そしてその奥から、何かが姿を現した。



 身長がソラくらいの人の形をしていたが、全身がゴツゴツした岩のようなものに覆われ、肩には苔が生えていた。


 顔には岩の裂け目のような目や口があり、かなり機嫌が悪そうな表情をしていた。



 「ソラ、あれは?」


 「『ロックボーン』……別名、『岩使い』……」


 『あれですね。火が効かない系のモンスターで、えっと確か……』


 「『インフェルノ』!」


 「……だから、『火が効かない』っつってんだろ!?」



 高温の猛火が周囲に広がり、せっかく作った壁の穴から外へ出られなくなった。


 そして、『ロックボーン』は「ああああ!!」と声を上げて、俺たちの方へ走ってきた――体に火が点いたまま!



 「……ごめんなさい」


 「……ああ、もう!全員逃げるぞ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。