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第一章 幸助の話-13

※本作は 文芸社より2026年3月に書籍化 されます。

応援してくださる皆さまのおかげです。ありがとうございます。


30歳のとき、僕の人生は音を立てて崩れた。

母のくも膜下出血による介護、うつ、解雇、転職失敗。

どれかひとつでも重いのに、一度に全部が襲ってきた。


それでも――

毎日「1日20分だけ」書くことを続けた。


この作品は、

人生のどん底に落ちた男が、

どうやってもう一度立ち上がったのかという、

“再生の記録” です。


読んでくださるあなたの人生が、

少しでも軽くなるなら、それ以上の幸せはありません。



時は流れ、元の会社に復職してから、いつの間にか一年が経過していた。本当に、時間が過ぎるのは早い。前の転職先での勤務期間はわずか四か月だったため、元の業務への再適応かなり早かったことを覚えている。


転職を経験したことで、「これからは仕事に真剣に向き合おう」という意識が芽生え、自主的に朝早くから仕事に取り組むようになっていた。以前よりも前向きに、能動的に働く姿勢が身についていた。


また、仕事のためにと、「読書」を始めた。当初は、なんとなく読み始めたものが、読書を通して、自分の能力やスキルが着実に向上していく事実に気付いた。まさかこの読書習慣が、自分の人生を変えるきっかけになるとは、この頃の幸助は夢にも思っていなかった。ただただ、仕事を頑張りたい一心から始めた習慣だった。


本を読むことで得られる知識や視点は、仕事にも良い影響を与えてくれた。業務の理解が深まり、対応力も増し、仕事が少しずつだが、こなせるようになっていくにつれ、次第に自分に自信が持てるようになっていった。読書が幸助にもたらした変化は、自信という形で、自分の中にしっかりと根を張っていたし、周りの同僚も、幸助の変化に気付いていたはずだ。


また、うつ病もなんとか克服しつつあった。自分に合った、適正な抗うつ薬を飲むようになり、自然と精神は安定していった。しかし、この薬は高血圧の薬と同様、死ぬまで飲み続ける必要があるのか ――そう考えると、やはり気分が良いものではなかった。


次第に、任される仕事のレベルは上がった。次期コーヒーマシンの扉の設計を行うこととなった。幸助にとってはこれまで経験したことのない高いレベルの設計であり、この設計が行えるようになれば、一流の設計者として認められる位のものであった。単に扉といっても、樹脂主体の扉であり、構造もとても複雑である。板金設計、樹脂設計、シャフトやばね計算と、本当に多岐にわたった。板金設計と樹脂設計は大きく異なり、難易度でいえば、樹脂設計が圧倒的に高い。構造が複雑なのだ。


広告なしで全文無料公開中! 続きは2026年3月文芸社書籍で加筆修正版を!

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