07-05 何の話っていうかナニの話。
風呂上り――。
「オリーが戦士サイズなのはわかります」
「……戦士サイズ?」
「というか、昔から知ってました」
ぬれた体をふっかふかのタオルでふいていたジーはぼそりとつぶやくバラハに首をかしげた。
「リカが勇者サイズなのもわかります」
「……勇者サイズ?」
しかし、ジーの疑問には答えないまま、バラハはさらにつぶやく。
「ジーが魔王サイズなのも、まあ、わかります」
「……魔王サイズ?」
「でも!」
やっぱりジーの疑問には答えないまま、バラハはガシッ! と拳をにぎりしめた。すべての怒りと苛立ちをにぎりつぶすかのようにガシッ! と拳をにぎりしめた。
「どうしてラレンがキングサイズなんですか! プリンスサイズじゃなくてキングサイズなんですか!?」
「バラハ……バラハ、一体、何の話なんだ。何のサイズの話なんだ」
「何の話っていうかナニの話だ、ナニの。聞き流せ。そういうのが気になるお年頃なんだよ」
バラハに向かって手を伸ばし、あいかわらず淡々とした表情だけど心の中ではおろおろ困り顔をしているのだろうジーを見てオリーがゲラゲラと笑いながら言った。
「まあ、そういうお年頃が一生、続くのがオトコってもんかもしれねえけどな!」
「オトコでひとくくりにしないでよ、オリー」
ラレンの冷ややかな声に動じることなくオリーはゲラゲラと笑い続け、ジーはおろおろし続け、リカは苦笑いで目をふせ――。
「なぜ、プリンスサイズじゃなくキングサイズなんですか。……なぜ!?」
ギリギリと奥歯をかみしめながら一生、そういうお年頃かもしれないバラハはものすごくどーでもいいことをうめき続けていたのだった。




