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電車を止める酔っ払いはくたばれ

〜電車のホーム〜


志村「あーマジで、部活の朝練ダッッル…なんでこんな朝早くに学校行かなきゃ行けねえんだよ…」


志村「なーにがテニス強化週間だよ。家が遠いこっちの身にもなれっつうんだこのボケカスが」


志村「はぁ…マジでダリいわ…」


志村「…………………」


酔っ払い「……………ヒック」


志村「………………」


酔っ払い「うぃー、ヒック」


志村「酔っ払いか。平日の朝から呑気なこった、羨ましいね」


酔っ払い「ようそこの兄ちゃん。どーしたんだ?そんなしけた面して。ヒック」


志村「うわ、しかも絡んできた…マジで最悪…」


酔っ払い「一杯付き合えよ。ヒック」


志村「未成年だわボケが!!」


酔っ払い「タダで飲ませてやるよ」


志村「え?マジで!?」


酔っ払い「…じゃなくて!!俺は今忙しいんだ!!とっとと失せろこのクソ酔っ払い!!」


酔っ払い「なんだよつれねえなー。ホント冷てえな。最近の若いもんは…」


志村「見ず知らずの酔っ払いに優しい奴など、昔も今もあんまりいない」


酔っ払い「とりあえず聞いてくれよ。この前さ、うちのワイフがさあ」


志村「まさかの既婚者!?こんな奴が!?」


酔っ払い「当たり前だろ。モテモテよ」


志村「なんか腹立つ!!しかもワイフって、欧米か!!」


酔っ払い「で、マジでクソ美人のうちのワイフがさ」


志村「うっぜー、酔っ払い恒例の自慢話かよ…」


酔っ払い「オナラしたら、その勢いでズボンが破けたんだよね」


志村「ちょっとオモロイ話!!」


酔っ払い「で、それでうちのワイフのケツが丸見えになって、俺めっちゃ興奮しちゃってさー(笑)」


志村「また急に聞きたくなくなった…ゲロ吐きそう…」


酔っ払い「いや聞けってマジおもろいから(笑)」


志村「あと1分で電車が来る…それまで耐えよう」


酔っ払い「で、うちのワイフがさー」


志村「だからその「ワイフ」やめろ!!欧米被れみたいでなんかウザい!!」


酔っ払い「は…?ワイフ?欧米?何の話??」


志村「いやだから、わざわざ自分の嫁のことをワイフって呼ぶなって言ってんだよ!!」


酔っ払い「嫁?はあ?俺は結婚してねえけど?(笑)」


志村「は…??じゃあワイフって誰だよ!?」


酔っ払い「さっきから言ってんじゃん。「うちのワイフ」だって」


志村「は??」


酔っ払い「「内野ワイフ」って名前なんだよ」


志村「内野!?紛らわしい!!しかもワイフって名前!?親は何考えてんだ!?」


酔っ払い「しかも男だしな」


志村「そしてまさかの同性!?男のケツに興奮してんじゃねえ!!」


酔っ払い「だって、内野はカワイイもんよ。グヘヘヘへへ(笑)」


志村「キッッショ!!マジで無理!!電車さっさと来てくれ!!」


車掌「ただいま、線路の安全確認を行った影響により10分の遅延となりました。」


志村「おいいいいいい!!こんな時に!!」


酔っ払い「でさー、うちのワイフが」


志村「このジジイのホモ話なんて、10分も聞きたくねえわ!!」


〜10分〜


酔っ払い「で、その時内野が言ったわけよ。「ワシと1つにならん?」ってさ。そのセリフにワシもう大感動でさ。もう大興奮状態で」


志村「…………………」


車掌「えーお客様にお知らせします」


志村「来た!!ようやく電車が!!」


車掌「踏切故障の影響で30分遅れます♨」


志村「ふざけんな!!精神が病むわ!!」


〜30分後〜


酔っ払い「で、ワシと内野は2人でディズニーに行って、並んでる間もイチャイチャして」


志村「もういっそ殺してくれ…」


車掌「大変お待たせいたしました。ただいま電車が到着いたします」


志村「来た!!ようやく、来たああアアア!!」


キイイイイ


志村「よっしゃー!!残念だったなジジイ。ここでお別れだ!!あばよ!!」


酔っ払い「よっこらせ」


志村「は??」


酔っ払い「いや「は??」って、ワシも乗るに決まっとろーが。何のためにホームにいたと思ってるんじゃ」


志村「確かに!!」


酔っ払い「じゃ、再び話を始めよう。ワシと内野の出会いは、サウナだったんじゃよ。2人でどっちが長く入ってられるか競争して、2人で切磋琢磨しt」

志村「もう嫌だあああああああ!!!!」


〜20分後〜


志村「乗り換えだ!!今度こそじゃあな酔っ払いキモジジイ!!」


酔っ払い「いや、ワシもそっちじゃけど」


志村「なんでだよ!?家どこだ!?」


酔っ払い「新宿の方」


志村「じゃあそっちか!!じゃあな!!俺はこっちだから!!」


酔っ払い「いや間違えた。ワシこっちだった」


志村「あ、俺も間違えた。こっちだった」


酔っ払い「じゃあワシもこっち」


志村「いや、俺はこっち」


酔っ払い「やっぱそっち」


志村「なら俺もやっぱそっち」


酔っ払い「ワシもそっt」

志村「しつけえ!!何なんだテメエ!?なんでついて来ようとするんだよ!?」


酔っ払い「お前のいる場所が、ワシの帰る家なんじゃ。ヒック。グスン」


志村「え?何…??もしかして俺、狙われてる??」


酔っ払い「実は最近、内野ワイフと別れてしまってな…さみしいと感じていたところなんじゃ…」


志村「もしもし警察ですか!?俺、ジジイにストーキングされてるんですけど!?」


〜1時間後〜


志村「マジで学校の最寄り駅までついてきやがった…そして永遠に内野の話をし続けるし…酒くせえし…」


酔っ払い「うぃー、ヒック。それで内野が内野が内野が内野が…」


志村「気が狂いそう…誰か助けてくれ」


斎藤「おー志村じゃん。」


志村「誰かと思えば、同じテニス部だけど大して仲良くないし絡みもないから出番もほとんどない斎藤じゃん!!」


斎藤「誰に説明してんの!?てかやかましいわ!!」


志村「マジで朝練ダルいよな」


斎藤「それな。てかお前来ないと思ったけど(笑)」


志村「なんだと!?真面目一筋なこの俺が、朝練に出ないわけがねえだろうが!!」


斎藤「真面目一筋!?どの辺が!?」


志村「勉強面を見ても、それは明らかだ」


斎藤「学年最下位が何を言うてんの!?」


斎藤「実はさ、お前が朝練来るか来ないかでみんなで賭けしてたんだけど、全員お前が来ないに入れて結局賭けにならなかったんよ。お前来るなら、あの時来るに1人だけ入れておけばよかったわー(笑)」


志村「何を勝手に賭けの対象にしてんだよ!!てゆーか全員クソ失礼だな!!」


斎藤「てかさっきから思ってたんだけど、その酔っ払い爺さん誰??」


志村「あーこのジジイ?ただの酔っ払い。クソ絡んできてマジで超ウザい」


斎藤「その割に随分密着してるけど…(笑)」


志村「このジジイがくっついてくるんだよ!!」


斎藤「ワシとコイツは、深い関係にあるからな」


志村「ねーわ!!ただの学生とクソ酔っ払いだわ!!」


斎藤「マジか…志村お前、そっちの趣味があったのか…」


志村「ねーわ!!誤解だ!!」


斎藤「いや、ごめん。隠したいよな、ホモでジジイ好きなんて、人に言えるわけないしな…」


志村「いやだから違うっつーの!!」


斎藤「ごめん。いいよ今日は練習来なくて。2人でイチャイチャしてな?どっかでさ」


志村「だから違うっつーの!!コイツはただの酔っ払いだってば!!ホームで会っただけ!!」


斎藤「昨晩は、本当に最高の夜だったな…まさかお前があそこまでテクニシャンだったとは…」


志村「マジでやめろ!!俺とテメエが出会ったのはつい数時間前のことだ!!」


斎藤「邪魔してごめん、俺もう行くわ。そっとしとくわ…」


志村「するな!!むしろ積極的に邪魔してくれ!!」


斎藤「お幸せに…みんなには俺がごまかしておくよ」


志村「いらん心遣い!!いいからはよ助けろ!!」


斎藤「じゃ、俺もう遅れちゃうから行くわ」


志村「俺もなんよ!!マジで助けて!?」


斎藤「…………………」


志村「おーーーーい!?斎藤くーーーん!!」


志村「…………………」


酔っ払い「…………………」


酔っ払い「行っちまったな(笑)」


志村「テメエのせいで、変な誤解されちゃったじゃねえか!!どーしてくれんだクソジジイ!!」


酔っ払い「うぃーヒック。ヒック。ヒック」


志村「まったく。なんで俺がこんなキモジジイの面倒を見なきゃ行けねえんだよ…」


酔っ払い「ヒック。ヒック。ヒック。ヒック」


志村「あれ?なんだ…?ま、まさか…」


酔っ払い「オロロロロロロロ!!」


志村の顔面にゲロブシャー


志村「………………」


酔っ払い「………うー、気持ち悪い…」


志村「…………………」


酔っ払い「すまんな兄ちゃん。でも、吐いて少しリラックスできたわ…うぃー、ヒック」


志村「…………………」


志村「視聴者の皆さん。コイツ、いいっすよね?やっちゃってもいいっすよね?どれにしますか?皆さん選択してください。①ホームから突き落として轢き殺す②シャーペンで目ん玉抉り出して殺す③殴り殺す④東京湾に沈めて息の根を止める」


酔っ払い「ん?何いってんだ?兄ちゃん。あれか、内野ワイフの話、もう1回聞きたいってか?」


志村「今すぐにでも殺したいので、①にしまーーーす!!死ねええええええええええ!!!!」


酔っ払い「ひいいいいいい!!やめてくれ!!落とさないでくれ!!マジでごめんなさいすいませんでした!!」


志村「いやもう何回謝っても死んだとしても許さないから。とりあえず今すぐ飛び降りて自殺しろ。そしてそのお前の粉々になった死体にゲロを吐きかけてやる。それでテメエの墓にもゲロ吐いてやる。絶対に許さねえ、覚悟しろ」


酔っ払い「お金あげます。5000円」


志村「いいだろう。許してやる」


〜完〜

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