バイトにやりがいなんてねーよ
~とあるイベント会場~
志村「イベントスタッフは朝は早えけど、いっぱい稼げるからいいんだよな。ライブも見れるし(笑)」
志村「さーて今日は金稼ぐぞー。じゃんじゃん残業もさせて欲しいわ」
志村「今日で1万円以上は稼げるだろう。そーすれば、新作ゲームが買える!!」
小鷲「今日1日、お前達の担当をする顔 小鷲だ。よろしくな」
志村「顔こっわ…怒らせんとこ…」
??「よお、久しぶり」
志村「は??お前誰??」
田中「俺だよ俺。田中だよ」
志村「いや誰だよ」
田中「幼稚園で大親友だった、田中だよ!!」
志村「覚えてねえわ!!」
田中「あの頃、めちゃくちゃ仲良かったじゃん俺ら!!」
志村「だから覚えてねえわ幼稚園時代なんて!!」
田中「お前、あの時マジでヤンチャだったよな(笑) いつも走り回ってた(笑)」
志村「あの頃は、大半のガキがそうだろうが!!」
田中「まあ、俺とは一言もしゃべってねえけど(笑)」
志村「親友でもなんでもねえだろうが!!むしろなんでお前は覚えてるの!?怖いんだけど!?」
田中「いやなんか、顔が印象的だったから…(笑)」
志村「クソ失礼なんだけどコイツ!?」
小鷲「そこやかましい!!俺が話してる時にギャーギャー騒ぐな!!」
志村・田中「「しゅいましぇんでした!!」」
〜10分後〜
志村「ったく。あのバカのせいでいきなりひでえ目に合ったぜ…」
田中「おい。お前どこの担当になった!?俺はアリーナ内の案内だわ!!」
志村「だから気安く話しかけてくんな!!友達でもなんでもねえんだからよ!!」
田中「そんな悲しいこと言うなよ親友…」
志村「なんでそんなに馴れ馴れしくできんの!?怖すぎるんだけど!!」
小鷲「おいそこの2人!!さっさとこっちに来い!!」
志村・田中「「は、はい!!」」
小鷲「本当にお前達はいつもしゃべってるな。やる気ないならクビにするぞ??」
志村「いや、待ってください!!コイツがめちゃくちゃしゃべりかけてくるんですよ!!マジで仕事の邪魔なので別の場所にしてください!!」
小鷲「全部人のせいにするのか。お前みたいな最低な奴が俺は一番嫌いだ」
志村「ひどすぎる!!」
田中「アハハハハハ!!」
志村「テメエだけは笑うな!!」
小鷲「よし。じゃあ2人には配るチラシの整理をしてもらう。いいか?チラシの入れ方は、この「バンド紹介紙」が1枚目、「ポストカード」が2枚目、「グラビア写真集」が3枚目、そして特典の「ポケモンカード」が4枚目だ!!」
志村「いや、どんなイベント!?」
小鷲「ただのライブだが??」
志村「ほとんど関係ないじゃん!!ポケモンカードに至っては、それポケモン関連のイベントで配るやつだろうが!!勝手に使うな!!」
小鷲「心配ない。しっかりと許可は取ってある」
志村「そこまでする!?」
小鷲「いいか?今の世の中はポケモンカードだ。ポケモンカードさえ配っておけば、客は入る」
志村「客をなめんな!!」
小鷲「あ、あと遊戯王カードも特典にあるんだった。最後に入れておいてくれ」
志村「いやもう、特典で釣る気満々じゃん!!音楽で客を入れる気ねえじゃん!!」
小鷲「仕方ない。無名バンドが東京ドームを埋めるためにはこうするしかないんだろう」
志村「それでも埋まらねえわ!!東京ドームをナメんな!!」
小鷲「ポケモンカードと遊戯王カードのウルトラレアをそれぞれ100枚ずつ入れるらしい」
志村「ワンチャン埋まるかも…って、それで埋まってもめっちゃ赤字だろうが!!」
小鷲「彼らは金より「東京ドームを俺達が満員にした」という事実が欲しいらしい」
志村「見栄を張るな!!まずはライブハウスから頑張れよ!!」
小鷲「まあそんなことはどうでもいい。とりあえずこの順番で、この袋に入れてくれ」
志村・田中「「はーーーい」」
〜作業中〜
志村「うわ、これ何部あるんだよ…」
田中「2人でできる量じゃねえだろ…」
志村「でもまあ、考えなくていいからそんなダルくはねえな。椅子もあるし」
田中「なあなあ!!今度どっか遊びに行かない!?」
志村「距離感ちか!!イベントスタッフでここまで距離つめてくるやついねえぞ!?」
田中「ディズニーランド行こうぜ!!」
志村「しかもレベル高!!いきなり男2人でディズニーランド!?」
田中「なあなあ行こうぜ。俺達2人で行ったら、絶対楽しい!!」
志村「お前が俺の何を知ってるんだ!?まだ知り合って30分もたってないぞ!?」
田中「30分で大体のことはわかるよ」
志村「スゲエなお前!?」
田中「お前は真面目で金持ちで勉強もできて誠実な男だ」
志村「まっったく見当違いな分析をありがとう!!」
田中「いや違うな。俺にはわかる。お前を信じてる」
志村「ほぼ初対面の男を、よくもそこまで信用できるな!?」
田中「お前の良い所を100個言えるぞ??」
志村「こっわ!!てかマジで黙れ!!また怒られるから!!」
田中「まず1つ目、明るい所。2つ目、えーーと…」
志村「2つ目でもうギブじゃねえか!!」
小鷲「おいそこの志村!!やかましいぞ!!」
志村「なんで俺だけ!?」
田中「で、今度どこに遊びに行く??」
志村「何を平然と話し始めてんの!?今怒られたばかりだろうが!!」
田中「俺的には北海道とか沖縄が熱いんよな。穴場スポット的な感じのとこ」
志村「超有名スポットだわ!!だから行かねえっつーの!!」
田中「どこのホテル泊まるか??」
志村「無視しよ。無視」
田中「それとも旅館にするか??」
志村「無視無視」
田中「俺が全額負担するからさ。一緒に行こうぜ」
志村「…え??マジで??それは話が変わるかも」
田中「当たり前だろ??交通費から宿泊費まで俺が出してやる」
志村「逆に怖すぎる!!お前、俺に何をするつもりだ!?」
田中「おいおい。何考えてんだよー(笑)」
志村「マジで黙れ!!色々キモすぎんだよ!!」
小鷲「いい加減にしろ志村!!さっきからやかましすぎる!!作業に集中しろ!!」
志村「だからなんで俺だけ!?」
小鷲「あ、おいコラ志村!!何してる!!」
志村「え??」
小鷲「袋に入れるのはこの順番じゃないだろう!!さっき言ったはずだが??」
志村「え??小鷲さんの言う通りにしましたけど…」
小鷲「全然違う!!俺は「バンド紹介チラシ」→「グラビア写真集」→「ポストカード」→「ポケモンカード」→「遊戯王カード」の順に入れろと言ったはずだ!!「グラビア写真集」と「ポストカード」の順番が違うじゃないか!!」
志村「はあ!?さっきはこの順番で言ってたじゃねえか!!」
小鷲「言ってない。俺はこの順番でやれと言った」
志村「絶対言ってない!!俺はしっかりと聞いてた!!」
小鷲「いい加減にしろ。俺に歯向かうのか??」
志村「歯向かう!!」
小鷲「そうか。ならお前はクビだな。給料も無しだ」
志村「はあああああああ!?」
小鷲「それが嫌なら、今すぐにこれまでの袋も取り出して、順番を直しておけ!!」
志村「コイツ、マジでぶち殺す…覚えてろゴミクズ…」
田中「ドンマイ(笑)」
志村「お前もなんとか言えや!!」
田中「俺は最初っから話聞いてなかったから。順番なんてめちゃくちゃ(笑)」
志村「おい!!コイツこそ今すぐクビにしろ!!」
田中「だって、順番とか別にどうでもよくない??やる気ねえわ(笑)」
志村「おーい。コイツマジで終わってる。クビにしろクビ!!」
~10分後~
工藤「おい、小鷲。どうだ調子は」
小鷲「工藤さん。はい順調です。予定通りこの順番で入れさせてます」
工藤「は??」
小鷲「え??」
工藤「おい。俺言ったよな??正しい順番は「ポケモンカード」→「ポストカード」→「グラビア写真集」→「バンド紹介チラシ」→「遊戯王カード」だって。何回も言ったよな??オイ」
小鷲「え…??あーはい!!そうですそうです!!」
工藤「でも、今彼らが入れてるのは全然違う順番じゃないか??どういうことだ??」
小鷲「えっと……おいテメエら!!何してんだ!!」
志村・田中「「え??」」
小鷲「さっき教えた通りの順番と、全然違うじゃねえか!!何してんだ!!」
志村・田中「「は??」」
小鷲「すいませんね工藤さん。コイツら、本当に人の話聞かなくて…」
志村「いや、アンタがこうしろって言ったんだr」
小鷲「あれだけ言ったのに、本当に人の話を聞かないなお前らは!!」
工藤「仕方ない。変な奴は多い。だがな、バイトの指導もお前の責任だ。しっかりやれよ」
小鷲「はい!!すいません工藤さん」
志村「おい!!さっきテメエがこの順序って言ったんだろうが!!」
小鷲「いやー、ポンコツ部下を持つと苦労しますね(笑)」
工藤「そうだな。ガハハハハ!!(笑)」
志村「誰がポンコツ部下だ!!このクソポンコツクソジジイ!!」
小鷲「おい。口の利き方に気をつけろ」
志村「テメエこそ、自分のミスを俺達に押しつけんな!!」
小鷲「自分のミス??これはお前達のミスだ(笑) しっかり直しておけ」
志村「はあ!?テメエのせいだろうが!!テメエがやれよクソジジイ!!」
小鷲「お前、バイトの分際でマジでいい加減にしろ。クビにするぞ??」
志村「上等だ。お前の上司呼んで来い!!おーーーーい!!そこの人!!」
工藤「は??俺のことか??」
小鷲「おい!!お前ごときが工藤さんを呼ぶな!!」
志村「そこの工藤さんって人!!こっちです!!」
小鷲「おいやめろ!!」
工藤「なんだ??」
小鷲「なんでもないです!!」
志村「いえ、コイツが自分の責任を俺達に擦り付けてきたんです」
小鷲「…と言ってるだけで、コイツのミスなんです、騙されないでください」
志村「いーや!!俺ははっきり聞いた。コイツの指示ミスです」
小鷲「いいや!!コイツがちゃんと聞いてなかっただけです!!」
志村「いーや!!絶対お前が間違えていた!!ミスを認めろ!!」
小鷲「いいや!!コイツの聞き取りミスだ!!お前こそ認めろ!!」
志村「お前が悪い!!」
小鷲「いいやお前が悪い!!」
志村「おま」
工藤「どっちでもいいわ!!俺からしたら死ぬほどどうでもいい!!イベント開始時間に間に合えば何でもいい!!さっさと作業をしろ!!全員でやれ!!」
志村・小鷲「「はーーーい…」」
工藤「他の仕事が終わったバイトの女子2人を、こっちに追加する。5人で頑張ってチラシ1000部をまとめてくれ」
小鷲「はい。わかりました」
工藤「順序はさっき言った通りだからな??わかってるか??」
小鷲「はい。もう大丈夫です」
志村「本当に大丈夫かコイツ…」
小鷲「じゃあ、そっちの2人も来て。いいか?チラシをこの袋に「バンド紹介チラシ」→「グラビア写真集」→「ポストカード」→「ポケモンカード」→「遊戯王カード」の順に入れろ!!」」
志村「やっぱりもう間違えてやがる!!このポンコツ上司が!!」
小鷲「ああん!?なんだテメエ、シバくぞ!!」
志村「このままだとお前がシバかれるぞ!?お前は間違えてんだよ!!」
小鷲「じゃあ正しい順番は何だよ?」
志村「「ポケモンカード」→「じゃんけんカード」→「グラビア写真集」→「バンド紹介チラシ」→「遊戯王カード」だよ!!遠くにいた俺でもわかるわ!!」
小鷲「じゃあ、それが違ったらお前が責任とれよ??」
志村「お前が責任を取るんだよ!!お前が管理者だろ!?」
小鷲「だが断る」
志村「なんだコイツ!?」
小鷲「責任はこの志村が取るそうなので、その順番で入れよう。もう作ってしまったものは、中身を取り出して入れ直そう」
志村「ダッッッル!!アンタの指示ミスなんだから、アンタがやれ!!」
小鷲「おいコラ。口の利き方に気をつけろ!!」
志村「上司としても年上としても尊敬できねえんだよテメエは!!」
小鷲「よし。表出ろ。シバいてやる」
志村「上等だ。返り討ちにしてやる」
田中「あのー、さっさと作業しませんか??俺、早く帰りたいので(笑)」
小鷲「…………………」
志村「…………………」
小鷲「…すまなかった志村。だから協力してくれ、よろしく頼む」
志村「…はい。わかりました。俺も言いすぎました」
小鷲「ありがとう。じゃあ早速、作業に取り掛かろう!!集中して頼む!!」
志村・田中「「はーーい」」
~30分後~
志村「…………………」
田中「…………………」
ギャル1「でさー、うちの彼氏がさー」
ギャル2「えー?マジー?ウケるわ(笑)」
志村「…………………」
田中「…………………」
ギャル1「ソイツ、なんて言ってきたと思う??」
ギャル2「うっそ!?サイテー!!マジないわー(笑)」
志村「…………………」
田中「…………………」
ギャル1「そうよね!?マジでそれが普通よね!?」
ギャル2「そりゃそうよ!!アハハハハハ!!」
田中「なんか、アイツらよく騒いでるな…」
志村「作業しながらなら、全然しゃべるのはよさげな雰囲気だな」
田中「じゃあ、早速旅行のプランを立てよう」
志村「まだその話続いてたの!?もういいわ!!」
田中「だから奢ってやるって」
志村「お前は俺とどういう関係になりたいの!?マジで怖いんだけど!!」
田中「友達になりたいんだよ!!」
志村「他の奴といけ!!」
田中「お前以外、友達はいない!!」
志村「俺も友達ではない!!」
小鷲「おいそこ、うるさいぞ!!」
志村「え??」
田中「え??」
小鷲「お前達やかましい!!気が散るだろうが!!」
志村「ええ…??」
田中「あ、はい…」
小鷲「ったく。静かに作業もできねえのか…」
志村「え??あっちの方が遥かにうるさくね??」
田中「あっちは注意しねえのかな??」
ギャル1「でさー、マジ面白くない!?」
ギャル2「超ウケる!!アハハハハハ!!」
志村「…………………」
田中「…………………」
ギャル1「でもソイツ、実はめっちゃ嫌われてんの!!」
ギャル2「マジで!?だとしたらめっちゃダサいじゃん!!(笑)」
志村「…………………」
田中「…………………」
ギャル1「ギャハハハハハハ!!」
ギャル2「アハハハハハハハ!!」
志村「…………………」
田中「…………………」
志村「なんか、しゃべってもよさそうだな」
田中「さっきのはたまたまだったんだな」
志村「とはいえ、別に俺はお前と話したいわけではないけどな。話す内容もねえし(笑)」
田中「なんてこと言うんだよ親友!!一緒に旅行に行く仲だろ!?」
志村「死んでもテメエとは行かねえよ!!たとえ大金を積まれてもな!!」
田中「じゃあ、10万円あげるわ」
志村「行く行く行く行く!!」
田中「じゃあ、日程決めようぜ」
志村「マジで10万円くれるの!?」
田中「うん」
志村「お前、マジで俺に何をするつもり!?」
志村「やっぱキモいから行かない!!」
田中「じゃあせめて、一緒にディズニーランド行こうぜ!!」
志村「だからハードル高いわ!!男2人ディズニーは色々怪しいんだよ!!」
小鷲「テメエらマジでやかましいわ!!しゃべるんじゃねえ!!気が散る!!」
志村「…………………」
田中「…………………」
ギャル1「ギャハハハハハハ!!」
ギャル2「アハハハハハハハ!!」
志村「…………………」
田中「…………………」
ギャル1「マジであのブス、アタシの彼氏狙ってきたからしばいてやったわ!!」
ギャル2「アイツ、ビービー泣いて帰ってたわよ(笑)」
志村「…………………」
田中「…………………」
ギャル1「泣き顔マジブスだった!!ギャハハハハハハ!!」
ギャル2「アハハハハハハハ!!」
志村「…………………」
小鷲「なんだ??」
志村「いんや??別に??」
小鷲「何か言いたいことがありそうだな」
志村「いや??別に無いですけど??」
小鷲「特別に言ってみろ。許可してやる」
志村「それでは言いますけど、俺達よりも、あそこで騒いでるギャル2人の方が超うるさいと思うんですけど。なんであっちは注意しないんですかね??」
小鷲「うん??そうか??アイツらの声なんて、全然聞こえないg」
ギャル1「ギャハハハハハハ!!」
ギャル2「アハハハハハハハ!!」
小鷲「…全然聞こえないが??」
志村「いや無理がある!!それは無理がある!!下品な笑い声が死ぬほど響き渡ってる!!」
小鷲「そうか??俺にはちっとも聞こえないがなあ…??」
志村「耳イカれてんのかテメエ!?どう考えても騒いでるだろうが!!」
小鷲「そうか??静かだろ(笑)」
志村「おーそーかそーか。そっちがその気なら…」
小鷲「おい。メガホンを持って、何するつもりだ!?」
志村「えー、スタッフの皆さん。こちらの顔 小鷲さんが、もっと声のボリュームを上げてしゃべって欲しいと言っています。全力でおしゃべりください」
小鷲「おい!!何してくれてんだ!?」
ギャル1「え!?マジで!?最高じゃん!!」
ギャル2「うちら、バイト中だから少し控えめにしゃべってたんだよねー(笑)」
志村「その声量で!?」
小鷲「おいやめろ!!えー皆さん、噓です!!今のは噓です!!今のは無視してください!!静かに作業をお願いします!!」
ギャル1「えー??」
ギャル2「マジなんなの??」
志村「あれ??どうしたんすか??そんな慌てて(笑)」
小鷲「テメエ…どう落とし前つけるよコラ…」
志村「いや、小鷲さん難聴そうだったんで、コミュニケーションを円滑にするためにも、もっと声のボリューム大きくした方がいいのかなーって(笑)」
小鷲「アイツらの声をこれ以上大きくしたら、鼓膜が破れるわ!!」
志村「あ、やっぱ聞こえてたんすか??(笑)」
小鷲「当たり前だろうが!!」
志村「だったら、直接注意しろよ!!」
小鷲「いや、しない」
志村「は??なんで??」
小鷲「いいか志村。「女子には優しくしろ」だ!!」
志村「それは時と場合によるだろ!!少なくとも今は絶対違う!!」
小鷲「いや。いつでもどこでもだ。だから注意しない」
志村「男女差別してんじゃねえ!!」
小鷲「区別だ」
志村「黙れハゲ!!」
小鷲「大体志村。お前は勘違いしているぞ??」
志村「は??」
小鷲「アイツらがしゃべっていたからと言って、お前達もしゃべっていいいのか??」
志村「いやまあ、それは違うけど…」
小鷲「だろ??だからお前達はしゃべるな!!」
志村「ふざけんな!!俺達も黙るから、アイツらも黙らせろや!!」
小鷲「いいや。それは無理だ!!」
志村「なんでだよ!!」
小鷲「注意できないからだ!!」
志村「は…??」
小鷲「俺は、女子には注意できないんだ!!」
志村「なんでだよ!?」
小鷲「悪口言われるのが怖いんだよ!!嫌われたくない!!」
志村「ダッサ!?そんなこと堂々と語るな!!」
小鷲「あのなあ、悪口言われたら傷つくだろ!?」
志村「いやなっさけな!!強面おじさん、想像以上に情けなかった!!」
小鷲「「あのオッサン、マジキモいわ」とか言われたら、俺はメンタル崩壊する!!」
志村「いやそれ、別に男でも言うわ!!」
小鷲「男に言われても別に何とも思わん。女子に言われたら傷つく」
志村「おいふざけんな!!ガチの性差別じゃねえか!!」
小鷲「じゃあお前は注意できんのか!?」
志村「は??」
小鷲「相手がギャルみたいな女子でも、しっかりと注意できんのかよ!?」
志村「いや、当たり前だろ(笑) そこに男も女も関係ねえわ(笑)」
小鷲「じゃあ、見せてみろ」
志村「なんで俺がこんな事…まあいいや。そこで見てろ」
ギャル1「ギャハハハハハハ!!」
ギャル2「アハハハハハハハ!!」
志村「ごめん。ちょっとうるさいから静かにしてもらってもいい??」
ギャル1「え??嫌なんですけど…」
ギャル2「なんで??何のために??」
志村「いやさ、俺達仕事に集中したいのよ。だからマジ頼むわ」
ギャル1「はあ??コイツ、たかがバイトにどんだけガチってんの??(笑)」
ギャル2「キモすぎない??マジでウケるんだけど(笑)」
志村「うるせえな!!金もらってんだから真面目に働けよボケ!!」
ギャル1「はあ!?何よアンタ!?マジキモいんだけど」
ギャル2「ホントよ。アンタ、上司でもなんでもないじゃん。注意してこないで。マジキモい」
志村「テメエらがうっせえから、作業に集中できねーんだよ!!気が散る。だから黙れ」
ギャル1「は、はあ!?マジでキモイし…」
ギャル2「それな。ホントに死ねし…」
志村「ごちゃごちゃ言ってねえで、とっとと作業しやがれ!!」
ギャル1「マジウゼー…」
ギャル2「マジキモ…」
志村「あ??まだなんか言いたいことあるのか??」
ギャル1「…………………」
ギャル2「…………………」
志村「よし。じゃあもうしゃべらずに作業に集中しよ。お前も、もう話しかけんなよ??」
田中「はい……」ガクガクブルブル
志村「こんな感じです。アンタが言えばもっとスムーズに静かになったと思います」
小鷲「…………………」
志村「なんだ??どうしました??小鷲さん」
小鷲「志村さん、マジカッコイイっす!!一生ついていきます!!」
志村「なんか、変なオッサンに惚れられた!?最悪なんだけど!!」
〜仕事終了〜
志村「さて。今日の仕事はこれで終了か…」
田中「マジで疲れたな…」
志村「それな。お互い色々あったからな(笑)」
田中「だから、今日どっかで打ち上げしy」
志村「帰る。死んでも帰る」
田中「なんでだよ!?旅の打ち合わせしようぜ!?」
志村「だから行かねえし、そもそもお前と仲良くなった覚えがねえ!!」
田中「ひでえよ親友!!」
志村「友情の一方通行だ。よく覚えとけ」
小鷲「あの、工藤さん…」
工藤「うん??なんだ??」
小鷲「すいません。弁当の発注数をミスったみたいで、弁当が大量に余ってるんですけど…」
工藤「なにイ!?何してんだ!!」
小鷲「どうしましょう…」
工藤「今すぐバイトの奴らに配れ!!持って帰らせろ!!処分がめんどくさい!!」
小鷲「は、はい!!」
小鷲「…と、いうわけなんで、1人1つだけ余った弁当を持って帰ってください!!」
志村「チッ。1人1つだけかよ…もっと持って帰りたいのに…」
田中「そんなに持って帰ってどうすんの!?消費期限は今日だぞ!?」
志村「明日明後日明々後日も食べる」
田中「弁当腐るわ!!食えねえよ!!」
志村「冷蔵庫にきっちり保存していれば大丈夫だ!!」(※マジで腹壊すのでやめてください)
田中「大丈夫じゃねえ!!」
小鷲「志村きゅん。いくらでも持って帰っていいよ♡」
田中「志村きゅん!?アンタら、どういう関係になったんだ!?」
志村「ありがとうオッサン。本当に何個もらってもいいのか??」
小鷲「もちろんだとも。いくらでもどうぞ♡」
志村「じゃあ、遠慮なく。100個持って帰るわ」
田中「100個!?3日かけてもなくならんわ!!てか流石にダメだろ!?」
小鷲「どうぞどうぞ!!責任はこの小鷲がとります!!」
志村「サンキュー(笑)」
田中「どうやって持って帰るの!?」
志村「こういう時のために、リアカーを持ってきた」
田中「準備がいい!!というか良すぎだろ!!」
志村「よいしょっと…」
ドスン
田中「業者か!!」
志村「じゃあな」
ガララララ
田中「またな!!」
志村「お前には、もう二度と会いたくねえ!!」
~次の日、学校~
志村「はい皆さん!!ちゅうも~く!!」
加藤「は??」
高木「なに??」
志村「今から、弁当の販売を行います。なんと、1つ200円!!このボリューミーな弁当が、なんとたったの200円ですよ!?これを買わない手は無いでしょう!!」
「確かに!!これはスーパーでも500円とかで売ってるレベルの弁当だぞ!?」
「結構ちゃんと美味しそうだしな…」
「マジか。俺、普通に買おうかな…??」
志村「どうぞどうぞ!!買わなきゃマジで損だよ!?200円だよ!?昼飯代が浮くよ!?さらにおやつとしても夜ご飯としても使えるよ!!」
加藤「確かに。これは買うしかねえな(笑)」
高木「いや、志村のことだ。何か怪しいぞ」
志村「はあ!?」
高木「コイツが、俺達のためにサービスするとは思えない。絶対に何か裏があるはずだ…」
志村「どんだけ俺のこと信用してねえんだよ!!せっかく友達であるお前達に、どこよりも安く美味しい弁当を提供してあげようと思ったのに!!」
高木「へえ…お前がそんなに友達思いだったとは驚きだぜ(笑)」
志村「当たり前だろ親友。親友を騙すような真似はしない」
高木「ちなみに、どこで買ったんだ??これは(笑)」
志村「い、いやー??なんか近所の弁当屋が、俺にめっちゃ安く譲ってくれたんよ。それで、いっぱいあるから、お前達に幸せを少しでもわけてやろうと思ってな!!」
加藤「少しって量じゃねえけどな(笑)」
高木「へー。それ何て店??(笑)」
志村「俺の家の近くの弁当屋だよ!!言ってもわからないって!!」
高木「あ、そう。で、いくらで買い取ったんだ??(笑)」
志村「1個300円だよ。それを、赤字覚悟でお前らに200円で売ってるんだぜ!?俺、マジでいい奴すぎん!?ヤバくね!?(笑)」
高木「絶対おかしい。お前がそんなにいい奴な訳が無い」
加藤「それは間違いないな」
志村「ひでえ言いわれよう!?」
加藤「これ、無料で譲り受けたんじゃないか??(笑)」
高木「そうだな。だとしたらおかしいな。なぜ無料でもらえたのか」
志村「…そうだ!!確か近所の弁当屋が、宣伝のために俺の高校で配って欲しいって言ってたんよ!!だから無料で俺に渡してくれたんだと思うな!!」
高木「ほうほう。やっぱり無料だったのか(笑)」
志村「あ……(笑)」
加藤「やっぱりこのクズは信用ならんな」
高木「おい。ちょっとその弁当見せろ」
志村「おいやめろ!!商品に触るな!!」
高木「えーーと、消費期限…昨日じゃねーか!!」
志村「ギク」
加藤「ふざけんなテメエ!!俺達が腹壊したらどうするつもりだったんだこのクズ!!」
高木「やっぱりな。大方、イベントスタッフかなんかで余った弁当を大量に持って帰ってきて、俺達に売りさばこうとしたってとこだろ」
志村「ギクギク」
高木「さーてと。覚悟はできてるか?」
加藤「志村のゴミをぶっ殺せ!!ミンチにしろ!!」
「おい!!釘バット持って来い!!」
「ガッテン!!30本持ってきた!!」
「よし。ミンチにしてから、東京湾に沈めに行こうぜ!!」
「タクシーも手配しておいた!!死体をコンクリートに詰めて行こう!!」
志村「いや、手際いいな!!本当にすいませんでしたあああああああ!!」
(※食中毒は本当に怖いので、皆さんは絶対しないように!!)
~完~