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なんでこんな奴に彼女が…

北野「あーあ。なんでだろうなあ…?」


森田「え??」


北野「あーあ。俺はこんだけスゲえのに、なんで今彼女がいねえんだろうなあ…?」


森田「教えてあげようか??スゴくないからだよ」


北野「顔はイケメンだし、運動神経もいいし、性格もいいし、まさに完璧超人なんだよな。そんな俺が、この一瞬でもなぜ彼女がいないのか。本当に不思議でしょうがない…」


森田「僕も君が、なぜここまでポジティブでいられるのか不思議でしょうがない」


北野「今すぐクラスメイトの女子全員が告白したっておかしくないスペックなんだよな…」


森田「自分で言ってる時点で、そのスペックじゃないんだよな…」


北野「なんだお前。嫉妬は見苦しいぞ??」


森田「今この世で一番見苦しいのは君!!」


加藤「相変わらずギャーギャー騒いでんな(笑)」


高木「また北野がゴミみたいなこと言ってるのか」


志村「お前がモテるわけがないだろ。その滲み出るキモさとウザさに女は近づくどころか離れていく」


森田「すごい言いわれよう!?」


北野「いやいや。現に俺はこれまで100人の女にモテモテだったから」


志村「証拠ないことをグチグチと…」


森田「ホントそれ」


北野「証拠ならあるだろ」


森田「どこに?」


北野「この顔だよ」


志村「は??」


北野「このイケメンでカッコいい俺を見ろ。誰がどう考えても、女子100人から告白されてそうな顔してるだろ??この顔が答えだ」


森田「何を言ってるんだろうこの人は…」


加藤「よくここまでドヤ顔で嘘つけるよな…」


高木「頭おかしすぎて、もはやあっぱれだな…」


北野「いや、全部ホントだから(ドヤ顔)」


加藤「…………………」


志村「どーした?加藤」


加藤「前から思ってたんだけど、コイツがドヤ顔して噓つくのって、嘘だと証明できないからだよな??」


森田「そうだね。毎回おしい所まではいくんだけど…」


加藤「だったら、証明すればいいんじゃね??」


森田「え??」


加藤「おいお前。これまでの彼女の写真を見せろ」


森田「それが、「過去は振り返らない主義だから、写真は全部消した」の一点張りなんだよね…」


加藤「なるほどな。じゃあ現在なら追えるよな」


北野・森田「「え??」」


加藤「もし北野に彼女ができたら、その瞬間に俺達に教えてくれ。そして彼女とのツーショットを見せてくれ」


北野「え??」


加藤「それができたら、お前のこれまでの話が本当だったと認めてやるよ」


北野「い、いや、俺にいつ彼女ができるかなんてわからないし…」


加藤「だったら、その程度の男だったってわけだ(笑)」


北野「え??」


加藤「しばらくたっても彼女できないなら、そりゃ単純に北野がモテないってことだろ??期間が延びれば延びるほど、北野がモテない証明になる」


高木・志村・森田「「「おおおおおおお!!」」」


高木「やるやん加藤!!」


志村「流石は非モテの男!!」


高木「非リアをあぶり出すのは天才的!!」


志村「同族嫌悪の極み!!」


加藤「褒めてんのそれ!?」


北野「フ、フン!!い、いいのかな??す、すすすすぐに作って証明してしまうぞ??」


森田「めっちゃ動揺してる!!」


加藤「どうぞどうぞ(笑) さっさと作って俺達に証明してください(笑)」


北野「フ、フン!!マ、マジで後悔するぞ!?やめるなら今のうちだ!!」


加藤「俺達にデメリットねーもん。やるよ」


北野「フ、フン!!俺にかかればその程度余裕だわ。見ているがいい」


加藤「うん。見てる」


北野「フ、フン!!俺が本気を出せば、この程度のことは一瞬で達成できr」

森田「いつまでしゃべってんだコイツ!?」


〜1週間後〜


北野「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい…」


北野「まっっったく彼女ができる気がしない!!なんでだ!?俺は顔も心もこんなにもイケメンなのに!!なんですぐに相手ができない!?」


北野「このままじゃ…アイツらにバカにされる!!これまでの俺の経歴が全て嘘だということになってしまう!!」(※全て嘘です)


北野「前回みたいに、森田を女装させる手はもう使えないし…どーすれば…ブツブツブツ」


ドン!!


??「キャア!!」


北野「いって!!」


??「いたた…」


北野「まったくどこ見て歩いてんだ…って」


北野(カワイイいいいいいい!!なにこの子!?超カワイイんだけど!!)


??「荷物がばらけちゃった…」


北野「お嬢さん。僕が助けますよ」


??「え??」


北野「この程度の荷物、僕が持って差し上げます。ホイホイっとね(ドヤ顔)」


??「……………………」


北野(どーだ!?これは惚れるだろ(笑))


??「カッコイイ…」


北野「え??」


??「超カッコイイ!!」


北野「マジで!?」


??「うん!!」


北野「ちなみにだけど、俺は運動神経も抜群で、成績も超優秀。野球はスカウトが来るレベルの上手さだし、勉強面でも先生から東大は確実と言われるほどIQが高いし頭が良いのさ(ドヤ顔)」


??「ホントに!?すごーい!!やっぱりカッコイイ!!」


北野「だろ!?わかるか!?俺のカッコよさが!!」


??「めっちゃわかる!!惚れた、大好き!!」


北野「やっぱわかる奴にはわかるんだな。グヘヘ…」


阿部「私、阿部って言います。アナタの彼女にしてください!!」


北野「ダニィ!?!?」


〜次の日〜


北野「…というわけで、彼女できたわ(ドヤ顔)」


加藤「は…??」


志村「いや、妄想話はいらんけど」


北野「妄想じゃねーよ。ガチでできたわ(ドヤ顔)」


加藤「嘘つくんじゃねえ!!」


志村「写真を見せろ写真を!!」


北野「ほらよ(ドヤ顔)」


加藤「バ、バカな…」


志村「こ、こんなカス野郎に…なんで…」


北野「ま、俺が本気出せば、1週間で彼女作るなんてヨユーってことだよ!!(ドヤ顔)」


加藤「AI彼女かもしれん。よく調べておこう」


志村「それな。フェイク画像に違いない」


北野「これで俺がモテモテの最強イケメン男だってことがよくわかっただろ??敬え」


加藤「最近の加工画像は上手くできてるな」


志村「それな。本物か偽物かわからん」


北野「まあ俺様くらいになると、ただ生きてるだけで女子が寄ってくるんだよな。あまりにも顔も生き様もカッコ良すぎて、女子がもう放っておk」

加藤「どーせまた女装させた男だろ」(※「北野、彼女できたってよ」参照)


志村「それな。また森田の女装だ(笑)」


北野「なんたって俺様は、成績優秀、容姿端麗、運動神経抜群の超エリート男だかr」

加藤「こんなブサ男がこんなカワイイ子と付き合えるわけがねえ。常識的に考えて」


志村「それな。常識的に考えてこれはAI」


北野「人の話を聞けやああああああ!!」


加藤「え?」


志村「なに?」


北野「彼女は本当にいるっつーの!!少しは信じやがれってんだよ!!」


加藤「信じられねえな」


志村「それな。画像だけじゃ判断できない」


北野「お前らがツーショット写真を持って来いって言ったんだろうが!!」


加藤「よく考えたら、写真なんていくらでも加工できるから超絶怪しい」


北野「なんだコイツ!?だったらいいぜ、この学校周辺まで連れてきてやるよ」


加藤「あー上等だよ!!さっさと証明して見せろ!!」


〜北野離脱後〜


加藤「とは言ったものの、あれはヤバい…」


志村「それな。あの自信はガチの彼女だ…」


加藤「信じられんな。あんな頭おかしくて気持ち悪い奴に彼女ができるなんて…」


志村「それな。騙されてんじゃね??」


加藤「確かに。あのいつもの、ゴミみたいな嘘に騙されてるんだ!!」


高木「あんな嘘に引っかかる奴いるかな…??(笑)」


志村「いや間違いない。俺達で目を覚まさせてあげよう」


加藤「そうだな。彼女さんを助けてあげよう」


志村「ああ。どーにかして別れさせよう」


加藤「そうだな。北野には相応しくない」


高木「それが目的じゃねーか!!」


志村「で、どういう作戦でいく??」


加藤「そんなの決まってるだろ。「ヤンキーで相手の情けない姿を晒そう大作戦」だ!!」


志村「ほうほう」


加藤「まず俺達でヤンキーの変装をして、北野にイチャモンをつけて襲いかかる。そしたら北野は、ビビり散らかしてお漏らしをしてウンコも漏らして命乞いをしてくるはずだ!!」


加藤「彼氏がそんな情けない姿をさらせば、彼女は間違いなく幻滅する!!確実な作戦だ!!」


志村「おおおおおおおお!!最高だ!!」


高木「あの、俺帰ってもいい??」


〜放課後〜


加藤「よし。アイツは確実にここを通るはずだ」


高木「なんでそんなことがわかる??」


加藤「アイツの行動パターンと思考と変態性を分析して、帰り道にここを通ると予測した」


高木「コイツ、こういう時だけめちゃくちゃ頭良くなるよな」


志村「わかる。こういう時だけな」


加藤「だけは余計だ!!」


高木「あ、本当に北野が来たぞ!!」


加藤「よしお前ら。グラサンとフードを被れ!!」


志村「ガッテン!!」


〜その頃、北野〜


北野「デュフフフ…それでね?俺は中学時代に野球部でエースでキャプテンで四番打者だったんだけど、最後の大会で300球投げて、肩を壊しちゃったんだ」


阿部「へえー、スゴイです!!」


北野「だけど、投手は俺しかいないから、壊れた状態でも投げ続けなきゃいけなくて…だけどそのせいで、確定してた野球推薦も取りやめになったんだ…」


阿部「かわいそうです…」


加藤(あのクズ…相変わらず嘘ばっかついて騙しやがって…)


志村(絶対に許さねえ…もう我慢ならん!!)


加藤「おいそこのテメエ!!」


北野「はい??」


加藤「さっきからデタラメな話ばっかりしやがってよお!!人をナメてんじゃねえぞ!?」


北野「デタラメ!?何がですか!?」


志村「全部嘘の話だろうがよ!!テメエ調子こいてんじゃねえぞ!?」


北野「嘘じゃないです!!本当です!!」


加藤「ああん!?嘘だろうがおいゴルア!!」


北野「ひいい!!ヤンキー怖い!!」


志村「マジで許さねえ、しばき倒す」


加藤「俺達と決闘しろよ」


北野「そ、そそそそんなあー」ガクガクブルブル


加藤「ボコボコにしてやるぜ」


志村「それな。覚悟しろ」


北野「ひいいいい!!怖いいいいい!!」


ジョボボボボ…


加藤・志村「「え??」」


ジョボボボボ…


加藤「ギャアアアアア!!ガチで小便漏らした!!」


志村「きたねえええエエエ!!」


ブリブリブリブリ…


加藤「ギャアアアアア!!ウンコも漏らした!!」


志村「本当に、予想通りになっちゃったよ!!」


北野「お願いします!!命だけは助けてください!!」


加藤「いや、そこまで言ってないけど…」


志村「俺達、別に命まで取る気ないけど…」


北野「代わりに彼女には何をしてもいいです!!だから俺だけは助けてください!!」


加藤・志村「「は??」」


北野「彼女には何をしてもいいです!!その代わり俺には何もしないでください!!マジで助けてください!!」


加藤「何いってんだコイツ…」


志村「ガチでヤバ…」


北野「阿部さん!!俺の身代わりになってください!!お願いします!!」


加藤「いや、何言ってんのコイツ!?」


志村「彼女を差し出すなんて、本当に男か!?」


加藤「だが、これで確実に幻滅したはず…」


阿部「わかりました。北野さんのためであれば、身代わりでも構いません」


加藤・志村「「マジで!?!?」」


阿部「どうぞ、殴ってください」


加藤「いや、えと、その…」


志村「それは、ちょっと…」


阿部「なんですか??男性は殴れるのに、女性は殴れないんですか??男女差別ですよ??」


加藤「ええ…??」


志村「そんなこと言われても…」


阿部「さあ!!どうぞ!!」


加藤・志村「「ひいいい!!」」


北野「いけいけ!!やっちゃえ阿部さん!!」


加藤「ウッッザ!!」


志村「テメエ、調子乗んな!!」


北野「ひいいい!!」


阿部「やめてください!!」


加藤「なんで(かば)うんだ!?こんなクズ!!」


志村「そーだよ!!アンタのことを売ろうとしたんだぞ!?」


阿部「関係ありません。弱い彼氏を彼女が守る。これはもう、令和では当たり前のことなんです」


加藤「えーと…??」


志村「何がなんだか…??」


阿部「これ以上、用がなければお引き取りください。私は今日、こちらの彼氏とゲームしたくてワクワ

クしてるので」


加藤「…………………」


志村「…………………」


北野「………………?」


加藤「完敗だ。俺達の負けだ」


北野「え??」


志村「ああ。アンタ達の愛の強さに負けたよ。認める。アンタ達は正真正銘のカップルだ」


加藤「邪魔して悪かったな。これからは、2人で末永く仲良く、楽しく過ごしてくれ。じゃあな」


阿部「えっと…ありがとうございます…??」


北野「え??帰ったの??」


阿部「そうみたいですね…??」


北野「よっしゃ!!じゃあ帰ってゲームしよ!!」


阿部「はい!!」


〜北野の家〜


北野「うわ!!また死んだ!!」


阿部「…………………」


北野「あーあまたやられた。阿部ちゃんすご!!」


阿部「…………………」


北野「マジで阿部ちゃんうますぎ。勝てる気しないわ(笑)」


阿部「死ねゴミ」


北野「え??」


阿部「私、ゲーム下手な人マジで無理。死ね。もう別れるわ。2度と話しかけないで」


北野「ゲームで蛙化された!?」


〜完〜

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