トイレでの(しょーもない)攻防
〜最寄り駅で〜
志村「ヤバいヤバいヤバいヤバい!!マジでウンコ漏れる漏れる!!出る出る出る!!」
志村「やっと着いた!!駅前のトイレ!!」
志村「はあああああああ!?全部埋まってやがる!!もういい!!まだデパートのトイレがある!!」
志村「うおおおおおお!!」
ダダダダダダダ
志村「空いてない!!ここも空いてない!!チクショー!!どんだけみんな、ウンコしたいんだよこのウンコ野郎どもが!!その辺で漏らしとけや!!」
志村「…待てよ??確か屋上に、「誰のためにあるんだ?」レベルで誰にも使われていないと噂のきったねえトイレがあったな。そこなら行けるはずだ!!絶対行ける!!」
志村「うおおおおおお!!頑張れ俺のケツ!!ふおおおおおおおおお!!」
ダダダダダダダダダダ
志村「ゼエ…ゼエ…」
志村「相変わらず人気が無い…マジで、何のためにあるんだこのトイレ…?(笑)」
志村「だが、今わかった!!この時のためだったんだな!!失礼しまーす!!」
ガチャガチャッ
??「…………………」
志村「え…?えええ!?」
??「…………………」
志村「え、は、入ってるんですか!?」
??「…………………」
志村「へ、返事してください!!入ってるの!?だとしたら、すいませんけど一刻も早くでてください!!」
??「…………………」
志村「おい!!聞こえてんのかテメエ!!聞こえてるならせめて返事をしてくれや!!」
ドンドンドンドンドンドン
志村「おいおいおいおい!!いい加減にしろこのボケハゲカスクズゴミ人間のゴミ血も涙もないチn」
ガチャ
志村「!?!?」
おっさん「うるっせえええええんじゃこのボケハゲカスが!!」
志村「うお!?ビックリした…」
おっさん「何回ドアを叩けば気が済むんじゃこのクソハゲが!!ぶち殺すぞゴルァ!!」
志村「いや、だったらあと何分で出るとか、言ってくださいよーー!!もーー!!」
ガクガクブルブル
おっさん「チッ。このクソガキが。いい加減にしやがれってんだゴミクズ野郎が」
バタン
志村「え…??おいちょっと!!アンタ、結局いつトイレから出てきてくれんだよ!!おい!!時間を言え!!こっちはもう、肛門が限界なんだ!!」
おっさん「……………………」
志村「あーそう。そっちがその気なら、こっちだって考えがあるからな??いいか??トイレのドアによじ登って、俺のウンコを撒き散らす!!」
志村「いくぞ??スリー、トゥー、ワン」
バタン
おっさん「あのなあ、俺は便秘なんだよ。だからさっきからウンコと格闘してるんだ。必死なんだから邪魔をしないでくれ」
志村「じゃあ、アンタが両手に持ってる、それは何だ…??」
おっさん「え??」
志村「それ、今週号の週刊少年ジャンプとマガジンだよな??(笑)」
おっさん「これは、あれだ。便秘は時間とストレスとの戦いだ。だからトイレでできる限りリラックスできるようにしないといけないんだ!!」
志村「だったら家で出せや!!」
おっさん「家はダメだ。落ち着かない」
志村「最も落ち着く場所のはずなのに!?」
おっさん「家だと母ちゃんが働け働けってうるさくて…」
志村「アンタ何歳だよ!?働け!!」
おっさん「だが断る」
志村「うるさ!!」
志村「…だったら、今すぐ譲ってくれよ。俺なら、一瞬でウンコ出して、一瞬でお尻ふけるぞ!?」
おっさん「だが断る」
志村「なんだコイツ!?血も涙もねえな!!」
おっさん「いいか??便秘っていうのはな、急に衝動的にウンコが出そうになる時もあるんだ!!そういう時のために、常にトイレに入ってなくてはならない!!」(※そんなことはないです)
志村「一瞬くらい、いいだろ!?」
おっさん「ダメだ。その一瞬が命取りになることもあるんだ。だから便秘の時は一瞬も目を離せない!!」
志村「大袈裟か!!」
おっさん「だから俺は、このトイレでもうかれこれ3時間は座って粘っているんだ!!」
志村「ただ漫画読んでただけじゃねーか!!」
おっさん「実際、そろそろこの2つの雑誌に飽きてきたので、新しい漫画を持ってきて欲しいと思っている!!」
志村「隠す気もなく言っちゃったよ!!本音が出ちゃってるよ!!」
おっさん「というわけなんで、これ以上この俺の聖域を汚すんじゃない。警察を呼ぶぞ??」
志村「いいけど、怒られるのはテメエだからな!?」
おっさん「大体よお、他にもトイレいっぱいあんのに、なんだってこんな何のためにあんのかわからねえようなクソトイレに来るんだよ。何考えてんだ」
志村「他のところがすべて埋まってたからここに来たんじゃボケェ!!今こそ有効活用させてもらう!!」
おっさん「ま、とりあえずまだウンコはでないから。ごめんねごめんねー(笑)」
バタン
志村「あ、おいテメエ!!あーもうキレた。そっちがその気なら、こっちは全力で貴様の安らかなウンコタイムを妨害してくれるわ!!」
おっさん「……………………」
志村「ドンドンドンドンドンドン!!はーよーあけーろー!!もーれーる!!もーれーる!!」
おっさん「……………………」
志村「ガンガンガンガンガンガン!!はーよーあけーろー!!もーれーる!!もーれーる!!」
おっさん「……………………」
志村「ドンドンドンドンドンドン!!はーよーあけーろー!!もーれーる!!もーれーる!!」
志村「ガンガンガンガンガンガン!!はーよーあけーろー!!もーれーる!!もーれーる!!」
志村「ドンドンドンドンドンドン!!ガンガンガンガンガンガン!!はよはよはよはよ!!」
おっさん「あーもうわかったよ!!ごめんて!!もう勘弁してください!!諦めて出ます!!」
志村「よろしい」
ガチャ…
志村「さっさとどけボケコラカス!!」
おっさん「ひいい!!」
バタン!!ブリブリブリ!!
志村「フゥーーーーーーー…」
志村「今ならすべてを許せる…至高の快楽だ…はああ、スッキリ…」
志村「フゥーーーーーーー…」
志村「さてと。次の(大便駆け込みの)人が、もしかしたら来るかもしれんしな。早めに退散しよう」
ジャーーーーーーー
志村「フゥ。よいしょっと」
ガチャ
志村「さて、手を洗ってと…」
チャラ男「うーーん…こうかな??いや、こっちの髪型の方がいいかな??」
志村「ん??他にもこのトイレに人が来てたのか。おいおい。こんなとこで髪をセットするなよなー(笑) 洗面台は1つしかないんだからよー(笑)」
志村「でももう、今はすべてを許せる寛容な精神だから、まったくイライラする気がしないぜ…」
〜10分後〜
志村「…………………」
チャラ男「うーーん、いや、こうかな??いやこっちの方がカッコイイか??あ、この髪型イイな」
志村「…………………」
チャラ男「いや、やっぱこっちの方がオシャレポイント高いかも??あ、イイ!!この髪型イイ!!」
志村「…………………」
チャラ男「あーでも、やっぱりここの髪は上げないほうがいいかも…やっぱ下ろすか??てかやっぱりセンター分けにすっか??オールバックにすると、オデコが広いの丸わかりだからな…いやーでもやっp」
志村「いい加減にしろやゴルアアアアアアアアアア!!」
チャラ男「うお、ビックリした…てか人いたんすか??いつから??」
志村「さっきからずっと後ろで立ってたんですけど!?目ん玉イカレてんのかテメエ!!」
チャラ男「いやーすんません。でもまあ、もうちょいで終わるんで待っててくださいよ(笑)」
志村「いや、さっさと代われや!!」
チャラ男「え…??でもまだ、俺の準備終わってないんすけど…」
志村「このトイレ、ヤバイ奴多すぎん!?俺なんて手を洗うだけだから、一瞬で終わるんだよ!!」
チャラ男「なんなんすかおっさん。そんな細かいことでキレないでくださいよ(笑)」
志村「誰がおっさんだ!!なんならテメエと同年代くらいだわ、このクソ野郎が!!」
チャラ男「マジすか!?おっさんも21歳なんすか!?」
志村「なんならテメエの方が年上じゃねーか!!くたばれクソジジイ!!」
チャラ男「いやいや、おっさん年齢サボ読みすぎっすよ。その顔で20代はない(笑)」
志村「だこらそのおっさんってやめろ!!俺はまだ高校生だこのボケクソハゲ!!」
チャラ男「こ、高校生…??冗談は顔だけにしといて欲しいっす…(笑)」
志村「テメエ、マジで殺すぞ!?早く代われ!!」
チャラ男「うるさいなあ…下の階のトイレ使えばいいじゃないですか」
志村「ウンコ拭いた手で、この荷物を持てと、そう言っているのかテメエは!?」
チャラ男「後で洗えばなんとかなるっすよ(笑)」
志村「ほおー??なるほどなるほど。洗えばオールOKってか。そーかそーか。それなら、これにも文句は言えねえよなあ!?」
ゴシゴシゴシゴシゴシゴシ
チャラ男「ギャアアアアア!!俺の服が!!俺の超高級ブランド服がああああああ!!」
志村「ギャハハハハハ!!ザマアみやがれ!!」
チャラ男「テメエ…殺す!!」
志村「ああん!?やるかゴルア!!」
チャラ男「ま、まあ、今日のところは特別に見逃しておいてやる」
志村「ダッッサ!!2度とカッコつけんな!!ホントにさ、見映えばっかの奴って、中身マジで情けないよな。クソザコばっか(笑)」
チャラ男「うるせえ!!」
志村「ホント、口ばっかり達者でダサいし、同じ男として恥ずかしいわ(笑)」
チャラ男「……………………」
志村「あれー??何も言い返せないのかなー??(笑)」
チャラ男「だったらお前、彼女いんの??」
志村「…え??」
チャラ男「そこまで偉そうなこと言うくらいだからなあ。さぞ中身がイケメンでモテモテなんだろうなあ。ここまで煽るくらいだから、彼女の1人や2人はいるんだろうなあ??(笑)」
志村「いや、2人いたら浮気だろ!!」
チャラ男「で、いるの?いないの??」
志村「…い、い、いいいいいいるるるし!!めっっちゃいるし!!」
チャラ男「じゃあ、写真見せて」
志村「え、えーと…今ちょっと、手が汚くてケータイ触れられないからさ…(笑)」
チャラ男「じゃあいいよ。今ここで洗って(笑) ほれ洗面台」
志村「…いや、いいよいいよ!!下のトイレで洗ってくるよ!!アハハハハ!!君も髪をセットしなきゃいけないでしょ??いいよいいよ、気にしないで!!」
チャラ男「いや、もう髪セット終わったから。どーぞどーぞ(笑)」
志村「…………………」
チャラ男「あれ??洗わないの??」
志村「あ、洗うよ!!洗う洗う!!」
ジャアアアアア…
志村(まずいまずいまずい…このままだと。確実に俺が彼女いないゴミクズ童貞ザコザコ野郎だとバレてしまう…考えろ…どうにかしてバレないようにごまかさなければ!!)
志村「…………………」
チャラ男「…………………」
ゴシゴシゴシゴシ
志村「…………………」
チャラ男「…………………」
ゴシゴシゴシゴシ
志村「…………………」
チャラ男「おい。いつまで洗ってんだよ」
志村「いや、あと10分くらい洗う」
チャラ男「洗いすぎだろ!!」
志村「いや、手にウンコついちゃったから…」
チャラ男「お前、その「手にウンコ」状態で、俺の服で拭いたの!?ふざけんなマジで!!」
志村「だから念入りに洗わないと…」
チャラ男「そんなこと言って、ホントは彼女の写真なんてないんだろ??(笑)」
志村「あるわ!!ナメんなテメエ!!」
チャラ男「じゃあ早く見せろよ(笑)」
志村「いやだから、手が汚いからさあ…ここあれだな、石鹸の質が悪いな。汚れが落ちん」
チャラ男「石鹸にいいも悪いもあるか!!テメエ、さっきからテキトーなこと言ってんじゃねえぞ!?潔く「僕には彼女がいません。僕は雑魚非リアです」と言え!!(笑)」
志村「そういうお前はいんのk」
チャラ男「はい。これが彼女の写真。ツーショットもあるよ(笑)」
志村「…………………」
チャラ男「これはクリスマスの写真、これは北海道行った時の写真。それから沖縄行った時の写真」
志村「…………………」
チャラ男「ま、そういうことだ。なんならもっと色々な写真見せてやろうか??(笑)」
志村(バ、バカな…なんでこんな気持ち悪いゴミクズ野郎に彼女がいるんだ…??世の女は、一体何を考えてるんだ…??人の迷惑も顧みない、顔だけが取り柄のクソバカ野郎が、なんで色んな女性にモテている
んだ!!って、あれ??そういえば今…)
志村「…………………」
チャラ男「フン。非リア童貞雑魚野郎が。俺様との格の違いを思い知ったか!!(笑)」
志村「おいお前。浮気してるだろ(笑)」
チャラ男「は??」
志村「いや、お前が見せてきた写真のうち、何枚か違う女性とのツーショットだったぞ??(笑)」
チャラ男「え!?あ、や、やべ!!」
志村「ヘッヘッヘ…よくもさっきから調子に乗ってくれたな…??覚悟しろや!!」
チャラ男「え??」
志村「目潰し!!」
水ブシャー!!
チャラ男「ぐわあ!!」
志村「そして携帯を奪ってからの…LINEのトーク拝見!!からの、彼女っぽい人のLINE見っけ!!」
チャラ男「おい!!返せテメエ!!」
志村「からの、爆弾発言!!(笑)」
チャラ男「おいテメエ、何しやがった!?」
志村「「俺、実は浮気してるわ」って打った(笑)」
チャラ男「何してくれてんだテメエ!!早く返せ!!」
志村「あ、既読ついた(笑)」
チャラ男「早すぎだろ!!アイツ暇すぎる!!ってコラ、さっさと返しやがれ!!」
バシィ!!
志村「あーあ。もっと色々打ちたかったのに…」
チャラ男「まったくこのクソ野郎が…ってオイ!!なに他の女とのツーショット写真載っけてんだよ!!」
志村「いやだって、証明しないと(笑)」
チャラ男「しかも「この子の方がタイプだったわごめん…」とか打ってんじゃねえ!!」
志村「リアル感あるだろ??(笑)」
チャラ男「うわ、ヤバい!!電話かかってきた!!」
志村「ザマアみやがれ(笑)」
チャラ男「あーヤバい畜生!!もう帰るわクソが!!」
志村「バイバーイ(笑)」
チャラ男「死ね!!」
志村「あ、ちなみに俺も彼女いるからな!!別に負けてねえからな!?」
チャラ男「うっせえわ!!」
〜完〜