ドMは最強の人類説
~前回のあらすじ~
最低最悪のドSお嬢様の執事として働くことになってしまった高木と志村。
ドM兄貴の性癖をうまく利用して、ドSお嬢様に仕返しをしてドMに変えることに成功した。
何を言ってるかわからねーと思うが、俺もわからない。
不破「んぎもちいいいイイイ!!!!」
高木「え??何今の叫び声…」
志村「なんか、ヤベエ声が聞こえたんだけど…」
不破「気持ちいい!!え!?イジメられるのって、罵声を浴びさせられるのって、こんなにも気持ちよかったんだ!?」
高木「ヤバい、新しい扉を開いてしまったようだ…(笑)」
志村「ドSとドMは、表裏一体って言うからな…」
高木「聞いたことねえけど!?」
??「その通りだ!!よくわかっているな君は!!」
高木「え??誰??」
父「私は、彼女の父親だ!!」
高木「お父さん!?」
志村「あ、アンタが噂の奴隷父親か!!」
高木「奴隷父親って何!?」
志村「奴隷として扱われてる父親のことだ」
高木「そんなことはわかってるわ!!なんでそんな扱いされて、普通に生きてられるんだ!!」
父「そんなこと当たり前だろう。私が生粋のドMだからだ」
高木「まあ、そんなこったろうとは思ってたが…(笑)」
志村「ドM親子だったってわけか…(笑)」
父「しかし大変だ…恐れていた事態が発生した…」
高木「恐れていた事態??」
父「それを説明するためには、まずは俺と女王様の馴れ初めから話す必要があるな…」
高木「いえ、結構です」
志村「だったら話さなくていいです」
父「俺と女王様が出会ったのはそう、とあるSMクラブでのことだった…」
高木「話さなくていいっつってんだろ!!」
志村「ダメだこれ、無理矢理聞かされるやつだ!!」
〜回想〜
女王様「何??アンタまたイジメられに来たの??マジでキモいんだけど。死ねブタ野郎」
父「ブヒブヒ。今日は女王様にお伝えしたいことがあるブヒ」
女王様「手短に話せブタ」
父「ブヒ!!この無様でゴミなブタ野郎である私と、結婚して欲しいブヒ!!」
女王様「…………………」
父「…………………」
女王様「…………………」
父「ブヒ??」
女王様「べ、別に、ブタからのプロポーズなんて…う、嬉しくないし!!で、でも…し、仕方ないから、受け入れてあげるわよ!!感謝しなさいよね!?////」
父「いや、そこは1回断ってくれないと…ドMとしては物足りない返答ですな。減点1」
女王様「殺すぞコラ!?」
〜回想終了〜
父「と、いうことがあったんだ…」
高木「いや、必要だったか!?今の話!!」
志村「てゆーか、店でプロポーズすんな!!雰囲気もクソもあったもんじゃねえな!!」
父「こうして俺は、念願のドS女王様と結婚できたわけだ」
高木「ドSというか、最後ツンデレだったけどな」
志村「てかキショすぎて吐きそう」
父「そして、長い歳月が経って、息子と娘が生まれたんだが、俺達は悩んだ…」
高木「は??何を??」
父「ドSに育てようか、ドMに育てようか」
高木「いや、普通に育てろや!!」
志村「ただのクソ親じゃねえか!!自分の性癖に、子供を付き合わせんな!!」
父「まあぶっちゃけた話、男なんて全員ドMみたいなもんだから、兄貴はドMに育てる一択だったけどな」
高木「そんな訳あるか!!一緒にすんじゃねえ!!」
志村「てか兄貴可哀想!!その成れの果てがあれか!!」
父「そして息子は見事にドMの才能を開花させ」
高木「ドMの才能って何!?」
父「娘の方も、見事に可愛く美しく、素晴らしい女王様へと成長してくれた!!」
志村「性格は全っ然素晴らしくないけどな!!見た目は確かにいいけど!!」
高木「それな。ただの性格悪いクズ」
父「バカ野郎!!女王様は、性格が悪い方が素晴らしいに決まってるだろうが!!」
高木「何を言ってんださっきから!?」
父「だが、俺達夫婦には、1つだけ懸念事項があったんだ…」
高木「何??」
父「兄妹2人とも、俺と母さん、つまりドSとドMの血を継いでいる、ということだ」
高木・志村「「はあ??」」
父「つまり、あの子達は、ドSとドM、どちらにもなり得る才能を持っている、ということだ!!」
高木「いやどーでもよ!!」
志村「だから何!?」
父「よくない。娘がドMになるということは、これは極めて重大なことなんだ!!」
高木「なんで??」
父「俺がいじめてもらえないだろうが!!」
高木「いやアンタ、娘にもイジメられるつもりだったの!?」
父「何を言っている??」
高木「あ、流石に違うのか…(笑)」
父「もう既に、散々イジメてもらったわ!!」
高木「マジで何いってんの!?このキモ親父!!」
父「男に「キモ親父」とか言われても、全然興奮せんな。やっぱり男はダメだ…」
高木「娘に興奮してる時点でお前はダメだ!!」
志村「親ガチャ失敗が過ぎる!!」
父「バカ野郎!!俺の総資産は30億円だぞ!?どう考えても親ガチャ当たりだろうが!!」
高木「クソ金持ちじゃねーか!!なんでこんな奴が!?」
志村「それでも当たりかハズレか悩むレベルのキモさ!!」
高木「なんでこの世界の金持ちは、頭がおかしい奴ばっかなんだよ!!」
志村「てかなんでそんな金あんの!?どっかの社長とか??」
父「いや??ニートだけど(笑)」
高木・志村「「は??」」
高木「まあ、確かに平日の昼から家の中いるしな…」(※夏休み中です)
志村「だったらあれか?親が超金持ちとか??」
父「違う、全て嫁の稼ぎだ」
高木「は??」
志村「いや、奥さんはいわゆる「SM風俗嬢」って奴でしょ??」
父「そうだよ??」
志村「いや、それでそんなに儲からんでしょ」
父「バカか。ただの女王様じゃない。VIPが通う、最高品質のSMクラブだ」
高木「最高品質のSMクラブって何!?」
志村「あんなもんに、品質もクソもあるか!!」
父「来るのは超大富豪ばかり。彼らは羽振りがめちゃくちゃいいのさ。それでコツコツ貯めてるうちに、気づいたら資産がとんでもないことになった(笑)」
高木「いや、アンタは!?何してんの!?」
父「俺??何もしてないけど(笑)」
高木「アンタも働けや!!」
父「働くわけがないだろう!!何をほざいてんだこのボケナスが!!」
高木「なんか怒られた!?」
父「それどころか、家事も何もしとらんわ!!」
高木「何も誇れねえよ!!よくそんなドヤ顔でそんなことほざけるな!?」
志村「ただの引きこもクソニートじゃねえか!!」
父「家事とか仕事とか、そんなちゃんとしたことしたら、罵倒されないだろうが!!」
高木・志村「「は??」」
父「いいか??真面目に働いたり、家事したりしたら、嫁に罵詈雑言浴びせてもらえないだろ!?俺はあの、本気でクズを蔑む罵声を欲してんだよ!!演技じゃもう、満足できねえんだ!!」
高木「息子とまっったく同じこと言ってやがる!!」
父「仕事から帰ってきた時の、あのゴミを見るような目!!「お前何もやってねえのかゴミが」みたいな目からの罵詈雑言!!マジ最高だ!!」
高木「気が狂ってやがる…」
志村「もう頭がついていかねえ…」
父「俺は嫁に罵詈雑言を浴びせてもらうために、家事も仕事も絶対にやらない!!嫁を働かせて家事もやらせて、俺はのうのうと生きる!!」
高木「もはや、MなんだかSなんだか…」
志村「なんで別れねえんだ!?こんなクズ、一瞬でも早く離婚してえだろ!?」
父「それが、向こうがどうしても別れたくないらしいんだよなー。嬉しいことに(笑)」
高木「マジで!?」
志村「正気か!?」
父「なんかいっつも、「なんで私、こんなキモクズバカゴミカス豚野郎と結婚しちゃったんだろ…マジで別れたい。今すぐこのゴミを、豚の角煮にして捨てようかな」って言われるからさ。こんな俺でも、ちゃんと愛されてるんだな…って(笑)」
高木・志村「「????」」
高木「えっと…どういうことだってばよ…??」
志村「今、ひたすら罵声だったよな??普通に別れたいって言ってたよな??」
高木「バカ野郎!!ドM用語で「別れたい」→「別れたくない」で、「お前を豚の角煮にしてやる」→「アナタを一生愛しています」って意味なんだよ!!」
高木「いや、ドM用語便利すぎだろ!!」
志村「現実逃避してるだけじゃねえか!!」
父「まあ何にせよ、罵倒が増えて俺は嬉しい」
高木「コイツ、一周回ってドSだろ…」
兄「おいゴミカス妹。お前ホント、見れば見るほど気持ち悪いな。二足歩行すんな」
不破「はいいいいいい!!お兄様、このメス奴隷に何なりとご命令くださいまし!!」
高木「あれ!?なんかおっぱじまってんだけど!?」
志村「いつの間に攻守交代したの!?」
父「信じられんな…まさか息子が、ドS覚醒してしまったとは…」
高木「ドS覚醒!?なにそれ!?」
父「さっき、SとMは表裏一体って言ったろ??たまにいるんだよ、Mから急にSに目覚める奴が…流石は母さんの子だ…女王の血をしっかり継いでいる」
高木「いや知らんけど!?」
父「息子には、ドMだと確信してドMとしての教育を施してしまったからな…そうか、表面上はMでも、心はSだったんだな…本当にすまなかった…」
高木「ドMとしての教育って何!?」
父「「世界ドM学」「ドMの人生論」などの本を大量に読ませたり、ドMとは何かを幼少期から徹底的に教え込んだからな…」
高木「最低最悪の親すぎる!!」
父「懐かしいな…あれはまだコイツらが5歳とか7歳だった頃の話だ…」
高木「いや、そんな早い時期からこんなカスみたいなこと教え込んでたの!?ゴミすぎる!!」
〜回想〜
父「いいか?うちの娘のようなカワイイ女の子が罵倒してきたら、最大限に興奮しろ。死ぬ気で喜べ。「もっとお願いします!!」とか「ありがとうございます!!」などのお礼も欠かすな。自分がブタ野郎だという矜持を持て!!」
兄「はい!!お父様!!」
〜回想終了〜
高木「持てるか!!マジでゴミ親だな!!死んだ方がいい!!」
父「だから、男に罵倒されても興奮せんて」
高木「興奮させようと思って罵倒してねえわ!!」
志村「兄貴、可哀想すぎる…」
父「逆に俺の娘は、立派なドS女王様となるように、英才教育を施していたんだ」
高木「英才教育をナメんな!!」
父「「いいか??男を見たら、まず「キモい」「死ね」「ゴミ」「ブタ野郎」などの罵詈雑言を吐け」って小さい頃からしっかり教え込んだんだ」
志村「お前のせいか!!あんなヤバいモンスター娘ができあがったのは!!」
父「モンスター娘だと!?超絶カワイイだろうが!!」
志村「中身の悪さが全てを打ち消してんだよ!!」
父「しかし、あんなカワイイのに友達が全然できなかったのはなぜだろうか…?」
志村「全部お前のせいだ!!」
高木「コイツバカすぎる!!」
??「ただいま」
高木「げ!?まさか…」
志村「噂の、サディスト母さん…」
父「おかえりなさいませ女王様!!」
母「おいブタ野郎。家事は??」
父「まっったくやっておりませんでブヒ!!」
母「死ね。5回死ね。マジで使えねーなゴミクズ。切り刻んで挽肉として出荷してやる」
父「ブヒイイイイイイ!!」
高木「きっっつ!!この夫婦きっつ!!」
志村「見てられんわ…吐きそう…」
兄「おいメス豚。さっさと俺の椅子になりやがれ」
不破「ブヒブヒ!!お兄様!!私を奴隷にしてください!!」
母「これは…どういうこと??」
父「息子がドS覚醒してしまったんだ…」
兄「あー母さん、おかえり。いやさ、彼らのお陰で気づけたんだよ。人をイジメることの楽しさにさ」
高木「いや、俺達を巻き込むな!!」
志村「別に何も教えてねえぞ!?」
兄「SとMは表裏一体。死ぬほど罵倒されるにはどうすればいいか考えた結果、人を罵倒すればいいっていう結論に行き着いたんだ。それを実行したら、罵倒する方が快楽を感じることに気づいたんだ」
高木「いや、ホントに何いってんの!?」
志村「最初から最後まで意味不明!!」
母「よくぞ、そこまでたどり着いたわね…アナタは立派な息子よ」
高木「いやどこが!?」
父「テメエ、何をドSになってんだ!!妹が可哀想だろうが!!妹を奴隷として扱う兄貴がどこにいる!!」
高木「いや、急にド正論かましてくんな!!」
志村「相変わらず娘には優しいな!!」
父「いいか!?男に生まれたからには、ドMになって奴隷になるしかねえんだ!!そんなこともわからねえのか!?」
高木・志村「「わからねえわ!!」」
母「うるせえな。ブタ野郎が男王様にごちゃごちゃ意見してんじゃねえよ。テメエはまず仕事してから日本語をしゃべれこのゴミが!!」
父「ブヒイイイイイイ!!」
高木「男王様って何!?」
志村「ゴロ悪!!」
父「流石は俺の嫁だ!!最高の罵倒!!四つん這いの準備はできた、いつでも俺を、ズタズタに罵ってくれ!!」
高木「何いってんだコイツ!?」
不破「私も椅子になる準備できました!!どうぞお乗りください!!てゆーか乗ってくださいお願いします!!ブヒブヒ!!」
高木「…………………」
志村「…………………」
兄「仕方ない。ゴミカスメス豚妹のために座ってやるよ」
不破「ブヒイイイイイイ!!」
父「おい俺は認めんぞ!?男はドMであるべきなんだ!!男のくせにドSなんて…」
母「黙れ。椅子がしゃべんな。お前が発していいのはブタの鳴き声だけだ」
父「ブヒイイイイイイ!!」
高木「…………………」
志村「…………………」
高木「もう、帰っていいかな??」
志村「え!?給料は!?」
高木「もういいわ!!それより早く帰りたい!!」
〜完〜




