バイキングとは命を賭けるモノだと、誰かが言った
~バイキングに行く志村一家~
志村父「ついに来た。今日は、運命の日だ」
志村「そうだな。親父」
父「この2時間、人生を賭けて臨むぞ。ケンジ」
志村「勿論だぜ、親父」
姉「ただ食べ放題に行くだけだろーが!!何を言ってんださっきから!!」
父「いいかケンジ。食べ放題は戦争だ。いかに大量に食って、元を取るかが大事なんだ」
姉「そんな真面目な顔で語ることじゃねえよ!!」
志村「親父。俺を何歳だと思ってんだ??そんな常識、言われるまでもねえよ(笑)」
姉「ホント、この家族はどうかしてるわ…」
父「この日のために、俺達は1週間飯を抜いてきたんだ。今日は何としてでも元を取るぞ!!」
志村・母「「おーー!!」」
姉「だから、そこまでせんでええわ!!いつもやりすぎなんだよ!!」
父「でもケンジお前、前回のバイキングは途中で力尽きてなかったか??(笑)」
志村「時間無制限だったんだから、途中で力尽きるのは当たり前だろうが!!」
父「バカお前。それでも閉店時間までいるのが普通なんだよ」
姉「普通じゃねえわ!!」
志村「チッチッチ。甘いな親父。俺は進化したのだよ」
父「ほう??どういう風に??」
志村「俺は「腹が限界に達した時にオナラを出して、胃の内容物を減らす能力」を身に着けたのだよ」
姉「どういう能力!?」
志村「腹がマジでヤバい…ってなった時に、オナラすることで胃を楽にする能力だ!!」
姉「なんだその能力!?いらねえ!!」
志村「バカだな。食べ放題でめっちゃ使えるだろうが。あと大食いチャレンジとか」
姉「そんなに頻繫にねえよ!!」
志村「でもマジで使えるんよ。「ちょ、もうマジで無理…マジで吐く…」って時に、上からじゃなくて下から気体として放出するんだ!!スゴイ能力だろ!?」
姉「だから、いらねえっt」
父「よくやった!!流石はケンジだ!!」
姉「は??」
父「ようやくその域に到達したか…食べ物をオナラに変える域に。」
志村「まさか、親父もすでに習得を!?」
父「当たり前だ。気づかなかったか??俺が食べ放題の時、めちゃくちゃ屁をこきまくってたことを」
志村「き、気づかなかった…でも言われてみればなんか臭かったかも…(笑)」
姉「大迷惑じゃねえか!!」(※マジで迷惑です。できる方はやめましょう)
父「そう。食べたものを、全て屁に変える能力だ」
姉「なんだそのクソみたいな能力!?」
父「上から食べて、下で屁として放出する。これで無限ループが可能になる!!」
姉「ならねーよ!!屁なんてたかが知れてるわ!!」
父「だからオナラをしまくるのだ!!こんな風にな」
ブウウウウウウ…
ブブブッブブブブブ
ブウブウブブブ
姉「くっっっさ!!マジでやめろ!!」(※良い子はマネしないようにお願いします)
志村「すげえ!!親父、オナラの操作うますぎだろ!!」
姉「オナラの操作ってなに!?」
父「これで、無限にオナラすることで無限に食べることができる!!」
姉「そうまでして食べんでいいわ!!」
父「「大便すれば??」という意見もあるだろうが、甘いな…」
姉「何も言ってないけど!?」
父「トイレにこもっている間にも、刻一刻と時間は過ぎていく。そう、食べ放題終了へのタイムリミットは迫っているのだ!!」
姉「誰も、そんな覚悟を決めて食べ放題に臨んでねえよ!!」
父「それに比べて、オナラはその場で無限に自由に出せる!!」
志村「こきまくっても、空気中に放出できるのさ!!」
姉「絶対にやめろ!!」
父「オナラを出しまくって、無限に食べるぞケンジ!!」
志村「ああ!!これで、ほぼ確実に元が取れるぜ!!」
母「あの、マジでやめてね??2人とも。他のお客様の迷惑になるから。あと、私達が臭い思いをするから、マジで勘弁してね??(怒)」
志村・父「「はい…しゅいましぇんでした…」」
~店内にて~
店員「いらっしゃいませ。お席にご案内します」
父「お願いします」
店員「こちらの席になります。当店のご利用方法はご存知ですか?」
父「はい勿論です。あそこから好きな料理を取って来るんですよね」
店員「おっしゃる通りです。お時間は2時間制となります」
父「はい。大丈夫です」
店員「それでは、今から2時間です。ごゆっくりどうぞ」
父「いいか??ケンジは野菜料理を、母さんはご飯類を取ってきてくれ。俺は肉料理を取ってくる」
姉「作業分担!?だからガチりすぎだろ!!」
父「食べ放題は、1分1秒すら無駄にできない。あーこうしてお前と話している時間すら惜しい!!どうしてくれるんだ!!」
姉「知らねーよ!!」
父「各自、作戦は頭に入ったか??」
志村・母「「イエス、サーー!!」」
姉「軍隊か!!」
父「ユウカ3等兵は、飲み物を頼む」
姉「誰が3等兵だ!!」
父「ガツガツムシャムシャ」
志村「バリバリムシャムシャ」
父「バクバクゴクン」
姉「なんか、ジャ○プの大食いシーンを見てるみたい…」
父「おい!!残り115分を切ったぞ!?もっと急げ!!」
姉「どんだけ刻むんだよ!!そこまで神経質にならなくていいだろ!!」
父「バカ野郎!!1分1秒は、お前が思ってるより短いからな!?心して食事しろ!!」
姉「少しは食事を楽しませろや!!」
父「ヤバい!!こんなこと話してるうちに1分を無駄にした!!急ぐぞケンジ!!」
志村「ガッテン!!」
姉「もうやだこの家族…」
ヤンキー「オイゴルア!!料理の補充がおせえんだよ!!とっとと持ってこいや!!」
店員「はい…申し訳ございません…」
姉「うわ、クレーマーだ…最低…」
ヤンキー「オイゴルア!!店員さっさとしろよ!!」
店員「少々お待ちくださいませ…」
姉「マジでキモ…」
ヤンキー「早く「モチモチぱんだマカロン」食べてえんだよ!!さっさと作れ!!」
姉「食べたいものがカワイイな!!あのヤンキー!!」
志村「おいテメエ!!」
姉「ケンジ!?」
志村「店員さんに迷惑かけてんじゃねえぞ!?」
姉「スゴイ!!あのケンジがまともなこと言ってる!?」
志村「テメエがごちゃごちゃ言ってるせいで、店員さんが次の料理を持ってこれねえだろうが!!」
姉「そういう問題!?」
父「その通りだ。俺達は、さっきからポテトフライの補充を待ってるんだ」
姉「どこでも食えるわ!!マ○クで買え!!」
父「高い」
姉「そんな高くねえよ!!」
父「わかってねえな!!バイキングのポテトフライは特にうまいんだ!!」
姉「知るか!!」
ヤンキー「なんだテメエら、ぶっ殺すぞ!?」
志村「別にいいけど、覚悟しろよ??」
ヤンキー「はあ??」
志村「お前が今、こうやって話していることで、俺達の貴重な貴重な120分のうちの1分1秒を削っているんだ。つまり、これ以上話を伸ばすなら、お前に後で「お前とのクソみたいな会話に割いた無駄な時間」の分の金額を請求するからな??」
ヤンキー「は??」
姉「そこまですんの!?」
志村「バイキングの1分1秒をなめんじゃねえ!!マジで責任取れよ!?」
父「足りない分は、お前の体で払わせるからな!?」
姉「そんな高額じゃねえよ!!1分20円くらいだわ!!」
ヤンキー「お、俺の体で何する気!?/////」
姉「ヤンキーが顔を赤らめんな!!気持ち悪いんだよ!!」
ヤンキー「うるせえ!!なんなんだテメエらは!!」
志村「食事に集中したいから、しゃべんなカスって言ってんだよ!!」
父「それが嫌なら、早くこの場から消えろこのボケナスが!!」
ヤンキー「ひいいいいい怖いいイイイイ!!(涙)」
ダダダダダダダダダダダダダ…
姉「ダサ!!ヤンキー、ダッサ!!」
志村「まったく…困ったクズだぜ…」ムシャムシャ
父「ホントだよ。俺達の貴重な時間を奪いやがって…」ムシャムシャ
姉「しゃべりながらでも全然食べてるじゃねえか!!」
店員「あの…」
姉「はい??」
店員「ありがとうございました…お礼と言っては何ですが、お好きな時間だけ食べてください!!」
志村「え!?マジっすか!?」
父「こちらこそ、ありがとうございます!!」
~5時間後~
店員「お願いします!!マジで帰ってください!!(涙)」
志村・父「「なんで!?」」
姉「当たり前だボケエ!!」
~完~




