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人を見た目だけで判断してはいけません

〜ファミレスにて〜


加藤父「いやー、今日の映画「ゲイ・ハード8」は良かったな!!」


妹「どこがよ。バカつまんなかったじゃない」


父「なんだと!?」


妹「四六時中ドンパチやって、話も何もあったもんじゃないわ」


父「それがいいんだろうが!!激しい音で大迫力で大暴れする映画こそ、映画館とかの大スクリーンで見る価値があるんだ!!」


妹「いーや。ちゃんとした話のある映画こそ、映画館で見る価値があるわ」


父「例えばなんだよ!?」


妹「そうね。「ドキドキラブラブプリンセス」とか」


父「めちゃくちゃ中身無さそうじゃねえか!!」


妹「あるわ!!三階堂ふみがめっちゃ可愛くて、谷崎馬鹿人がめっちゃカッコイイ!!」


父「それを中身がないと言うんだ!!」


妹「いーや。今日見た映画よりはある。ラブストーリー舐めんじゃないわよ」


父「ただ単に三階堂と谷崎が大画面でイチャイチャしてるだけだろうが!!」


妹「それがいいんだろうが!!大画面で、あんな美人とイケメンがイチャイチャしてたら、大興奮するだろうが!!」


父「黙れ変態娘!!」


妹「うるせえ変態親父!!」


父「変態親父だと!?あの映画のどこに変態要素があるんだ!?ガチムチのマッチョマンしかいなかっただろうが!!」


妹「いーや。親父は普段の言動がキモいから、変態に間違いない」


父「とんでもねえこと言ってるぞこの変態娘!!」


妹「変態娘じゃねえ!!」


加藤「まあ確かに、妹は親父の変態の血を間違いなく継いでるな(笑)」


妹「いや、いつもエロいことばっか考えてるアンタにだけは言われてくないわ!!」


加藤「考えてねえわ!!俺は常に女のことしか頭にねえわ!!」


妹「めっちゃ考えてるじゃねえか!!」


母「落ち着きなさいよカンナ。確かにお父さんはキモくてバカでどうしようもない変態だけど」


父「あの、フォローする気ある??」


母「いざという時は、ほんのちょっと頼りになるのよ?」


父「フォローが弱い!!」


妹「それってどんな時??」


母「えーーーと…」


父「質問対策しとけ!!エピソード用意しろ!!」


母「あーそうだ。ゴキブリがでた時、懸命に立ち向かってくれるわよ!!」


父「しょっっぼ!!俺の頼りになるエピソード、ゴキブリの話だけ!?」


母「あ、でもその後ゴキブリが目の前に飛んできて、アナタ失神してたわねそういえば(笑)」


父「情けないエピソードじゃねえか!!」


加藤「え?親父覚えてないの?(笑)」


父「え、全然覚えてない…」


加藤「ゴキブリ出た時、俺に任せろとか勢い良く出てきた癖に、ゴキブリが飛んだ瞬間ぶっ倒れたよな(笑)」


父「そうだったの!?」 


母「懐かしい。あの時のお父さん、本当にダサかった(笑)」


父「うるせえ!!映画の話からなんでこうなるんだ!!」


加藤「まあでも、映画に関しては親父と同意見だわ。映画館といえば大迫力で爆音だよな!!」


父「流石は息子だ!!よくわかっている!!」


妹「本当にわかり合えないわ…大スクリーンで見るイケメンの素晴らしさがわからないなんて…」


母「本当よね。DTS(童貞少年団)のライブビューイングを見た時、涙が止まらなかったわ」


父「どうやら、わかりあえないようだ」


妹「次からは、別々の映画見ましょ」


加藤「そうだな」


父「しかしまあ、ジェ◯ソン・ステイサム超カッコ良かったわー!!俺もあんくらいたくましい男になりてえもんだ!!」


加藤「マジでカッコ良かったよな。でも親父じゃ一生無理だな。まず男気ないし(笑)」


父「ああん!?男気あるわ!!ナメんな!!」


加藤「よく言うわ(笑) ゴキブリで失神した癖に(笑)」


父「やかましい!!」


〜帰り道〜


加藤「ふー、食った食った」


妹「美味しかったね」


父「あれ?なんか路地裏に人だかりが…」


母「ヤンキーかしら?なんか柄悪いわね…全員スゴイ髪色してるし…」


加藤「え??マジで!?」


妹「しかも、中でお姉さんが倒れ込んでる!!」


母「ヤンキーが何かしてるのかも!?」


父「なんだと!?それはもう助けるしかない!!」


加藤「やめとけ!!返り討ちにあうぞ!?」


父「あのなあ、俺は今日、ジェイソン・ステイサムを大スクリーンで見てきたんだぞ??」


加藤「だから!?」


父「あのステイサムのカッコイイアクションが、今の俺ならできるはずだ!!」


加藤「いや無理だろ!!いい大人が現実を見ろ!!」


父「いーや。なんだか体も軽いし、それに何より、ステイサムとかドウェイン・ジョンソンみたいに、俺もかっこよく悪をぶっ飛ばしたいんだ!!」


加藤「いや小学生か!!」


父「俺だって、たまには超カッコよくて頼りになるってとこ見せてやるぜ(ドヤ顔)」


加藤「いえ、結構です」


妹「どうせ逃げて帰ってくる」


父「心配ない。俺は幼稚園の頃、空手を習っていた」


加藤「心配しかない!!」


妹「一番習っても意味のない年頃!!」


父「あのアメリカンジョークを混じえて相手を煽りつつ、ボコボコにしていく感じ…マジで最高!!」


加藤「できねえからな!?アンタじゃ!!」


父「やってみなきゃわかんねえだろ!?今の俺は、最高に自分に酔ってんだよ!!」


加藤「ますますダメじゃん!!」


父「お前達に、カッコイイ親父の姿を見せてやるよ」


加藤「だから、やめとけって!!」


妹「マジでやめなって。恥ずかしいから」


母「そうよ父さん。それに危ないわ」


父「マイハニー。そこで俺の勇姿を見ててくれ」

投げキッス


母「キモ!!」


父「おいそこのお前ら!!」


赤髪「あ??」


父「寄ってたかって女をいたぶって、それでも男か!!チ◯コついてんのか??」


赤髪「は??」


父「お前らみたいな時代遅れのヤンキー集団が、まだ日本にもいたとはな。本当に恥ずかしすぎて笑えてくるぜ!!」


赤髪「いや、あの」


父「お前らみたいなケンカしか脳のない低学歴ヤンキーに、この某有名大学卒でちゃんとした社会人である俺様が、本当の強さってやつを教えてやるよ!!」


赤髪「えーーと…」


青髪「あの…」


父「どうした!?低学歴のアホヤンキーらしく、とっとと殴りかかってこいやオイ!!1000倍返しにしてやんよ!!」


金髪「あの!!なんか勘違いしてません??」


父「え??」


赤髪「僕達、この人を介抱してただけなんですけど…」


父「え??」


赤髪「なんかこの人がここに倒れ込んでたので、心配になって声をかけたって感じです」


青髪「でも、どうやらただの酔っ払いだったみたいです(笑)」


父「…………………」


赤髪「あと、こんな金髪とか青とか赤の髪してて説得力ありませんが、僕達全員東大生です(笑)」


父「ダ、ダニイイイイイ!?!?」


青髪「オイやめろよ。自慢みたいになるだろ(笑)」


赤髪「だってめっちゃ学歴を煽ってくるからさ(笑) どこなんだろうと思って(笑)」


父「…………………」


金髪「あれだけ「国立大」をアピールしてくるってことは、もしかしてアナタも東大ですか!?」


父「…………………」


赤髪「マジで!?先輩だったんすか!?何期生ですか!?」


父「…………………」


青髪「え??本当に東大生だったんですか!?」


父「あ、ああ…うん。アイム東大スチューデント」


赤髪「なんで急に英語!?」


青髪「でもすげえ、大先輩じゃん!!」


金髪「どこに就職したんすか!?」


父「は、花丸テクノロジーです…」(※存在しません)


赤髪「花丸、テクノロジー…??」


青髪「聞いたことねえな…?お前ある?」


金髪「いや、知らんな…」


父「あ、そう??いやまあ、一応有名企業だと思うけど、まあうちの会社は知名度は低いからねー!!仕方ない仕方ない。スゴイ企業なんだけどねー、どうも知名度がねー??」


赤髪「一応、色々企業研究したけどなあ??」


青髪「それでも聞いたことねえわ…」


父「そ、そ、そういう君達は、一体どこに就職するんだい??」


赤髪「俺は三◯住◯銀行です」


青髪「僕はサ◯トリーです」


金髪「俺はG◯ogleです」


ピンク「三◯不動産です」


父「え…??全員、超すっご…来年、社会人??」


赤髪「そうですね。学生ラストイヤーです」


青髪「あ、でも福山先輩はもう働いてますね」


父「あれ?全員同い年じゃないんですね」


ピンク(福山)「そうなんですよ。コイツらは部活の後輩で、今日たまたま飲もうって集まったんすよ」


父「はあ、そうなんですか…では、そろそろ私h」

福山「あの失礼ですが、アナタは本当に東大生なんですか??(笑)」


父「え??」


福山「なんか、いまいちオーラが無いというか…そう見えないというか…(笑)」


父「し、失礼だな君ィ!!OBに向かってなんて口の利き方だ!!」


福山「すいません。ちなみにですが、東大のどこキャンパスですか?」


父「…………………」


福山「何学部の何学科ですか?」


父「…………………」


福山「覚えてる先生とかいますか?印象に残ってる授業とかありました?」


父「本当にすいませんでした!!僕は東大卒でもなんでもないです!!ゴミクズ大学卒のカスです!!ちょっかいかけて本当にすいませんでした!!」


福山「やっぱり東大じゃなかった(笑)」


赤髪「え?なんで噓ついたんですか?(笑)」


父「マジすいませんでしたああああ!!土下座します!!靴でも何でも舐めます!!ペロペロします!!だからお許しください!!」


福山「そこまでせんでええわ!!」


赤髪「急にめちゃくちゃ下手(したて)に出るな!!」


青髪「あ、さっき言ってたオッサンの企業、ググったら出てきたわ」


父「オッサン!?」


金髪「マジで!?」


赤髪「教えて教えて!!」


福山「あれ??これ、俺が勤めてる企業の子会社の子会社の子会社じゃん!!」


赤髪「え!?子会社の子会社の子会社!?」


青髪「そんなの存在するんすか!?」


父「え!?噓でしょ!?ってことは、アナタの勤めてる企業ってもしかして…」


福山「えっと、三◯商事ですが…(笑)」


父「しゅしゅしゅしゅいましぇんでしたあああああああ!!本当にマジで誠に大変失礼いたしました!!ガチで土下座して靴でもなんでも舐めましゅ!!ペロペロしましゅ!!だからどうか、何卒お許しくだしゃいませ!!」


福山「急にどうした!?」


赤髪「キモ!!」


父「私の会社では、三◯商事の社員はもはや同じ人間ではなく、神様として扱ってるんです。天界に住む雲の上の上の存在なんです。いわば、我々は奴隷。アナタは天竜人です。」


福山「そんな教育されてんの!?」


赤髪「こわ!!アナタの会社こっわ!!」


福山「今度、上司に言っときますね。子会社の子会社の子会社?の社内ルールがとんでもないことになってるって…(笑)」


父「絶対に、おやめくださいませ!!私がクビになってしまいます!!土下座でも何でもしますから!!靴ペロペロしますから!!お許しください!!」


赤髪「アンタ、どんだけ靴ペロペロしたいの!?」


福山「むしろ汚くなるからやめてくれ!!」


父「靴ペロペロは嫌ですか!?それでは弊社名物、ローリング・ジャンピング・スライディング・焼き土下座をお見せします!!それでお許しください!!」


福山「それはちょっと見たいかも!!」


〜完〜

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