春が来た、とでも思っていたのか??
加藤「はあ…超絶不快な季節が来てしまった…」
志村「…………………」
加藤「ホントに嫌になるよなー。夏ってさ、カップル向けのイベント多すぎだよな」
志村「…………………」
加藤「おい。何黙ってんだよ。なんとか言えよ」
志村「ホントにごめんな加藤…」
加藤「は??おい、何だよ…」
志村「いやホント。マジでごめん加藤(笑)(笑)」
加藤「ウッザ!!なんかわからんけど、クッソうっぜえ!!」
志村「ハア…マジでごめんなー(笑)」
加藤「早く言えや!!どんだけためんだよ!!」
志村「実は俺、今度女の子とデート行くんだよなー(笑)」
加藤「…………………」
志村「………………?」
加藤「…………………」
志村「いや、なんか言えよ(笑)」
加藤「さて、と。墓を買おう」
志村「え??なに急に…??」
加藤「それから、完全犯罪の方法を調べて、と…」
志村「怖!!なんかブツブツとヤバそうな事を言い始めた!?」
加藤「監視カメラのない場所は、と…」
志村「だから怖いって!!落ち着け!!」
加藤「あえて、俺が第一発見者になれば自然そうだな…」
志村「ごめんって!!もうやめてください!!」
加藤「まあ、殺すことは確定として、とりあえず話だけでも聞いてやるとするか」
志村「殺すことは確定なの!?」
加藤「で、命をかけて俺に打ち明けたのには、なんか理由があんじゃねえの??」
志村「無駄に鋭いな…(笑)」
加藤「まあただの自慢だったら、お前を殺すどころでは済まさんからな」
志村「いやいや!!おっしゃる通りです!!実はですね…」
~回想~
雄戸「志村さん。今度遊びませんか!?」
志村「え…なに急に…(笑)」
雄戸「何って、私、志村先輩と遊びたいです!!普段お世話になってる分、お返しもしたいですし!!」
志村「普段世話になってるって…別に俺、雄戸ちゃんに何もしてないけど??」
雄戸「何言ってるんですか!!志村さんの仕事ぶり、ホントすごいですよ!?やっぱり、金の亡者らしく、仕事とかは本気で打ち込むんですね!!他はダメダメだけど!!(笑)」
志村「おい!!褒める気あんのか!?」
雄戸「キャー!!冗談です(笑) とにかく、今度出かけましょうよ先輩!!♡」
志村「ええ…わかったよ…」
~回想終了~
加藤「ただの惚気話じゃねえか!!」
志村「チゲえよ!!」
加藤「どこがだよ!!」
志村「だって俺別に、そんな仲良くもないし、変じゃね!?これ…」
加藤「やかましい!!大体、なんでそんなテンション低いんだよ!!」
志村「だってさ、いきなり2人きりで遊びたいなんてあり得るか!?絶対裏がある!!」
加藤「普段バカみてえに何でも信じるくせに、どうした!?(笑)」
志村「まあでも、気にし過ぎか(笑) これは俺が好きってことなのか(笑)」
加藤「ま、でもそれは確かに怪しいかもな…」
志村「え??」
加藤「ビッチの可能性が高いぜ…」
志村「マジで!?」
加藤「ああ。誰彼構わず2人きりで遊びに誘ってくる女は、大抵ビッチと決まっている」(※個人の感想です)
志村「ヤベエ!!じゃあほぼ確ビッチじゃん!!まだそんな仲良くねえし!!」
加藤「てことは、間違いなくお前以外にも2人きりで遊ぶ男がいっぱいいるってことだな…(笑)」
志村「最悪だ!!うわーなんだよ、全然デートじゃねえじゃん!!」
加藤「そうだな。お前はよくてキープのうちの1人だな(笑)」
志村「チクショー!!期待して損した!!」
加藤「まあいーじゃん。女なんて星の数ほどいるし」
志村「流石、フラれまくった男は言うことが違うな(笑)」
加藤「やかましいわ!!」
加藤「…で、何?もしかしてお前、その子を狙ってんの??(笑)」
志村「いやー。実はその子、ハチャメチャカワイイんよ(笑)」
加藤「はあ!?もういいわ。絶対協力しない」
志村「そんなこと言うなよ!!頼む、力を貸してくれ!!」
加藤「だが断る。そして二度と俺に近づくな」
志村「ひでえ!!合コン誘ってあげたじゃないか!!」
加藤「いーや。そんなんじゃ割に合わない」
志村「じゃあ、うまい棒も買ってやる!!」
加藤「誤差じゃねえか!!」
志村「わかったわかった。また合コンあったら誘ってやるから。いい子紹介する」
加藤「マジで!?約束だぞ!?」
志村「当たり前だろ。俺は人生で433回くらいしか噓をついたことがない」
加藤「結構リアルな回数!!」
志村「噓だ。実は1784回噓をついている」
加藤「知らねーよ!!お前が超噓つきのドクズだってことはわかったわ!!」
志村「で、俺に協力してくれるのか??」
加藤「しょーがねーな…で、具体的に俺は何をすればいいんだ??」
志村「それは、加藤が考えてくれ(笑)」
加藤「ナメてんのかテメエ!?」
志村「冗談だよ冗談。ちゃんとプランはあるよ」
加藤「へえ。なら教えてくれ」
志村「俺に10万円貸しt」
加藤「却下。次。」
志村「…………………」
加藤「…………………」
志村「もうありません」
加藤「俺の金だけが頼り!?」
志村「その10万円で、いい物買ってあげたら100%惚れるやん??」
加藤「それは知らんけど…どちらにせよ金は自分で何とかしろ」
志村「いや無理だわ。常識的に考えろ」
加藤「なんで俺が怒られてんの!?」
志村「じゃあ、加藤が俺に5万円貸s」
加藤「俺の金から離れろや!!」
志村「金がねえと何もできねえだろうが!!」
加藤「だったら自分の金で何とかしろ!!」
志村「まったく…金あるくせに、ホントにケチくせえな加藤は…」
加藤「あんだとゴルア!!もう協力してやらねえぞ!?」
志村「ごめんって。10円ガムも付けるから、協力してくれ!!」
加藤「だから誤差だっつーの!!」
加藤「しかしまったく…お前は本当にダメダメだな…」
志村「え??」
加藤「ハア…お前は、女心ってもんが何もわかってない…(ドヤ顔)」
志村「いや、それはお前もだろうが」
加藤「女っていうのはなあ、男らしいカッコよさに憧れるんだよ!!」
志村「お前が女を語るな。彼女いない歴=年齢マン」
加藤「だから、危険な相手から、身を挺して守ってあげる!!そう!!これこそが、超絶単純にして、この世で最も効果的なやり方だ!!」
加藤「名付けて「ヤンキー大作戦」だ!!」
志村「「ヤンキー大作戦」??」
加藤「俺がヤンキーに変装して、オラオラしながらお前のフィアンセにダル絡みをする。そして彼女が嫌がってる時に、お前が助けに来るって方法だ!!」
志村「めちゃくちゃ単純!!だがそれがいい!!」
加藤「どーだ??天才的作戦だろ!?」
志村「ああ!!お前は天才だ!!」
加藤「だから、当日はこの路地で彼女と待ち合わせしろ。そこでお前が来る前に、俺がフィアンセにナンパしてダル絡みをして怖がらせる!!そして頃合いを見て、お前が助けに入れ!!」
志村「なるほど!!それで俺が、お前をボコボコにすればいいんだな!?」
加藤「いや、ちゃんと手加減しろよ!?」
志村「当たり前だろ。ちゃんと骨折程度で済ませるよ!!」
加藤「怪我させたら、マジ100倍返しすっからな!?フィアンセの前で恥かかせるからな!?」
志村「さっきからフィアンセフィアンセうるせえ!!まだ付き合えてもねえんだぞ!?」
加藤「てかマジで、これでうまくいったら、ホント飯ぐらい奢れよな!?」
志村「任せろ!!マッ◯のただのハンバーガー1個奢るぜ!!」
加藤「もう少し譲歩しろや!!」
~日曜日、路地裏にて~
加藤「さてと、約束の時間だが…」
加藤「アイツ、いつになったら現れんだ??まさかまた、寝てるんじゃねえだろうな…」
加藤「あれ…??でもLINEだと「もう着いてる」って連絡来てるな…どういうことだ??」
雄戸「あのー…すいません…」
加藤「!?!?」
加藤(やっべ!!噂のフィアンセと先に合流しちまった!!)
加藤(ど、どうしよ…アイツ見てないけど、もうやっちまうか!?着いてるってことは、ここのどっかにはいるんだろ。スタンバって俺を遠くで見てるのか!?)
加藤(あのバカ、直前に打ち合わせするって言ったのに!!もういい!!)
雄戸「あのー…ちょっとよろしいでしょうか…」
加藤「ああん!?」
雄戸「ひいい!!」
加藤「オイオイオイオイねーちゃんよお。可愛いなあ、オイ」
雄戸「ひいい…」
加藤「ちょっと、俺と遊ぼうや…って」
加藤(カワイイイイイイイイイイイ!!なんだコイツ!?やばいやばいやばいやばい!!マジで絶世の美女!!はあ!?これが志村のフィアンセ!?絶対に許さねえ!!志村を返り討ちにして、絶対に俺がこの超絶カワイイ子をゲットする!!)
加藤「…………………」
雄戸「え……………?」
加藤「…………………」
雄戸「……………??」
加藤(てか、あのバカ何してんだ!?まだ出てこねーの??)
~その頃、志村~
志村「よし。指定の場所についたぜ!!」(※加藤のいる場所の隣の道)
志村「アイツ、まだいねえのか…まったく、アイツが事前確認をしようって言うから、こんなに早い時間(10分前)に集まったのに…」
志村「うん??なんか奥の方に、たくさん人がいるぞ…??」
ヤンキー「おいコラア!!テメエよお、この俺様にぶつかっといてそれだけか??ああん!?」
志村「おー加藤か。なんだあいつ、演技ハチャメチャ上手いじゃないか!!見直したぜ!!」
??「す、すいません…」
ヤンキー「謝るのはいーんだよ!!それより金だ!慰謝料を払えって言ってんだよ慰謝料をよお!!」
志村「加藤の奴、ちょっとやりすぎじゃねえか??(笑) まあいっか(笑)」
志村「オイそこのお前!!みっともないマネしてんじゃねえ!!」
ヤンキー「あ??」
志村「…って、コイツ加藤じゃねえ!!」
ヤンキー「ああん!?誰だテメエ!!ぶち殺されてえか!?」
志村「確かに、よく聞いたら声が全然加藤じゃないし、顔のブサイク具合もアイツとは…いや、顔面偏差値はアイツと同じくらいか!?」
ヤンキー「なんなんだテメエは!!ナメてんのか!?」
志村「いや??ギリギリ加藤の方がカッコイイな…良かったなアンタ。アンタは俺の知る中でトップオブブサイクだ!!おめでとう!!」
ヤンキー「なんだテメエ!!マジで殺す殺す殺す!!」
ブン!!
志村「どわあ!!あぶね!!」
ヤンキー「絶対許さねえ!!マジで殺す!!」
志村「お前こそ、女の子を恫喝して金を取ろうなんて、どんな神経してんだ??俺がぶっ飛ばして、わからせてやるぜ!!」
ヤンキー「黙れ!!」
バキイ!!
志村「ぐああ!!」
??「あ、あの!!大丈夫ですか!?」
志村「ク、クソ…」
ヤンキー「フン。口ほどにもねえカスだな(笑)」
??「ど、どうしましょう…」
志村「あのですね…急なお願いですいませんが…この戦いに勝ったら、僕に100円くれませんか?」
??「え…??も、もちろんいいですけど…??」
志村「約束しましたからね。それじゃあ…」
ヤンキー「何をごちゃごちゃ言ってやがる。次でトドメをさs」
志村「どりゃあああああ!!」
ドカバキイ!!
ヤンキー「ぐああああああ!!いてえええええ!!」
志村「さて、と。こっから体中の骨という骨を、へし折っていきますかー!!」
ヤンキー「こ、こわ!!ごめんなさいいいいいいい!!」
ダダダダダダダダダ
志村「ふう…一件落着っすね。怪我はないですか??」
??「は、はい!!本当にありがとうございました!!そちらこそ、怪我はないですか!?」
志村「この程度、まったく問題ないです!!ピンピンしてます!!」
剛里「私、剛里って言います!!ありがとうございました!!」
志村「俺は志村です。いえいえ、ああいう輩には気をつけてくださいね」
剛里「あ、あの!!」
志村「え??」
剛里「私と、付き合ってください!!」
志村「は??」
剛里「…………………」
志村「…………………」
志村「えっと…付き合うっていうのは、スタバとか買い物とかに、付き合ってって意味だよね??」
剛里「違います!!そのままの意味です!!私、あなたと恋人になりたいんです!!」
志村「えええええエエエエえええええエエエエ!?!?」
志村「え、マジで!?急に!?え、ちょ、待って」
剛里「ダメ…ですか??」
志村「いや、まあ、そんなことはないけど、その、なんで急に!?俺のこともよく知らないだろうし。どこに惚れたの!?」
剛里「そんなの…超絶男らしくて…勇ましくて…カッコイイところです♡私もう、ゾッコンです♡」
志村「マジ…??(ニヤニヤ)」
剛里「私じゃ、ダメですか…??」
志村(ふおおおおおお!!突然のモテ期きたあああああ!!どーせバイトの女子はビッチだし、OKしちゃおうかな!?どーしよっかな!?)
~その頃、加藤~
加藤「オラオラ。俺とあっちで遊ぼうや!!」
雄戸「ひ、ひい!!」
加藤「……………………」
雄戸「…………………?」
加藤「……………………」
雄戸「……………………」
加藤(おいいいいいいい!!アイツマジでこねえじゃん!!何してんだ!?このままだと俺、警察に連れていかれかねないぞ!?)
加藤「……………………」
雄戸「あの…どうしました…??」
加藤「みたいな、ヤバいヤンキーがこの辺を結構ウロウロしてるから!!気をつけて!!」
雄戸「え??あ、はい…ど、どうも…」
加藤「い、いえ…どういたしまして…」
雄戸「…………………」
加藤「…………………」
加藤(き、気まず!!早くどっかに去ろう!!)
雄戸「あ、あの!!」
加藤「え??」
雄戸「あの、もしかしてですけど…」
加藤「はい??」
雄戸「あなた、志村さんの知り合いじゃないですか…?」
加藤「!?!?!?」
加藤(す、するど!!やばいやばいやばい!!バレるバレる!!)
加藤「な、何の話ですかー?口笛ヒューヒュー!!」
雄戸「プププ…演技下手ですね(笑)」
加藤「マジで!?ばれた!?」
雄戸「だって、なんか誰かを待ってるみたいにずっとキョロキョロしてるし、ヤンキーの演技も全然怖い感じが無かったですよ(笑)」
加藤「うっそ!?めっちゃうまく演技できたと思ってたのに!!」
雄戸「気づきますよ(笑) でも、ホントのヤンキーじゃなくて良かったです(笑)」
加藤「いや、まあ、今時いないでしょあんな人…(笑)」
雄戸「すいません。志村さんが依頼したんですよね?どうせ…」
加藤「え??」
雄戸「私のこと、全然好きじゃないから…私を振るために、ここから追い払うために、あなたを雇ったんですよね…??」
加藤「え、いや、全然違うんだけど…」
雄戸「それならそうと、直接言ってくれたら良かったのに!!ひどいです!!」
加藤「いやだから、違うって!!」
雄戸「だって、遊びに誘った時も、全然乗り気じゃなかったし!!そうとしか考えられません!!」
加藤「…そもそもだけど、あなたは志村のことどう思ってるの??」
雄戸「え??普通に好きですけど…」
加藤「え??噓…マジで??」
雄戸「え?はい…」
加藤「じゃ、じゃあ早く探そう!!絶対この近くにいるから!!」
雄戸「え!?ホントですか!?」
加藤「実は元々、俺は君と志村をくっつけるために来たんだよ…(笑)」
雄戸「え!?ってことはまさか…」
加藤「そうだよ、相思相愛だったんだよ…」
雄戸「ホ、ホントですか!?う、嬉しい!!」
加藤(志村…畜生…こんな美人を…クソが!!幸せになれよバカヤロー!!)
加藤「志村―!!志村どこだー??」
雄戸「志村さーん??」
加藤「隣の路地かな??ちょっと見てこよう…」
剛里「志村さん…大好き…♡」
志村「グヘヘヘヘヘヘヘ…いやいや、ダメだよそんな急に…キスなんて…(ニヤニヤ)」
剛里「そうね…急すぎたわ。ハグなら大丈夫??♡」
志村「うんうん。ハグならOK。オールOK」
雄戸「どうしたんですか!?加藤さん」
加藤「み、見ちゃダメだ!!」
雄戸「え??なになに??」
剛里「じゃあ、今から抱きついちゃいますね♡」
志村「おう。カモンベイビー。マイハニー(笑)」
剛里「ちょっと!!////マイハニーだなんて、恥ずかしすぎよ!!マイダーリン♡」
志村「おいおい。やめろよマイダーリンだなんてえー。デュフフフ(笑)」
雄戸「ああああああああああああ!!」
加藤「終わった…」
志村「え??」
剛里「え??なに??」
雄戸「志村さん…ひどい!!私と言うモノがありながら!!浮気するなんて!!」
志村「う、浮気!?俺達、まず付き合ってもいねえだろ!?」
雄戸「もうサイテー!!志村さんのバーカバーカおたんこなす!!」
志村「小学生レベルの煽り言葉!!」
志村「一体なんだったんだ…あの女は…」
剛里「いいわよあんな女。ほっといて私とイチャイチャしましょ♡」
加藤「おい!!追わなくていいのか!?」
志村「いいよいいよ。あんな複数の男で遊んでるようなビッチ女」
加藤「いや、それは勘違いだったっぽいけど…(笑)」
志村「え??そーなの??」
剛里「ねえダーリン…」
志村「ま、そんなのはどーでもいーや!!俺にはもう、最高の彼女がいるからね!!」
剛里「もう好き!!愛してるわダーリン♡」
志村「俺も!!愛してるぜハニー♡」
加藤「ダメだこりゃ…」
ギュウウウウウウウ…
剛里「好き好き!!マイダーリン♡」
ギュウウウウウウウ…
志村「く、苦し…ちょ、ま、し、死ぬ…」
ギュウウウウウウウ…
志村「マ、マジで…し、死…」
ギュウウウウウウウ…
志村「ガチで死ぬわボケがあアアアアア!!」
剛里「ええ!?」
志村「ええ!?じゃねーよ!!どんなパワーで俺を抱きしめてんだよ!!殺す気か!!マジで窒息して死ぬかと思ったわ!!」
剛里「そんな…私、アリをつまむくらいの優しい力でやったのに…」
志村「マジで!?それであのパワー!?」
加藤「ホントだとしたらバケモンじゃねえか!!」
剛里「そういえば、私が壁に手をついたら壁が壊れるし、ドアも思いっきり開いたら、ドアノブが取れてたこともあったわね。それと関係あるかしら…」
志村「大アリだよ!!てかそれもっと早く言え!!」
加藤「ヤバすぎる…お前、こんな怪力女と付き合ってたのか…」
志村「付き合ってねーよ!!」
加藤「え??」
志村「まだ付き合ってない!!今たまたま出会って、ハグしようとしてただけ!!」
加藤「いや、そんなわけあるか!!」
志村「あるんだよ!!さっきヤンキーぶっ飛ばしたら、惚れられたんだよ!!」
加藤「ガチであるんだ!!そんな漫画みたいな展開!!」
志村「でもコイツ、絶対1人でヤンキーぶっ飛ばせただろ!!」
剛里「いやー無理ですね。ヤンキーめちゃ怖いですね(棒)」
志村「噓つけえ!!ちょっとごめん。まさかこんな怪力だとは思ってなかった。という訳なんで、付き合うというお話はなかったコトにしt」
剛里「ダメです。私はもう、志村さんにベタ惚れです」
志村「ダニィ!?」
剛里「もう離さないZO♡」
ギュウウウウウウウ…
志村「だから、痛い痛い痛い!!離せ離せ離せ!!」
剛里「もう一生離さない♡ あなたは私だけのもの♡」
ギュウウウウウウウ…
志村「折れる折れる折れるマジ折れる!!ギャアアアアアアアアア!!」
加藤「志村…末永くお幸せに…」
加藤「雄戸さん!!雄戸さん!!」
雄戸「グスン…あ、さっきの加藤さん…どうしたんですか…??」
加藤「良かった…探しましたよ」
雄戸「え??」
加藤「いや、急にどっか行っちゃうんですもん。心配しました」
雄戸「加藤さん…ごめんなさい」
加藤「志村は、別にあの女性と、付き合ってはいないみたいだけど??」
雄戸「もういいんです。どちらにせよ、あんな人前で堂々と見知らぬ人とハグするような人、私は嫌いです。もう関わりたくありません」
加藤「そこまで言わなくても…(笑)」
雄戸「私と2人で遊ぶとか言っときながら、あんな美女とイチャイチャするなんて…とんでもないクズ男でした!!私、マジで見損ないました!!」
加藤「そもそもさ、志村のどこに惚れたの??」
雄戸「優しいところです」
加藤「え??」
雄戸「私が、固くて開けられなかったビンの蓋を、代わりに開けてくれたからです!!」
加藤「チョッッロ!!それだけで!?」
雄戸「はい。マジでかっこよかったです!!」
加藤「ビンの蓋を開けただけで!?」
雄戸「いや、マジで固いんですよ!?あの蓋」
加藤「いや知らんけど!!」
雄戸「はあ…ホント嫌になっちゃうわ…あーあ…マジで死にたい…」
加藤「まったくしょーがねーなー…じゃあ、そこの自販機で甘い飲み物でも奢りますよ。失恋の傷を少しでも癒してください」
雄戸「え…??」
加藤「どれがいいですか??バンホーテンのココアでいいですか??」
雄戸「優しい…好き…」
加藤「え??」
雄戸「付き合ってください!!」
加藤「えええええエエエエえええええ!?!?!?」
~続く~




