危険なことは、警察に任せましょう
加藤「おい。高木」
高木「なんだよ??」
志村「1つ、頼みがあるんだが…」
高木「なんだよ、そんなに改まって…」
加藤「クラスのマドンナ、新垣さんを花見に誘ってくれ」
高木「は??」
加藤「いやだから、クラスの女神、新垣さんと花見に行きたいから」
志村「高木。お前が新垣さんを花見に誘ってくれ」
加藤「よろしく頼む」
高木「いや、なんで俺が??お前らが行きたいんでしょ??」
加藤「は??お前も行きたいでしょ??」
高木「いや、別に」
加藤「いやそんな強がらなくていいから」
高木「いや別に強がってない。花見もあんまし興味ないし」
加藤「いやいやそういうのいいから。本当は行きたいでしょ??」
高木「いや別に」
加藤「いいから、さっさと行きたいと言え」
志村「言え。言わねえとぶち○す」
高木「なんなんだコイツら!?」
高木「…あ、お前らもしかして…自分から誘えないから、俺に依頼してる??(笑)」
加藤「当たり前だろテメエ!!」
志村「新垣さんが好きなカラオケならともかく、花見なんて来てくれるわけねえだろ!?」
高木「いや、ネガティブすぎるだろ。普通に来てくれるでしょ(笑)」
加藤「いいからさっさと誘って来てくださいお願いします」
志村「この通りでございます。お願いいたします」
高木「えー…めんどくせー…行くのも誘うのも…」
加藤「そう言うなって。うまい棒買ってあげるからよ」
志村「そうそう。飴玉1個買ってあげるから」
高木「報酬が安いわ!!」
~花見当日~
加藤「いやー、今日は待望の花見当日だぜ!!」
志村「それな!!しかも学年1の美少女、新垣さんと…あーマジで最高だわ!!」
高木「ホント調子のいい奴らだわ…結局うまい棒も飴玉もよこさねえし…」
加藤「だからあげるって言ったじゃん。うまい棒くさや味」
高木「いらねえんだよ!!なんだその味!?うまい棒じゃなくてくさい棒だよ!!」
志村「そうだよお前。高木に失礼だろうが!!俺はちゃんとお礼渡すからな」
志村「ほれ。イナゴの佃煮飴」
高木「だから、もっとマトモな味をよこせや!!なんでチョイスがそれなの!?そんなクソみたいなうまい棒も飴玉も、食いたくねえんだよ!!」
加藤「何だよコイツ。文句ばっかだなあ…」
志村「ホントだよ。俺らの優しさを無下にしやがって…」
高木「いやもっとマシな味、いっぱいあっただろ!!嫌がらせにしか思えねえわ!!」
加藤「バカ野郎。この味が一番うまいに決まってんだろ」
志村「そうそう。俺らを信用しろ」
高木「あーそう。なら加藤、それ1口食ってみろよ(笑)」
加藤「さーてと、そろそろ公園着くかな??」
高木「話そらすな!!」
~公園にて~
加藤「ゴホン。えー、では皆さん、飲み物は手に取りましたでしょうか??」
高木「おっけー」
加藤「えー、皆さん。本日はお日柄もよく、遠いところまでよく足を運んでくれたと言いますか、えー、この度は最高の花見をさせt」
高木「かんぱーい!」
志村・古手川・花畑「「「かんぱーい!!!」」」
加藤「って聞けやあああああアアアアアアア!!」
高木「いや、なんか長くなりそうだなって思って(笑)」
志村「そうそう。あんなクソみたいな前置きなんざいらねえんだよ(笑)」
加藤「あんだとゴルア!!」
高木「まあまあ。花見を楽しもうや」
志村「そうそう。そんなことはどうでもいいからさ」
加藤「そんなこととはなんだ!?俺は、この乾杯の挨拶を徹夜で考えてきたんだぞ!?」
高木「そんなに考えてきた割には、ひでえ挨拶だったな(笑)」
志村「確かに。」
加藤「あんだとゴルア!?マジでキレたわ!!」
新垣「加藤君、許してあげて。それより早く楽しも!!」
加藤「うん。そんなどうでもいいことは今すぐ忘れるよ。全力で楽しもう!!」
高木・志村「「いや、切り替え早!!」」
~30分後~
加藤「いやー、マジで楽しいなー」
志村「それなー、最高だわー」
高木「しかし新垣達、中々トイレから戻ってこねえな…」
花畑「キャーーーーーー!!」
加藤「…………………」
高木「…………………」
志村「…………………」
新垣「キャーーーーーー!!」
加藤「なんだ!?どうした!?」
志村「新垣さんは無事か!?無事なのか!?」
花畑「いや、アタシの「キャーーーーーー!!」にもちゃんと反応しなさいよ!!何をさりげなく、アタシの悲鳴だけ無視してんのよ!!」
加藤「新垣さん!?どうした!?」
新垣「ひったくりよ!?誰か捕まえて!!」
加藤「マジか!?ひったくり!?」
志村「こんなめでてえ日に、とんでもねえ野郎だな…」
高木「しょうがねえな…警察に電話しよ」
志村「いや、俺が捕まえてくるわ!!」
加藤・高木「「は??」」
志村「俺が犯人ボコボコにして、サクッと捕まえてくるわ(笑)」
加藤「いや落ち着けよ。あぶねえって」
志村「ここで犯人を捕まえられれば、英雄になって、みんなからモテモテになって、もしかしたら、もしかしたら新垣さんと、付き合えるかもしれない…」
加藤「いやないない。それに刃物とか持ってたらどうすんだよ??」
志村「ハア…本当にお前は腰抜けだな…それでも男か??本当にチ○コついてんのか??もう情けなさ過ぎて、泣けてくるよマジで…高木は来るよな??」
高木「いや、普通に警察が来るまで待つけど…(笑)」
志村「はあああああああ…情けねえええええええ!!マジで情けねえ!!雑魚!!ゴミ!!チキン!!お前達は本当に、クソ情けねえわ!!同じ男としてクソ情けねえわ!!」
加藤「イライライライライラ」
高木「イライライライライラ」
志村「まあ雑魚チキンどもは、そこで大人しく見てな。この男気MAXの俺様の勇姿を!!」
(※警察に任せましょう。普通に危険です)
志村「おいコラ!!そこのひったくり!!止まりやがれ!!」
ひったくり「…………………」
志村「そんなひったくりなんてバカなことするな!!そんなことして何になる!!犯罪は良くないことだと、小学校の時教わっただろ!?担任の先生が泣いてるぞ!?」
ひったくり「ああん!?何だテメエ!?」
シャキン!!
ひったくり「もし邪魔するってんなら、このナイフでお前をぶっ○す!!」
志村「うわあああああああアアアアアアア!!刃物だああああアアアアアアア!!」
志村「ひいいいいいいいいいいいいい!!刃物怖い刃物怖い怖い刃物怖い刃物怖いいいいいいイイイイイ!!」
バタンキュー
ひったくり「なんだコイツ…??まだ俺何もしてないけど、なんか勝手に倒れたぞ…??」
ひったくり「しかもなんか泡吹いてるけど…大丈夫かコイツ…??」
ひったくり「とゆうか、このナイフ偽物なんだけどな…(笑)」
ピーポーピーポー
ひったくり「ヤベ、警察が来た!!逃げろ!!」
~2時間後~
加藤「おい。お前大丈夫か??」
高木「お前がぶっ倒れた後、この病院に運ばれたんだよ」
志村「…………………」
加藤「おい。なんか言えよ。大丈夫か??」
高木「どっか痛いとこでもあるのか??」
志村「いや、えっと…ここはどこ??私は誰??」
加藤・高木「「は??」」
加藤「えっと、マジで!?」
高木「え??冗談でしょ??」
志村「え…??というか、アナタ達は誰ですか??」
加藤「おーい。冗談はその辺でやめようや…(笑)」
志村「えっと…冗談とはどういうことですか??」
高木「うわ、これガチな奴じゃん…」
加藤「マジかよ…普通はもうちょっとショックの大きな出来事とかで、記憶喪失ってなるもんかと思ってたけど…」
高木「それな。大怪我したとか、大切な人が死んじゃったとかな…」
志村(ククク…コイツら、しっかり信じ込んでるな、バカめ(笑))
志村(この俺様が、この程度のことで記憶喪失になるわけねえだろうが。ホントバカな奴らだぜ(笑))
志村(まあ、コイツらにはしばらくこの俺の心配をさせよう。存分に悲しがるがいいぜ!!そして借金のこともキレイさっぱりなかったコトにしてもらう!!グヘヘヘヘ…)
加藤「まあでも、とりあえずコイツが無事でよかったわ…」
高木「まあな。記憶以外はな…でも記憶が無いのは困るな…」
加藤「いや、好都合だろ(笑)」
高木「え??」
加藤「いいか??お前は俺から100万円借りていた。それを今後しっかり返してもらう」
高木「なるほどお!!記憶の改竄か!!」
高木「えーーと、俺は確か…お前に500万円くらい貸してたな」
加藤「あ、ずりいぞ!?それなら俺は1000万円貸してた!!」
高木「なら俺は1100万!!」
志村「イライライライライラ」
高木「まあ冗談はさておき、記憶がねえのは確かに困るな…」
加藤「…でも、よくよく考えたら、コイツの記憶なんて元々ないようなもんじゃね??(笑)」
高木「確かに。脳ミソ空っぽだしな(笑) なんでも秒で忘れるし(笑)」
加藤「てゆうかコイツ、本当に頭の中に脳ミソあるの??(笑)」
高木「確かに。今度レントゲンで検査してもらおうか(笑)」
志村「イライライライライラ」
加藤「てゆうかさ、よく考えたらコイツ、クッッソダサくね??あんなにカッコつけてたのに(笑)」
高木「確かに。めっちゃ俺達を煽ってきてたよな(笑)」
高木「「おみゃーら腰抜け共は、そきょで黙って見てにゃ!!」とか言ってさ(笑)」
加藤「言ってた言ってた!!「おみゃーらはホントに、クショなしゃけねえわ!!」とかドヤ顔で言ってきてたよな!!(笑)」
高木「一番情けねえ姿をさらすことになったのは、コイツだったな(笑)」
加藤「そうだな。コイツ気絶した時、泡吹くだけじゃなくて、小便漏らしてたらしいよ(笑)」
高木「それだけじゃなくて、聞いた話だと、ウ○コも漏らしてたらしいよ(笑)」
加藤「マジで!?(笑)」
高木「おかげで救急車の中がめちゃくちゃ臭かったらしい(笑)」
加藤「なんだそれ!?めちゃくちゃ面白いやん!!(笑)」
志村「イライライライライラ」
高木「しかもあのナイフ、偽物だったらしいけどな(笑)」
加藤「マジで!?じゃあコイツ、偽物のナイフで泡吹いて小便漏らしてウ○コ漏らしたの!?(笑)」
高木「そういうことになるな…プププ…」
加藤「おい…笑うなよ…可哀想だろ…プププ…」
高木「お前も笑いこらえてるやん(笑)」
志村「イライライライライラ」
加藤「まあでも、犯人に立ち向かっていけるのはスゴイことではあるけどな(笑)」
高木「せめて立ち向かう前に、俺達にあんなイキリ散らしてなければ、こんなバカにされることは無かったと思うわ…(笑)」
加藤「それなー。マジで調子乗ってたからなあ…だから割増で超ダサく見える(笑)」
高木「でもまあ、結果的にそれで犯人の足止めできて、捕まえることはできたけどな」
加藤「犯人側も、こんな風に足止めを受けるなんて、予想もしてなかっただろうな(笑)」
高木「いきなり目の前に現れて、偽物のナイフでいきなり泡吹いて倒れて、なんなら犯人に心配されて…プププ…ヤベ笑い止まらん…(笑)」
加藤「おい、やめろって!!コイツは、腰抜けチキンな俺達と違って、男気MAXらしいから(笑)」
高木「あー、言ってた言ってた!!アハハハハハハハ!!」
加藤「あっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!」
高木「いやーでも、志村らしいクッソダサい結末で安心したわ!!」
加藤「ぶっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!」
高木「ホント、流石は天下のクソバカだよな!!(笑)」
加藤「げっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!」
志村「いい加減にしろテメエら!!どんだけ俺をバカにしてんだよ!!少しは心配しろやああああアアアアアアア!!」
加藤「あれ??お前、記憶戻ったの??」
志村「え…??いや、まあ、うん…」
加藤「マジかああアアアアアアア!!良かったああああああ!!マジで良かった!!」
高木「いや、マジで良かったわ。本当に、本当に良かったわ。マジで嬉しいわ」
志村「え??なにお前ら…俺のこと、そんなに心配してくれてたのか??そんなに俺の記憶が戻るのを喜んでくれるなんて、俺は良い友達を持ったぜ…(涙)」
加藤「ああ。お前に貸した500円がまだ返ってきてねえからな。忘れられると困る」
高木「それな。俺は1000円がまだ返ってきてねえから、マジで記憶戻って良かったわ」
志村「いや、金の心配かよ!!」
~完~




