冬休みはもっと長くするべきだと思います その2
加藤(畜生…アホよしこのせいで出鼻をくじかれた。ここから挽回しなければ!!)
志村(新垣さんに嫌われてないよな…??ここから、超紳士的にエスコートするぜ!!)
加藤「あ!!新垣さん!!」
新垣「え??」
加藤「そこに石があります!!危険です!!」
古手川「いや、めっちゃ小さい!!ただの小石!!」
新垣「あ、ありがとう…??」
加藤「バカ野郎!!小石ナメんな!!こういう小石こそ、躓く原因なんだ!!」
加藤「新垣さんの危険は、この俺加藤が全て取り除きます!!(ドヤ顔)」
新垣「あ、はあ…どうも(笑)」
加藤(クックック。これで一歩、志村とは差をつけた)
志村(クソが…調子乗りやがって!!)
志村「新垣さん!!前から人が!!危ない!!」
新垣「え??」
古手川「いやただ歩いてるだけじゃん!!どこがどう危ないのよ!?」
志村「ぶつかったら危ないだろうが!!」
古手川「その人がながらスマホしてない限りぶつからないわ!!」
加藤「おいコラ!!新垣さんのお通りだぞ!?道を開けろやゴルア!!」
志村「ホントだよテメエら!!新垣さんの進路を塞いでんじゃねえ!!」
新垣「…………………」
古手川「いやもう、ただのヤベー奴ら!!」
加藤「あ、新垣さん!!階段です!!階段があります!!」
古手川「だから何!?」
加藤「急なので気をつけてください!!」
古手川「急じゃないよ!!よくある角度だよ!!」
加藤「俺達が後ろから支えますので、ゆっくりと慎重にお歩きください!!」
志村「俺達がついてます!!安心して一段ずつ、ゆっくりと進んでください!!」
古手川「ガッキーはおばあさんか!!」
高木「介護じゃねえんだぞ!?」
加藤「バカ野郎!!怪我でもしたらどーすんだ!!」
古手川「しねーよ!!」
加藤「100%言い切れるか!?」
古手川「いやまあ、100%ではないけど…(笑)」
加藤「だったら危険だ!!警戒すべきだ!!」
志村「100%安全な場所じゃなければ、安心できない!!」
古手川「そんな場所はない!!」
高木「一生落ち着けないじゃねーか!!」
志村「あ!!ヤバイ、前から車が!!」
加藤「俺が仁王立ちして進路を塞ぐ!!お前達は、今のうちに通れ!!先にいけ!!」
志村「加藤…お前…」
加藤「新垣さんを、頼んだぞ…??」
志村「加藤ーーーー!!!!」
高木「いちいち大袈裟なんだよ!!死ぬわけじゃねえし!!」
古手川「そしてクソ迷惑!!車の人ごめんなさい!!」
加藤「これは…マジでヤバいな…」
志村「ああ…最も危険な場所に来てしまった…」
加藤「これまでとレベルが違う…危険度MAXだ…」
志村「一歩間違えれば、命を落とす…」
古手川「大袈裟なんだよ!!ただの交差点だろーが!!」
高木「コイツら、普段何を考えて生きてんだ!?」
加藤「バカ野郎!!交差点ナメんな!!」
志村「進み方を誤ると、車に殺されるぞ!?」
高木「そんなことねえよ!!」
古手川「車は止まって待ってくれるんだよ!!」
加藤「その思い込みこそが、命取りだ」
古手川「は??」
加藤「何が起こるかわからない。だから慎重に慎重に行動する必要があるんだ!!」
古手川「アンタ達は慎重すぎ!!」
加藤「まず新垣さん。危険ですので黄色い点字ブロックの内側にいてください」
新垣「はい」
古手川「電車か!!」
志村「それから、渡る際には白線から絶対に出ないでください」
高木「細かいな!!出ても別に死なねえよ!!」
加藤「青信号になったが油断するな。一旦ストップ」
加藤「じゃあ渡リましょう。まず右を見て」
新垣「はい」
加藤「左を見て、もう1回右を見て」
新垣「はい」
加藤「そしてもう1回左を見て」
新垣「はい」
加藤「それから上を見て」
古手川「上!?なんのために!?」
加藤「隕石とか飛行機が落ちてくるかもしれない」
古手川「0.000000000001%もないわよ多分!!」
加藤「でも0%ではないから。注意しろ」
古手川「ダッッル!!」
加藤「そして下を見て」
古手川「下!?いよいよマジでなんでだよ!!」
加藤「モグラが襲ってくるかも」
古手川「こねーよ!!」
加藤「100%来ないと言えるか??」
古手川「それに関しては100%言えるわ!!」
加藤「流石に冗談だ(笑)」
古手川「今までのはガチだったの!?」
加藤「地面の陥没に注意するんだ。この辺はよく陥没するらしいからな…」
古手川「そうなの!?」
加藤「ああ。50年に1回くらいな」
古手川「よく!?まあ、陥没の頻度的に見れば、「よく」なのかもしれんけど!!」
高木「要するに、ほとんど起こらねえじゃねえか!!」
加藤「だが」
古手川「「可能性は0ではない」だろ!?もういいわ!!」
加藤「いや、「100%起こらないとは言えない」だ」
古手川「どっちでもいいわ!!同じ意味だわ!!」
加藤「だからしっかり、上下左右の全方向を見る。そして、もう一度左右をしっかり確認してから渡るわけだ!!」
古手川「もうなんでもいいわ…」
加藤「説明は以上だ。わかったか??」
古手川「わかるか!!」
加藤「なんだと!?もう一回説明がいるだと!?しょうがない奴だ…」
古手川「いや一回もいらねえわ!!」
加藤「仕方ない。ならあと30回説明してやろう」
古手川「しゃべれなくするぞ!?」
志村「よし!!青信号になったぜ!?」
加藤「やるぞ!!まず右見てから左見て、あーダメダメすぐ振り返らない!!3秒キープ!!」
古手川「ダッッル!!早く渡らせろ!!」
加藤「で、もう1回右見て左見て、上を見る!!これも3秒!!そして下も見る。これは一瞬。そして最後、右と左を3秒ずつ見て、いざ渡ろう!!」
古手川・高木・花畑「「「もう赤じゃねーか!!」」」
古手川「いい加減にしろよテメエら!!」
高木「これじゃあ一生渡れねえじゃねえか!!」
加藤「大丈夫だ。そのうちチャンスは来る」
古手川「こねーよ!!毎回これやってたら一生こねーよ!!」
花畑「もういい!!アタシは渡る!!」
加藤「あぶねえええええええ!!」
花畑「え??」
加藤「…………………」
花畑「…………………」
花畑「何も来てねえじゃねえか!!」
加藤「すまん。俺の気のせいだった」
花畑「幻覚でも見えてんのか!?」
加藤「まあとりあえず、騙されたと思ってもう1回やろう」
花畑「やんねーよ!!」
高木「早く神社に行きてえんだこっちは!!」
加藤「大丈夫!!次はショートバージョンだから!!」
古手川・高木・花畑「「「やかましい!!」」」
新垣「あはははははは!!」
加藤「え??」
古手川「ガ、ガッキー??」
新垣「いやもう、無理!!みんなの会話、もうホント、漫才とかコントを見てるみたい!!加藤君と志村君、面白すぎ!!アハハハハハハ!!」
加藤・志村「「え、えへへへ…」」
古手川「あ、なんか照れて静かになった(笑)」
高木「おい。もういいだろ??さっさと神社行こうぜ??」
加藤「面白い…俺が面白い…グヘヘヘへ…」
志村「面白すぎ…俺が?最高すぎる…デュフフフ…」
高木「あ、もうダメだこりゃ…」
古手川「自分のワールド入ってるわね…」
花畑「早く行きましょ。こんなアホどもほっといて(笑)」
高木「そうだな。おい先行ってるぞアホども!!」
加藤「グヘヘヘへヘヘ…」
志村「デュフフフフフ…」
古手川「新年早々、煩悩まみれね…(笑)」
高木「やっと着いた…」
古手川「歩いて10分のはずだったたのに、30分もかかってるじゃない!!」
加藤「良かったな。何事もなくたどり着けたぞ?」
古手川「やかましいわ!!普通は何事もないんだよ!!」
志村「それも、俺達が必死でお前達を指導したおかげだからな??」
高木「指導した!?迷惑をかけたの間違いだろ!?」
加藤「まあまあ。感謝は物で示してくれればそれでいいよ」
高木「何を普通にお礼もらおうとしてんだ!?」
古手川「本当に図々しいな!!」
新垣「でも今日は、お陰ですっごい楽しかった!!いっぱいボケてくれて、本当にありがとね(笑) いっぱい笑わせてもらいました(笑)」
加藤「いやーどーもどーも」
志村「新垣さんに喜んでもらえたなら、良かったです」
加藤(ボケてた訳ではないんだけど…(笑))
志村(新垣さんを守るために必死だっただけなんだけど…(笑))
加藤(まあでもこれで、次の誘いも余裕だ!!)
志村(俺達は、確実に面白い奴だと認識された!!)
加藤「また遊びましょう!!新垣さん!!」
新垣「うん!!そーしよ!!また集まろ!!」
加藤(おい。次の日程、いつにするか聞け)
志村(は??お前が聞けよ)
加藤(俺は「また遊びましょう」って言っただろ??次はお前の番だ。聞け)
志村(難易度が違いすぎる。いつ遊ぶか聞くのはレベルが違う。お前が聞け)
加藤(変わんねーよ!!)
志村(変わんないの??じゃあお前が聞けよ)
加藤(いや順番的にはお前だから。早く聞け)
志村(俺的には重い質問だから。これを聞くのはガチで勇気がいる。でもお前は違うんでしょ??それならお前が聞けよ)
加藤(ごちゃごちゃごちゃごちゃうるせえな!!さっさと聞けやこのボケハゲ志村!!)
志村「なんだとテメエ!?マジ殺すぞ!?」
加藤「うるせえ!!テメエこそ殺す!!」
高木「うお!!ビックリした…」
古手川「いや、急にどうした!?」
加藤「い、いや別に…(笑)」
志村「ちょ、ちょっと色々あって…(笑)」
加藤「…………………」
高木「…………………」
志村「…………………」
高木「もし遊ぶなら、日付決めとかね??」
加藤・志村「「!?!?」」
加藤(た、高木…お前は神だ。マジで神だ…)
志村(神イケメンだ…最高すぎる…)
高木(今度、なんか奢れよな(笑))
加藤・志村((それは断る。))
高木(なんだコイツら!?あーそう。だったら今から予定組むのやめさせるわ!!)
加藤(ウソウソ!!ごめんって。奢ります(笑))
志村(ま、俺は嘘じゃないけど(笑))
高木(お前はマジで死ね)
高木「なんか、志村は今日この日から1日も空いてないらしい」
志村「言ってねーわそんなこと!!」
新垣「えー?そうなの??それじゃあ遊べないね」
志村「違う違う違う!!俺マジで暇!!超暇!!」
新垣「あ、そうなんだ…??」
志村「だから、再来週とか遊びませんか!?」
新垣「え??再来週??」
志村「はい!!」
新垣「再来週はちょっと…バスケの試合前だからちょっと…」
志村「なら、いつなら行けますか!?」
新垣「うーーん…しばらく無理かも。ごめんなさい。私を除いたみんなで行ってきて!!」
加藤・志村「「そ、そんな…」」
高木「マジかー(笑)」
加藤「おい全然ダメじゃねえかテメエ!!」
志村「うるせえ!!じゃあお前が誘えや!!」
加藤「しかしおかしいな…??今日の完璧なエスコートから、誘いが断られるはずはないと思っていたが…??」
志村「それな…今日の俺達の超スマートで超完璧な振る舞いから、100%次のデートも行けると思ってたわ…」
高木「見通しが甘いわ!!これこそ100%はねえよ!!」
古手川「まあとりあえず、さっさとお詣りしましょ(笑)」
新垣「ついでに縁日で色々食べていこ!!」
花畑「そうね!!」
高木「そうだな」
加藤・志村「「あああああああ!!!」」
高木「え?」
古手川「なに?」
加藤「財布、家に置いてきた…」
志村「俺も…」
古手川「何しに来たんだアンタら!?」
~完~




