冬休みはもっと長くするべきだと思います その1
加藤「はあ…正月休みもあっという間に終わって、もう授業かぁ…」
志村「マジでダリいよな…あーあ。コタツで永遠にゴロゴロしてたかったわー。」
新垣「加藤君と志村君」
加藤「ん?何??」
志村「どした?」ハナクソホジホジ
加藤「って…あ、あ、あ、あああああ」
加藤・志村「「新垣しゃん!?!?!」」
志村「ど、どどどどうしたんでしゅか!?」
加藤「い、いきなり俺達みたいな下民に話しかけてきて…」
新垣「下民??(笑) なんの話??(笑)…ってそうじゃなくて!!ちょっといい?」
加藤・志村「「はい!!」」
新垣「あのさ、今度みんなで初詣いかない??」
加藤・志村「「え??」」
新垣「唯とかよしことか、高木君とか誘って、初詣行きたいなーって思って!!」
加藤・志村「「え??」」
新垣「どう??男女6人で行こうと思ってるんだけど…」
加藤・志村「「え??」」
新垣「え??」
加藤・志村「「え??」」
新垣「えっと、通じてる…??(笑)」
加藤・志村「「え??」」
新垣「どういうこと!?え?大丈夫!?」
加藤・志村「「え??」」
新垣「誰か助けて!!」
高木「これはあれだな。あまりの嬉しさに、脳内がフリーズしてるんだ(笑)」
新垣「あ、高木君」
高木「コイツらは絶対来るよ。今はあまりの嬉しさでしゃべれなくなってるけど、行きたくてたまらないはずだよ(笑)」
新垣「よくわかるね(笑)」
高木「新垣が話しかけてきた嬉しさと、遊びに誘われた嬉しさが掛け合わさって、とんでもない爆発力を生んで、コイツらの頭がショートしたってわけ」
新垣「そんなに嬉しかったんだ…それはまあ、嬉しいことだけど(笑) 別に誘ってくれれば、普通に一緒に遊びにくらい行くのに…(笑)」
高木「で、どーすんの?何日にどこ??」
新垣「うーんと、今週末の日曜日に行きたいなって思ってて。高木君はどう?行けそう?」
高木「そーね。その日なら行けるわ」
新垣「やった!!2人も大丈夫かな??」
加藤・志村「「え??」」
高木「今週の日曜日で、大丈夫かって聞かれてるけど」
加藤・志村「「行けます行けます行けます!!」」
高木「うお!!ビックリした…」
加藤「行けます行けます!!何があっても行けます!!」
志村「どんな予定もぶっとばして行きます!!死んでも行きます!!たとえ地球が爆発しても行きます!!」
新垣「あ、うん…良かった…そしたら、日曜日ね!またLINEとかで連絡します!」
加藤・志村「「はーーい!!」」
高木「りょーかい」
加藤「…………………」
志村「…………………」
高木「………………?」
加藤・志村「「いよっしゃあああああああ!!!」」
高木「!?!?」
加藤「マジか!!え!?これ、現実だよな!?マジで俺達、新垣さんに、初詣誘われたの!?」
志村「ああ加藤!!これは現実だよ!!マジで最高だ!!この世でこんな嬉しいことはない!!」
高木「大袈裟か。たかが遊びに誘われただけじゃねえか(笑)」
加藤「バカ野郎!!それはつまり、俺達がちゃんと友達と認識されたってことなんだよ!!」
志村「これは非常に大きな一歩だ!!偉大な一歩だ!!ここから一気に駆け上がるぜ!!」
加藤「そうだ。一緒に遊ぶ友達から始まって、徐々に親友レベルまで仲良くなって…そして最後には恋人に…グヘヘヘヘへ…」
志村「これから何度も何度も遊びに行って、「志村君って、ホントに面白カッコイイ!!」ってなって、最後には恋人に…グヘヘヘヘへ…」
高木「「面白カッコイイ」って何!?煽られてないか!?それ」
志村「バカ野郎!!面白いしカッコイイの略だ!!つまりは完璧超人ってわけだ!!」
高木「いや面白いはそうとして、志村がカッコイイはないな…(笑)」
志村「ああん!?」
加藤「面白カッコイイの称号は、俺の方が相応しい」
高木「いや…お前は両方とも中途半端だから、むしろコメントしにくい(笑)」
加藤「なんだと!?」
志村「それな。それにお前は頭悪いしなあ…(笑)」
加藤「学年最下位のテメエは黙ってろ!!」
志村「まあとにかく。これを機に、新垣さんとの距離をグッと縮める!!」
加藤「バーカ!!それは俺だ!!」
志村「なんだと!?俺だ俺だ!!」
加藤・志村「「ムギギギギギギ…」」
高木「どっちも無理だと思うが…(笑)」
加藤・志村「「ああん!?」」
~初詣にて~
加藤「ドキドキドキドキ」
志村「ワクワクワクワク」
高木「あのなあ、初デートってわけじゃねえんだぞ??たかが新垣と遊びに行くってだけで、どんだけドキドキワクワクしてんだよ(笑)」
加藤「うるせえ!!」
志村「お前はわかってねえんだ!!今日という日の大事さを!!」
高木「まあ、わかってねえけど(笑)」
加藤「あのなあ、今日がうまく行けばなあ!!次の誘いにつながるだろ!?」
高木「まあ、そりゃなあ」
志村「それでまた次の誘いも楽しんでもらえたら、その次の誘いも行けるかもしれねえだろ!?」
高木「うん」
加藤「で、そういうことを繰り返していくうちに、付き合えるってわけですよ!!」
高木「うん」
志村「わかったか!?今日の大事さが!!」
高木「いやまあ、言いたいことはわかったけど、そんなに気負いすぎるとしくじるぞ??」
加藤・志村「「え??」」
高木「そんなに緊張してたら、いつものお前らの良さが出せねえと思うけどな(笑)」
加藤「俺らの、良さ…??」
志村「俺らに良いところなんてあるわけねえだろ!!いい加減にしろ!!」
高木「いやそれでいいのか!?(笑)」
加藤「いつものキモくてダサくてうるさい俺とは違う、紳士な俺を見せつける!!」
志村「その通りだ!!優しくカッコよく大人っぽく、エスコートしてみせるぜ!!」
高木「そんなこと、アイツは求めてないと思うけどなあ…(笑)」
加藤「まだ言うかテメエ!!」
志村「気合い入れてて何が悪いんじゃゴルア!!」
高木「いやさ、新垣は素のお前らに会いにきてると思うんだよね。バカで面白くて、みんなを楽しませてくれるお前らのことをさ。だから、そのまんまで接した方がいいと思うんだけど…(笑)」
加藤「高木…」
志村「お前…」
高木「お?やっとわかってくれた??(笑)」
加藤「恋愛マスターぶってんじゃねえぞ!?」
高木「ええ!?」
志村「ちょっとモテるからって調子のんな!!テメエの意見なんて誰も聞いてねえ!!」
高木「あーそう!!もういいわボケが!!勝手に撃沈しろやこのボケバカども!!」
加藤「まったく…人の恋愛に口出ししてくるとは…」
高木「アドバイスな!?モテないクソ雑魚童◯集団のテメエらのためにしてやったんだよ!!」
加藤・志村「「あんだとゴルア!!」」
古手川「ちょっと。初詣前に喧嘩しないでよ(笑)」
花畑「そうそう。神様に失礼よ(笑)」
加藤「…………………」
志村「…………………」
古手川「あら??どーしたの??」
花畑「もしかして、アタシ達の振袖姿がキレイすぎて、言葉も出ないのかしら??」
加藤「新垣さん…カワイイなあ…」
志村「ああ…マジで女神だわ…」
古手川・花畑「「そっちかい!!」」
加藤「え??」
志村「なんか言った??」
花畑「アタシ達のこの姿見て、なんかないわけ!?」
加藤「え??あーそういや花畑…」
花畑「なによ??」
加藤「この前、相川が犬のウンコ踏んだらしいぞ?」
花畑「マジで急に何の話!?超どーでもよ!!」
志村「花畑、お前…」
花畑「な、なによ!?」
志村「この前貸した300円返して」
花畑「アンタに金なんて借りてねえけど!?架空請求すんな!!」
花畑「…てか少しはアタシ達の見た目に触れろや!!何か言うことあるだろ!?」
加藤「ああ。なんかいつもと雰囲気違うな」
花畑「そうそう!!」
加藤「…………………」
花畑「……………??」
加藤「…………………」
花畑「いや、なにその沈黙!?」
加藤「え??だって他に言うことないし…」
花畑「まだ何も言ってねえだろうが!!」
加藤「言ったじゃん。「いつもと雰囲気違う」って」
花畑「それだけ!?コメントそれだけ!?」
加藤「うん。なんか違うもん、いつもと」
花畑「どこがどう違うかくらいわかるだろうが!!」
志村「本当に加藤は鈍感な奴だな。だからモテねえんだ」
加藤「ああん!?」
志村「どう考えても服がいつもと全然違うだろうが。見ればすぐわかるわ」
花畑「流石は志村!!わかってるわね!!」
志村「当然だ(ドヤ顔)」
花畑「で、どう??似合ってる!?」
志村「いいや。まったく」
花畑「は??」
志村「その振袖、全然似合ってねえな。なんなんだそのキモい絵柄は(笑)」
花畑「…………………」
ドカバキボカスカ
志村「ギャアアアアアアア!!」
古手川「まったく…コイツらに感想を求めるだけ無駄だっての。どーせ振袖の良し悪しなんてわかんないんだから(呆れ)」
加藤「古手川。マジでカワイイな」
志村「ああ。超絶似合っているぞ」
古手川「はあ!?な、なによ急に!!ぜ、全然嬉しくなんてないんだからね!?////」
加藤・高木・志村「「「チョッロ…」」」
新垣「ごめんごめん。ちょっとトイレ行ってて…」
加藤「新垣さん…マジでカワイイ…」
志村「それな…マジで癒やされるわ…」
新垣「どう??似合ってる??」
加藤・志村「「はい!!マジで似合ってましゅ!!」」
加藤「ガチでカワイイです!!世界一カワイイです!!」
志村「これはまさに女神です!!人類が生んだ奇跡です!!」
新垣「大袈裟すぎるよ(笑) でもありがとう(笑)」
花畑「何なのよこの扱いの差は!!テメエら、マジで引っぱたくぞ!?」
加藤「やかましいな。お前と新垣さんとじゃ、天と地ほども人間力に差があるんだ」
志村「そーだ。新垣さんはいつも人に優しく、みんなに優しく、誰でもに優しくしてくれる、いつでも超絶優しい人なんだ!!」
古手川「いや語彙力!?優しいしか言ってねえ!!」
加藤「ゴホン。まあとにかく、いつも優しく明るく、太陽のように俺達を照らしてくれる新垣さんとアホよしこじゃ、レベルが違うんだよ」
高木「なんか言い方がキモいな…」
志村「確かに。「太陽のように」って…(笑)」
加藤「ええ!?」
新垣「ありがとう。でも、あんまり人で態度を分けるの、私は好きじゃないかも…(笑)」
加藤・志村「「えええ!?!?」」
花畑「だってさ(笑) ホントひどいよねーガッキー。コイツら、アタシのこといっつもバカにしてくんのよ。ガッキーのことはすぐ褒めるのに。ホント最低よねコイツら(笑)」
加藤・志村「「グヌヌヌヌヌ……」」
新垣「まあでも、よしこも悪いけどね(笑)」
花畑「え??」
新垣「だって、普段のよしこがロクでもないことばっかするから、こうして恨みを買ってるのは一目瞭然じゃん(笑)」
花畑「ちょっと!!私そんなことしたことないわよ!?」
加藤・志村「「嘘つくな!!」」
高木「まあまあ。とりあえず初詣行こうや。確か「金払江波夢叶神社」ってとこだよな??」
加藤「ド直球な名前だな…」
志村「絶対これ建てたやつ、金の亡者だろ…」
高木「とりあえず行こうぜ」
加藤・志村・花畑「「「おー!!!」」」
~続く~