この世で最も虚しいクリスマスの過ごし方
~クリスマス前日~
北野「おいお前ら。今年のクリスマス、何か予定あるか??」
森田「え?何?ないけど…」
杉本「残念ながら、拙者もクリボッチでござる…」
北野「あはははははははは!!ダッサ!!超ダッサ!!(笑)」
森田「は??」
北野「プププ…本当に可哀想な奴らだ。高校生にもなってクリぼっちとは…まったく、同じ男として恥ずかしいよ…(笑)」
森田「はあ!?さっきから何??そんなことをわざわざ言いに来たわけ??」
北野「いや。クリスマス、俺と一緒に遊ぼうぜって話」
森田「お前もクリぼっちじゃねえか!!」
北野「いや違う違う。俺はその日、本当は彼女と2人きりで遊ぶ予定が入ってるんだけど、お前ら
があまりにも可哀想だから、その約束をやめて、可哀想なクリぼっちどもに付き合ってあげようかな
ーって思ってさ(笑)」
森田「嘘つくんじゃねえ!!そんな予定ねえだろーがよ!!」
北野「あるよ」
森田「そもそも北野君、いつ彼女ができたんだよ!?」
北野「あのなあ。俺クラスになると、気づいたらできてんだよ。新しい彼女が(ドヤ顔)」
森田「ウッザ!!調子乗んな!!」
北野「ホント、つい最近告白されちゃってさー。ま、付き合ってあげようかなって感じ(笑)」
森田「キモ!!相変わらずきっしょ!!絶対噓だ!!」
北野「大体よお。そんなこと嘘ついてどーすんだよ」
森田「そんな嘘ついてどーすんだよって嘘、君はめちゃくちゃつくだろうが!!」
北野「いやいや。お前はホント、人を疑いすぎだろ(笑) そんなわけないじゃん(笑)」
森田「じゃあ、どこのなんて人??どこの高校の人??写真ある??見せて」
北野「おいおい落ち着けよ。嫉妬で怒り狂うのはわかるけど、落ち着けって(笑)」
森田「ウッッザ!!嫉妬じゃねーし!!」
杉本「いい加減にするでござる!!北野君が嘘をつくわけないでござる!!」
森田「君は、なんでいつも北野君の肩を持つんだ!!」
杉本「別に持ってるわけじゃないでござる。ただ、北野君はコミュ力お化けの陽キャだから、全然あり得ると思っただけでござるよ」
森田「コイツのどこをどう見て、コミュ力お化けだと思うんだ!?」
杉本「北野君が、中学時代に女子100人に告白されたって話と、彼女が中学時代に10人以上いたって話からでござる」
森田「どっちも大嘘じゃねーか!!」
杉本「なんでわかるでござるか??」
森田「え??」
杉本「なんで嘘だとわかるでござるか??」
森田「そりゃまあ…明らかに胡散臭い話だから…」
杉本「でも本当の可能性もあるでござるよ」
森田「でも嘘の可能性もあるよね!?」
杉本「グヌヌヌヌヌ…」
森田「フヌヌヌヌヌ…」
北野「おいおいやめろ。俺のために争うな!!」
森田「お前のために争ってんじゃねえ!!」
北野「まあだから、俺がクリスマス一緒に遊んでやるよ(笑)」
杉本「わーい!でござr」
森田「結構です!!お断りします!!」
北野「ええ!?」
森田「君はその(架空の)彼女とイチャイチャしなよ!!僕達は2人で遊ぶから!!じゃあね!!」
北野「なんだよ。人の好意を無下にしやがって…」
森田「そもそもクリスマスに、彼女との約束を断って、男と遊ぶ奴なんて、この世にいねえから!!!その時点で怪しいわ!!」
北野「俺はさ、クリスマスは毎年毎年女子と遊びすぎて、飽きちゃったのよ(ドヤ顔) だから、たまには男と過ごしてみたいなーって(ドヤ顔)」
森田「マジでウザイ!!本当にぶっ殺したい!!絶対に断る!!」
杉本「え??そうすると…拙者はクリスマスに森田と一緒にイチャイチャするでござるか??申し訳ないが拙者、そういう趣味はあまり持ち合わせておらず…」
森田「全然違うわ!!イチャイチャしねーよ!!」
杉本「じゃあ何するでござるか?」
森田「まあまあ(笑)」
杉本「??」
森田「ところで北野君。その人とはどこに行く予定なのかな??」
北野「え!?な、なんだよ急に…別にどこでもいいだろ!?」
森田「どこでもよくない。今後のデートプランを組む上で参考にしたいから、教えて」
北野「い、いやー、じ、実はまだ決めてなくて…(笑)」
森田「どこ行くくらいはあるでしょ??え?まさか、クリスマス前日の今日も決まってないなんてありえないよね??」
北野「い、いやー、全然ありえるわー。まだ決まってないわー(笑)」
森田「あ、そう。じゃあ決まったら教えてね」
北野「お、おう!!」
杉本「えっと…どーするでござるか??」
森田「尾行する」
杉本「び、び、びびび尾行!?それは犯罪でござる!!ダメでござる!!」
森田「じゃあ、北野君が嘘ついてるかどうか、見抜かなくていいの??」
杉本「え??」
森田「さっき君は、証拠があるのかとか言ってたけど、今がその証拠を掴むチャンスなんだ!!」
杉本「なるほどでござる!!ついていくでござる!!」
~クリスマス当日~
森田「確か北野君の家、ここだったよね??」
杉本「そうでござるが…(笑)」
森田「で、朝9時からデートなんだよね??」
杉本「そう言ってたでござるな…(笑)」
森田「じゃあ、8時半から家の前で待ってれば、確実に北野君を追跡できるね!!」
杉本「流石にここまですると…ちょっと気持ち悪いでござるな…(笑)」
森田「いーや!!北野君の嘘を暴くためだ!!杉本頼む!僕に協力してくれ!!」
杉本「わかったでござるよ…」
~北野の家にて~
北野「…………………」
北野「さてと。今日は家でゴロゴロしますか(笑)」
北野兄「あれ??武。今日用事ねえの??(笑)」
北野「え??」
北野兄「あれ??お前確か、前に彼女いるって言ってなかったっけ?あれ?もしかしてやっぱり架空の彼女だった??(笑)」
北野「ちちちちちちげーし!!そーだよ!?これから予定あるよ!?今から出るところだし!!」
兄「あ、そう(笑) ま、俺は本当に彼女いるから、今から出かけるけどね(笑)」
北野「俺もいるわ!!今から出かけるわ!!」
兄「どこに??(笑)」
北野「えーーと…渋谷!!とりあえず渋谷!!」
兄「とりあえず!?まだ決まってねえの!?」
森田「あ、北野君が家から出てきた」
杉本「歩いたでござる」
森田「あ、コンビニ入った」
杉本「待つでござる」
~30分後~
森田「…………………」
杉本「…………………」
杉本「全然、出てこないでござるな…」
森田「なんか、ずっと立ち読みしてるし…」
杉本「デートに行かないでござるか…??」
森田「やっぱり嘘だね(笑)」
森田「このまま待つのも流石に暇だし…ちょっと北野君をバカにしてくる(笑)」
ウイーーン
森田「あれ?北野君、何してんの?(笑)」
北野「おおおおおえええええ!?な、な、ななななんで、も、も、森田がここに!?」
森田「いやーたまたま、たまたま杉本君とここで遊んでたんだよー。奇遇だねー??」
北野「こ、こんな何もないところで…??」
森田「ところで君は、一体何をしてるのー??今日はデートじゃなかったのー??(笑)」
北野「ち、違うぞ!?別にエロ本とか読んでないぞ!?たまたま目についたから取っただけで…」
森田「今時、コンビニでエロ本読んでるの君ぐらいだわ!!このネットの時代に何してんねん!!」
北野「いやいやいやいや。バカだなー森田は。コンビニで読むエロ本。これが最高なんだ本当に」
森田「何いってんだコイツ!?聞いてねーわ!!」
杉本「それより、デートは行かなくていいでござるか??」
北野「うお!!杉本もいたのか…(笑)」
森田「やめなよ杉本君。彼女いるとか、やっぱり嘘なんだよ(笑) そっとしといてあげようよ(笑)」
北野「はああああああ!?ちげえし!!今から彼女のもとに行くところだし!!ちょっと時間があったから、立ち読みで時間潰してただけだし!!」
森田「あ、そう(笑) で、結局どこ行くの??(笑)」
北野「若者の町、渋谷だし!!あ、そろそろ時間だわ!!俺もう行かなくちゃだわ!!」
森田「じゃ、いってらっしゃい(笑)」
ダダダダダダダダダ
森田「さて杉本君。僕達も行こうか」
杉本「ええ!?マジでついて行くでござるか??」
森田「だって杉本君。どー考えても嘘だと思うでしょ?北野君の彼女いる発言。だったら一緒に暴こうよ。あんな偉そうなこと言われて、腹立たないの!?」
杉本「拙者は北野君を信じてるでござる。だけど、暇なので尾行はするでござる」
森田「結局来るんかい!!」
~最寄り駅~
北野「よし。ここまで来ればもう大丈夫だろ。さて、帰ってゲームでもしt」
森田「あれ?北野君。電車はこっちだよ?どこ行くの?(笑)」
北野「はあ!?なんでここにもいんの!?」
森田「いやー僕達もちょっと、駅の方に用事があってさー(笑)」
北野「あ、そ、そう!!そうかあー!!いや実は、家に置き忘れた物があってなー!!取りに帰ろうかと思ってな!!」
森田「何を忘れたの??」
北野「えーーーと……スマホ。」
森田「この世で一番、忘れないものだろーが!!」
北野「いやー、ついうっかり(笑)」
杉本「あれ?でもさっき、コンビニでブラックサンダーを買ってたでござるよね?あの時スマホを出してたように見えたでござるが…」
北野「…………………」
森田「…………………」
北野「あ!!やっぱあったわ!!いやー、うっかりうっかり!!(笑)」
森田「良かったね。これで心置きなくデートに行けるね(笑) 」
北野「あ、ああ!!そうだな!!イエーイ!!じゃ、渋谷行ってくるわー!!」
森田「行ってらー(笑)」
~駅のホームで~
森田「あれ?北野君どこ行くの?渋谷行きはこっちでしょ??(笑)」
北野「なんでまだいんの!?…って、あ!!うっかりしてたわー!!最近、あんまし電車乗らないからついつい…(笑)」
森田「君、電車通学でしょ!?」
~電車内で~
森田「え?なんでもう降りるの??ここまだ渋谷じゃないよ??(笑)」
北野「またいる!?お前らどこ行くんだよ!?」
森田「え?僕達も渋谷だけど?」
北野「マジで!?き、奇遇だなー!!でもなんか、今さっき彼女から連絡があって、「やっぱ新宿がいい」って来たから、ここでお別れだわー残念!!」
森田「あーそうなんだ。ちょうど良かった。僕達も実は「やっぱり新宿で遊ぼう」って話になってたからさ(笑)」
北野「いや間違えた。やっぱり池袋で遊ぶことになった」
森田「あ、僕も間違えた。やっぱり池袋で遊ぶわ」
北野「あー間違えた!!やっぱり彼女、川崎で遊ぶって言ってたわ!!」
森田「どんだけ変わるんだよ!!」
北野「俺の彼女は気まぐれなんだ!!」
森田「気まぐれ過ぎるだろ!!嫌だわそんな子!!」
北野「というわけだから、ここでお別r」
森田「でもちょうど良かった。やっぱり僕達も川崎で遊ぶことにしたから(笑)」
北野「あー間違えた!!やっぱ横浜だった!!」
森田「僕達も横浜d」
北野「あーやっぱ大阪だった!!大阪集合だわ!!」
森田「その彼女、どこに住んでんだよ!?」
北野「どーだ!!流石について来れないだろ!?」
森田「なんの勝負だよ!!」
北野「いやー、本当に残念だったなー(笑) 俺の彼女を見ることができなくて(笑) ま、今から大阪に行ってくるわー(笑)」
森田「まあ、大阪行くけど」
北野「は!?正気か!?」
森田「うん」
北野「だったら、やっぱ沖縄集合だったわ!!」
森田「だったら!?どういうこと!?」
北野「残念だったな。ここでお別r」
森田「まあ、沖縄も行くけど」
北野「ダニィ!?!?」
北野「…………………」
森田「…………………」
北野「ひょっとしてお前ら、俺のこと尾行してる…??」
森田「今更!?おっっそ!!もっと早く気づけよ!!」
北野「人を尾行するなよ!!とんでもねえクズだ!!」
森田「人に嘘つくなよ!!とんでもねえクズだ!!」
北野「嘘ついてねーし!!全部ホントだし!!」
森田「こんなに行き場所を変える彼女がいるわけねえだろ!?嘘つくな!!」
北野「いるもんいるもん!!今から渋谷で会うもん!!」
森田「キモ!!ならさっさと行けよ!!」
北野「あー行くとも!!今すぐにマイスウィートハニーに会いに行ったるわい!!」
森田「なんて!?」
~渋谷~
森田「あ、今度こそ大人しく渋谷で降りた(笑)」
杉本「本当に、いるでござるよね??北野君の彼女とやらは…」
森田「いや、いないでしょ。話の流れでわかるでしょ。杉本君、純粋すぎるって(笑)」
杉本「では、北野君が嘘をついていたでござるか!?」
森田「今更!?あの人、嘘ばっかついてるじゃん!!」
杉本「いーや、信じないでござる。拙者は北野君を信じるでござる!!」
森田「あーそう(笑) まあこれからわかるよ、北野君の言ってることが嘘かホントか(笑)」
杉本「なんか、キョロキョロしてるでござるな…」
森田「多分、僕達を探してるんでしょ。見張ってないか(笑)」
杉本「違うでござる!!彼女を探してるでござる!!」
森田「どうかなあ…?(笑)」
杉本「あ、移動したでござる」
森田「これは…アニメイト??」
杉本「拙者の故郷でござるな」
森田「いや知らないけど!?」
杉本「ここに彼女がいるでござるか…」
杉本「はっ!?と、いうことはまさか!?」
森田「え??どーしたの??」
杉本「拙者、気づいてしまったでござる…北野君の彼女は…北野君の彼女は…」
森田「彼女は?」
杉本「2次元の女の子だったでござる!!」
森田「は??」
杉本「それなら、デートスポットとしてアニメイトを選ぶことも、納得ができるでござる…」
森田「いやできねーよ!!意味わからん!!」
杉本「そりゃ、恥ずかしい思いをせずに、彼女とイチャイチャできるのは自宅かアニメイトなどの、オタクグッズショップしかないでござるよ!!」
森田「あ、そうですか…(笑) でも多分違うと思うよ…(笑)」
杉本「北野君も、拙者と同属でござったか。まったく、早く相談してさえくれれば、いくらでもアドバイスはできたというのにでござる…ブツブツ」
森田「なんか自分のワールド入っちゃった…(笑) はっ!?しまった見失った!!北野君を追いかけなきゃ!!」
森田「どこだどこだ…??」
北野「デュフフフ…アーニャ、ガワイイなあ…デュフフフフ…」
森田「…………………」
森田「北野君…それは流石に犯罪だわ…」
北野「なんで!?って森田!?なんでここが!?間違いなく、お前達を撒いたと思ったのに!!」
森田「「俺達のアーニャを汚すな」と読者さん達が申している」
北野「何の話!?俺はただ、アーニャを見て癒やされてただけだ!!何が悪い!?」
森田「あんな気持ち悪い癒やされ方があるか!!」
北野「うるせえ!!ほっとけ!!」
森田「…てゆーか、デートは??」
北野「あ……」
森田「やっぱり、なかったのかー(笑)」
北野「ち、違う!!ここで合流なんだ!!」
森田「なんでだよ!!」
北野「仕方ない。オタク彼女だからな」
森田「あーそう。じゃあここで待てば来るのね」
北野「あ!!どうやら集合場所を変えるようだ。今度は渋谷のハチ公前だ!!」
森田「本当にそんな彼女がいたとしたら、もう今すぐに別れろそんな奴!!どんだけ集合場所を変更すんだよ!!最初からハチ公前で待たせろ!!」
北野「あのなあ、俺の彼女は気まぐれなんだ(ドヤ顔)」
森田「いや、ドヤれるポイントじゃねえんだけど!?」
北野「さてと。ハチ公前まで行ってくるわ」
森田「そっか。それなら待ってるね」
北野「は??」
森田「いや、ハチ公前に来るんでしょ??その彼女…」
北野「邪魔すんじゃねえ!!デートだぞ!?」
森田「邪魔しないよ!!遠くで見てるだけ(笑)」
北野「遠くでも見るな!!俺の気が散る!!」
森田「はいはい。じゃあ別に見ないから。気にせずどうぞ」
北野「…………………」
森田「…………………」
北野「そばにいるじゃん!!あっち行け!!」
森田「いや、僕達もここで待ち合わせしてるんだけど…」
北野「誰と!?」
森田「え??普通に友達とだけど。お気になさらず(笑)」
北野「絶対嘘だ!!この嘘つきめ!!」
森田「お前が言うな!!」
北野「…………………」
森田「…………………」
北野「…………………」
~10分後~
北野「…………………」
森田「全然来ないね?(笑)」
北野「…………………」
森田「いつ来るの?その彼女さん(笑)」
北野「あああああああああああ!!」
森田「何!?急にどしたの!?」
北野「大変だ!!彼女、やっぱ今日来れなくなったって!!」
森田「今更!?」
北野「なんか、風邪引いたらしい」
森田「その情報、朝イチでわかるだろーが!!」
北野「いや、なんかさっき気づいたらしい。「あれ?なんか私、今日体調悪いかも」って」
森田「だから、体調の良し悪しは起きてすぐにわかるだろーが!!」
北野「とゆーわけで、デートがなくなってしまったんで俺は帰ります!!いやー残念残念マジで残念。お前らに彼女を紹介できんくて、ホントすまんかったのお!!ここまでしつこく付いてきて、ホントお疲れっした!!ドンマイ!!ギャハハハハ!!(笑)」
森田「マジでウッッザ!!次こそは、君の嘘を絶対に暴いてやるからな!?覚悟しろ!!」
北野「嘘じゃねーし!!(笑) バーカバーカ!!(笑)」
森田「マジで覚えとけコイツ!!」
杉本「良かった。北野君は、やはり嘘つきではないのでござるね。安心したでござる」
森田「バカの極み!!」
~完~