スキャンダルマスター花畑 その2
前回のあらすじ
色んなクラスメイトの秘密・情報を大量に持っているスキャンダルマスター花畑。
そんな花畑の口を封じるため、花畑のとんでもない秘密やスクープを手に入れようと尾行している、加藤と高木と志村の3バカ探偵。
加藤「で、どういうことなんだ?」
高木「しっかり説明してもらおうか」
志村「じ、実は、他にもいっぱい「花畑の弱みを握って欲しい」って依頼があって…」
志村「それを全部引き受けてたら、気づいたら依頼料が50万円くらいいってたんよね(笑)」
加藤「てか、どんだけ花畑の弱みを握って欲しい奴がいるんだよ…(笑)」
志村「学校内だけで、50人はいたな」
加藤「どんだけ恨み買ってんのアイツ!?」
志村「とりあえず、1人一万円ずつもらって、合計50万円の儲けってわけよ」
高木「で、それを独り占めしようとしていたと(笑)」
志村「誤解だ!!俺がそんな奴に見えるか!?」
加藤「しつけえ!!もう諦めろ!!」
志村「だから、もう少しあのバカのスキャンダルが欲しいのよ」
加藤「わかったよ。その代わり分け前はキッチリ3等分もらうからな??」
志村「えーーーー…??」
加藤・高木「「ああん!?」」
志村「ひいい!!わかりやした…」
加藤「しかし、どこ向かってんだろ?」
高木「スクランブル交差点の方だな」
加藤「あ、花畑がバナナの皮で滑った(笑)」
志村「よし!!ナイススキャンダル!!」
高木「まあ、さっきのに比べたらショボいがな(笑)」
加藤「おい、止まったぞ??」
高木「今度は、何をするつもりだ!?」
花畑「ねえねえおにーさん。アタシと遊んでかなーい??」
加藤・高木・志村「「「今度はナンパかよ!!」」」
加藤「懲りねえなコイツ!!」
高木「男に飢えすぎだろ…」
志村「全然浜田一筋じゃねーじゃん…」
花畑「遊んでかなーい??」
「チェンジで」
花畑「あんだとゴルァ!!」
「ひいい!!」
花畑「遊んでかなーい??」
「俺、用事あるんで」
花畑「遊んでかなーい??」
「だが断る。」
花畑「おにーさん!!私と遊んでください!!お願いします!!」
加藤「ついに下手に出始めた!!」
花畑「私と遊んでくださいお願いします靴でもなんでも舐めますから!!」
加藤「なんか志村みたいなこと言い始めた!?」
高木「おいもうこれ、スキャンダルすぎるだろ…」
志村「それな。もう十分だわ…なんなら脅迫すらできるレベル(笑)」
加藤「うん、もう、帰ろ帰ろ(笑)」
高木「とんでもねえ休日だったな…(笑)」
~次の日~
志村「おい花畑!!」
花畑「は??何よバカ志村。」
志村「クックック…この俺様に、そんな口をきいていいのかな??」
花畑「はあ??」
志村「ほれ。これを見るがいい。」
花畑「え…?何これ…?」
志村「お前がスカウトに自分から売り込みをしたり、1日10人に告白して大爆死したり、ナンパを3時間して誰にも相手にされず絶望している、悲惨で虚しい写真だ!!(笑)」
花畑「へーーー。」鼻くそホジホジ
志村「ダニィ!?」
加藤「な、なんだその余裕は…」
花畑「いや別に?だから何?って思っただけ」
高木「どんだけ強メンタル!?」
加藤「恥という概念が、コイツにはないのか!?」
志村「つ、強すぎる!!か、勝てない!!」
加藤・高木「「勝たんでいーわ!!」」
花畑「別にその程度の情報、屁でもないわ!!(笑)」
加藤「いやそれを言うなら、お前が握ってる誰が誰を好きっていう情報の方が価値ねえだろ!!」
高木「お前の情報の方がよっぽど恥ずかしいわ!!」
花畑「ま、好きにすればいいわ(笑)。アタシは50人のカップル情報を把握してるから(笑)」
加藤「信じられねえ…まったく意にも介さねえ…」
高木「マスゴミの鏡みてえな奴だな!!」
志村「てか50人も盗撮してんじゃねえ!!」
加藤「つまり、俺達の要求には応じないと…?」
花畑「当たり前よ。私はそんな脅しに屈しないわ!!」
高木「コイツが人を脅迫しているクズじゃなかったら、カッコイイ発言なんだけどなあ…」
志村「畜生…万事窮すか…」
加藤「後はもう、バナナの皮で滑るとか、間違えて反対方向の電車に乗るとか、カスみたいなエピソードしかない…」
花畑「え!?嘘!?それ見られてたの!?」
加藤「え??」
花畑「はっず!!マジではっっっず!!やめて、それ絶対人に言わないで!!」
加藤「は??」
花畑「電車乗り間違えたとか、バナナで滑ったとか、そういうドジっ子エピソード、マジで無理!!超絶ゲロクソ恥ずかしい!!」
高木「どんな神経してんだコイツ!?」
志村「よっぽど最初のエピソードの方が恥ずかしいわ!!」
花畑「アタシ、ドジキャラじゃないから!!マジで無理!!完璧美少女の二つ名に傷がつく!!」
加藤「最初っからお前は完璧じゃねーから!!」
高木「そのエピソードなくても、お前は完璧美少女じゃねえ!!」
志村「ま、まあでも、とりあえずこれで、みんなの秘密を黙ってくれるってことか??」
花畑「はい…マジですいませんでした…」
加藤「と、とりあえず、一件落着か…」
高木「どーなってんだこりゃ…」
中島「ありがとう!!志村君!!」
志村「いやーどういたしまして!!というわけで、約束のお金をいただきたいのですが…(笑)」
中島「そうだったわね!!はい。200円」
志村「…え??」
中島「え?だって、50人合わせて1万円でしょ??だから1人あたり、200円!!」
志村「…………………」
中島「え?どうしたの?最初からそういう話だったと思うけど…?みんなそこまでお金ないし」
加藤「おい志村…これは一体どういうことだ…??」
高木「あれだけ働いて、1人あたり3333円ですかぁ…??」
志村「い、いや違う!!あの時、みんなで一万円払うよ!って言われたから、てっきり1人ずつ一万円くれるのかと思ったんだよ!!俺は悪くねえ!!」
加藤・高木「「やかましい!!」」
ボカバキボカスカ
志村「いや待て!!まだ10万円があるぞ!?花畑の親父からもらえるはずの!!」
加藤「あ、確かに!!」
高木「それがもらえるなら、今回の件は不問にしよう」
志村「もらえるもらえる。だってちゃんと約束したしね」
プルルルルル…(電話音)
花畑父「はい花畑です」
志村「あ、お疲れ様です。依頼を受けた志村です。」
花畑父「あ、お疲れ様!!どうだった??」
志村「それがですね、お宅の娘さんは昨日渋谷で、スカウトに自分から声をかけて相手にされなかったり、見知らぬイケメン10人に告白してフラレたり、大量の見知らぬ男を見つけては3時間ナンパをしたりしていました。以上です。」
花畑父「…………………」
志村「…………………」
花畑父「…………………」
志村「あの、どうしました?(笑)」
花畑父「デマ情報を流すんじゃねえ!!」
志村「ええ!?」
花畑父「品行方正なうちの娘が、そんなことするわけねえだろうが!!いい加減にしやがれ、この詐欺探偵!!」
志村「おい!!現実から目を背けるんじゃねえ!!こっちには証拠だってあるんだぞ!?」
花畑父「やかましい!!どーせそれも合成写真だろうが!!うちの娘を貶めようったって、そうはいかねーぞ!?」
志村「全然話聞かねえ!!なんだこのおっさん!?」
花畑父「おっさんだと!?俺は完璧美少男の花畑だぞ!?」
志村「あの口癖の完璧美少女は、アンタの血筋かい!!」
加藤「てか、完璧美少男って何!?」
花畑父「とにかく、うちの娘のデマ情報を流すような奴らには、報酬も払うことができん!!」
志村「おいコラ!!ホントだって言ってるだろうが!!」
花畑父「どこの世界に、スカウトに自分から声をかけて相手にされなかったり、見知らぬ男10人に告白してフラレたり、大量の見知らぬ男に3時間ナンパをしたりする変な女がいるんだよ!!」
志村「こっちのセリフだわ!!アンタの娘、どんだけ変人なんだよ!!ちゃんと教育しろ!!」
花畑父「したわ!!厳しく躾けるために、ちゃんと谷底に突き落としたわ!!」
志村「ライオンか!!人間でやるな!!」
加藤「てか厳しすぎだろ!!DVじゃん!!」
花畑父「這い上がって来た頃には、立派で麗しい娘になっていた…可愛らしくて、美しい…」
志村「え?どこが??」
加藤「誰の話をしてんだ??」
花畑父「そんな娘が、そんな下品でハレンチなことをするわけがないだろう!!そんなデマ流しウ◯コ野郎に、金は一銭たりともやらん!!じゃあな!!」
志村「あ、おい!!コラ!!訴えるz」
ブチッ
ツーツーツーツー
志村「…………………」
加藤「…………………」
高木「…………………」
加藤「何か、言い残すことはあるか…??」
高木「さてと、どこの湾に沈めようかな…??」
志村「東京湾以外にも選択肢あったんだ!?わざわざそのために遠出すんの!?」
加藤・高木「「死ねエエエエエエエエ!!」」
志村「今回は、俺悪くねえだろおおおがあああああああ!!」
~次の日~
中島「ねえよしこ。志村君からもう釘を刺されたと思うけど、私の好きな相手の名前とか、絶対言わないでよね??」
花畑「え!?アンタ好きな人いたの!?誰々!?」
中島「かんっぜんに忘れてやがるコイツ!!依頼した意味なかった!!」
~完~