似ている2人はケンカする
~京都観光中~
北野「いやー京都旅行は楽しいな!!」
杉本「そうでござるね。修学旅行はやはり最高でござる!!」
森田「この行事をつまんないっていう人は、流石に見たことないよ(笑)」
北野「京都ってところもポイントだよな!!」
森田「そうだね。観光地も多いし」
北野「俺はこの日のために、京都のことを死ぬほど勉強してきたぜ!!京都のことで俺より詳しい奴は、もはやいねえ!!」
森田「いや、気合い入りすぎだろ!!たかが修学旅行でどんだけ勉強してきたんだ!?(笑)」
北野「俺のことは今後、京都博士と呼ぶがいい!!」
森田「へえ…そこまで言うなら問題でも出そうかな(笑) じゃあ、金閣寺を建てた足利義満は、室町幕府の何代目将軍でしょう!?」
北野「足利…義満??誰…??」
森田「いやそこ!?この人は小学生でも知ってるレベルの人だよ!?」
北野「冗談冗談。58代目将軍だろ?」
森田「そんなに続いてたら、現代も室町時代だわ!!」
北野「あ、間違えたわ!!18代目だ!!」
森田「それも存在しねえわ!!え!?本当に勉強してきたの!?」
北野「いーや。今のは問題が悪いな。俺は「足利義満」に関してだけはまっったく勉強してきてねえんだ。だからしょーがない」
森田「それでもしょーがなくないレベルの問題なんだけど!?」
北野「だからたまたまだって。足利義満のことだけ唯一知らなかった」
森田「ハイハイ…じゃあ室町幕府を作った人は誰??」
北野「源頼朝」
森田「それは「鎌倉幕府」じゃねーか!!え!?北野君マジで勉強してきたの!?」
北野「冗談冗談。ちょっと簡単すぎたから、遊んでやったのよ(笑)」
森田「まーた偉そうなこと言って…本当にわからないくせに…(笑)」
北野「だから杉本。代わりに森田に答えてあげてくれ(笑) 俺にとっては簡単すぎて、まったく答える気にもならんわ(ドヤ顔)」
森田「おい!!逃げてんじゃねえ!!」
杉本「いいでござるよ。足利 尊氏でござる!!」
北野「よくやった杉本。ま、足利尊氏くらいは常識よな(笑)」
森田「常識よな(笑)じゃねえ!!わかってなかったじゃねえか!!」
北野「いやー、足利尊氏ってマジでスゲえよなー。なんか、色々とスゴかったよな~」
森田「いやその色々を教えろや!!コメントあっさ!!」
北野「コイツ、室町幕府作ったんよ。マジすごくね??」
森田「それ、さっき僕が言った内容!!」
??「いやー、俺ほど京都に詳しい奴はいないぜー!!」
森田「どこがだよ!!って…」
北野「ん?どーした??俺は今、何も言ってないぜ??」
森田「え?嘘??こんなクソキモウザい発言をする奴が、北野君の他にもいるわけ…」
北野「悪口のオンパレード!!」
??「まあ俺は、色んな人から「京都博士」と呼ばれてるしな!!」
観光客1「ハイハイスゴイスゴイ」
観光客2「鼻クソほじほじ」
森田「え、スゴイ…北野君みたいな人がいる…しかもあれは、他校の人かな…??」
杉本「なんか、通りすがりの色んな人に知識自慢をしてるみたいでござるね…」
森田「迷惑だな…まあ誰も聞いてないけど(笑)」
??「知ってるか!?室町幕府を作った奴は、足利ソンシ(尊氏)って言うんだぜ!?」
森田「しかも間違えてるし!!ソンシって誰だよ!?読み方が違う違う!!」
北野「おい!!そこのお前!!」
??「え??」
森田「え?ちょ、北野君!!ああいう(ヤバイ)人は関わっちゃダメだってば!!」
北野「お前が京都博士だと…??ヤレヤレ。笑わせるんじゃないよまったく…(笑)」
??「はあ!?誰だテメエ!?」
北野「この俺こそ、真の京都博士さ!!」
??「なにい!?」
北野「いいか??室町幕府を作った奴は、足利尊氏っていうんだよ。何がソンシだ、笑わせんじゃねえよ(ドヤ顔)」
森田「いや、僕が教えた知識じゃん!!何をドヤ顔で語ってんの!?はっず!!」
??「…………………」
北野「しかもついでに教えてやろうか??京都の金閣寺を作った将軍は、足利義満っていうんだぜ!?知ってるか!?」
森田「いや誰でも知ってる!!しかもそれも、さっき僕が教えたし!!」
??「なん…だと…?足利義満…?」
北野「なんか驚愕してる!?おい大丈夫かコイツら!?」
??「まさか、俺より上の人間がいたなんて…」
北野「クックック…」
森田「いやいっぱいいる!!なんなら小学生でも知ってる人いっぱいいるから!!」
京都「俺様の名は、北野だ!!覚えておけエセ京都博士!!(笑)」
森田「よくそんなに堂々と自己紹介できるな!!」
巨宇「クソが…俺の名は巨宇 戸津木だ!!俺はまだ負けたわけじゃないからな!?勘違いしてんじゃねえ!!」
森田「京都好き!?」
巨宇「俺は歴史より、地理の方が得意なのさ。真の京都博士を名乗るつもりなら、そっちも対応してねえとな!!」
北野「フン…言うじゃねえか…来い!!」
森田「いやもう、お互い京都博士を名乗る資格ないから!!」
巨宇「じゃあ第1問目!!京都府の県庁所在地はどこでしょう!?」
森田「いや京都市!!」
北野「けんちょう…しょざいち??」
森田「まずそこから!?」
北野「なんて難しい問題だ…」
森田「なんならさっきより簡単だわ!!」
巨宇「まあ、おそらく東大生でも解けんだろうな(笑)」
北野「なん…だと…?」
森田「東大生をナメすぎじゃボケエ!!」
北野「…………………」
北野(おい森田!!)
森田(え?何??急に小声で話しかけてきて…)
北野(これの答えはなんだ??)
森田(ちょっと…素直にわからないって言いなよ…(笑))
北野(言わねーよ!!アイツに負けたことになるだろ!?)
森田(ガキか!!てゆーか、京都のことを誰よりも勉強したんだろ!?この程度のこともわからないの??(笑))
北野(バカ野郎!!東大生でもわからない問題だぞ!?流石に京都博士と呼ばれてる俺でも、わかるわけねえだろうが!!)
森田(マジで信じてたのそれ!?あと京都博士と誰も思ってねえから!!)
巨宇「おい。何をコソコソやってるんだ??」
北野「いや!!なんでもない!!」
北野(ならお前はわかんのかよ!!)
森田(いや、そりゃそうだろ(笑) 余裕で小学生でもわかるよ(笑))
北野(笑わせんな!!俺が解けない問題を、小学生が解けるわけねえだろうが!!)
森田(いや、君はどんだけ自分に自信あんだよ!!言っとくけど、君はバカだからね!?)
北野(ああん!?誰がバカだ!!)
巨宇「おい!!わかるのか!?わからないのか!?」
北野「はあ!?愚問だな。この程度の問題、この俺様がわからないわけがねえだろうが!!」
巨宇「何い!?そんなバカな!!じゃあ答えはなんだ!?」
北野「フン。バカが。この程度の問題、俺が答えるまでもない。だから杉本、答えを言っt」
巨宇「いや、お前がさっさと言えよ。お前に聞いてんだ」
北野「…………………」
森田「2度は通用しなかった!!ざまあ!!」
北野「…………………」
巨宇「…………………」
杉本「いつまで、この程度の問題で北野君の手を煩わせるでござるか??答えは京都市に決まってるでござるよ。超簡単でござる」
森田「言っちゃったよ!!マジで優しいな!!」
北野「その通りだ。まったく、この程度の問題をドヤ顔で出してくるなんて、とんでもなく愚かなバカ野郎だぜ…(ドヤ顔)」
森田「お前はマジで調子乗んな!!」
巨宇「えっと…「京都府の県庁所在地」で検索…」
森田「いや、お前もわからなかったんかい!!」
巨宇「い、いや!?ち、違うぞ!?ただちょっと不安だっただけだ!!」
森田「この程度の問題で不安になることがヤバい!!」
北野「ホントだよ。恥を知れ」
森田「お前も知れ!!小学生からやり直せ!!」
巨宇「畜生…このままじゃ、俺の京都博士としての面目が…」
森田「既にまったくない!!てか同じ高校生として恥ずかしいレベル!!」
北野「ホントだよ。その程度の知識で京都博士を名乗るとか、マジで笑わせるな(笑)」
森田「お前はマジで黙れ!!お前も解けてねえからな!?」
巨宇「そこまで言うなら、絶対に解けないとっておきの問題を、出してやろう…」
北野「フン。どーせ大したことないな(笑)」
森田「ホントに大したことなさそう…(笑)」
杉本「オラ、ワクワクするでござる!!」
森田「何この、杉本君の圧倒的強者感!!」
巨宇「現代の日本において、織田信長の生まれ変わりと言われている、超有名な天才高校生とは、一体誰でしょう!?」
森田「京都、全然関係ねえ!!」
北野「いや、まあ、あれだな、うん」
森田「あ、これわかってない奴だ(笑)」
森田「え!?てか京都の知識対決はもう終わり!?マジでお前らの京都に関する知識、あれだけだったの!?」
巨宇「その通りだ。京都に関する問題がもう思いつかない…」
森田「マジで京都博士、2度と名乗んな!!」
巨宇「で、どうだ貴様!?この問題はわかるか!?」
森田「えっと…うーーーん…」
北野(おい森田。わかるか??)
森田(いちいち僕に聞いてくんな!!そしてマジでわからん!!)
北野(なんだよ、肝心な時に使えねーな…)
森田(マジで張り倒すぞ!?)
北野(杉本、わかるか??)
杉本(わからないでござる…聞いたこともないでござる…)
北野(杉本ですらわからないなら…マジでムズいのか…)
巨宇「ほれぼれどーだ!!わからねえだろ!?(笑)」
北野「グヌヌ…死ぬほど悔しい…」
森田「てかマジで聞いたことすらない…本当にソイツは有名人なのか…??」
杉本「拙者もまったくわからないでござる…」
巨宇「おいコラ。さっさとギブアップしろよ(笑)」
北野「クソ…超絶悔しいが、森田も杉本もわからないみたいだし…どうしようも…はっ!?」
その時、北野に電流走る
北野「わかったああああああ!!!!」
森田「え!?マジで!?あの小学生未満の頭脳を持つ、あの北野君が!?」
杉本「スゴイでござる!!流石は北野君でござる!!」
巨宇「バ、バカな…わかるはずが…」
森田「で、答えは!?」
北野「この俺だ!!」
森田「は??」
杉本「…………………」
巨宇「…………………」
森田「えっと…もう1回言ってもらってもいい??」
北野「だから、この俺だ!!」
森田「そんなわけあるか!!自惚れもいい加減にしろ!!」
北野「いやだって…ほぼ全て該当してるじゃん…」
森田「どこがだよ!!ほとんど全て当てはまってねえじゃねえか!!まったく有名でもないし天才でもないわ!!」
北野「前々から思ってたんだよね…俺って頭がキレすぎて、マジで織田信長の生まれ変わりなんじゃないかってさ…(ドヤ顔)」
森田「そんな話、今初めて聞いたわ!!」
北野「おい猿。口がすぎるぞ」
森田「やかましいわ!!誰が豊臣秀吉だ!!」
北野「前世の記憶とかもちゃんとあるしな。ほらあれ、なんだっけ…本ナントカ寺の変態??」
森田「本能寺の変な!!本当に織田信長なら、一番忘れられねえ事件だわ!!」
北野「そこで全身燃えちゃったんだよなー。あー、マジで熱かったわー!」
森田「かっる!!そんな呑気だったの!?」
北野「そうそう俺にはわかる。だってこの俺が、令和の織田信長だもん(ドヤ顔)」
巨宇「そんなわけねえだろうが!!そんな痛々しい発言をよくできるなテメエは!!」
森田「間違いない!!聞いてて本当に恥ずかしい!!」
北野「俺のことじゃないなら、答えは何なんだよ??」
巨宇「聞いて驚くなよ…?その高校生とは……」
巨宇「俺のことだ!!!」
森田「は??」
北野「…………………」
杉本「…………………」
巨宇「この俺様こそが、織田信長の生まれ変わりと言われている、超天才最強有名高校生だ!!」
森田「いや、マジで発想が同レベルじゃねーか!!真面目に聞いて損したわ!!」
北野「あー間違えたわ。俺、あの徳川家康の生まれ変わりって言われてるんだったわ。あれだよあれ。天下統一した奴」
巨宇「あ、俺も間違えたわ。聖徳太子の生まれ変わりだったわ。あの、なんかスゴイことした」
森田「覚えてねえなら例に挙げるな!!」
北野「それなら俺は、室町幕府を作った源頼朝の生まれ変わりだ!!」
森田「だから、足利尊氏だっつーの!!人の話をちゃんと聞け!!そして覚えろ!!」
巨宇「フン。それなら俺は…えーと…うーん…」
北野「うーん…あと誰かいたかな…??」
森田「知ってる人の例が尽きた!!早!!」
巨宇「まあ、なんにせよ俺の方がスゴイ!!」
北野「いーや俺の方がスゴイ!!」
森田「ゴミみたいなことで張り合うな恥ずかしい!!お前ら高校生だぞ!?」
北野・巨宇「「これでも高校生ですが、何か???」」
森田「マジで黙りやがれ!!」
~完~