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親族に恋人探しを頼ったら、人生終わりだと思ってる

加藤「おい妹」


妹「なに?」


加藤「俺に女子を紹介してくれ」


妹「は??」


加藤「俺に、お前の友達の女子を紹介しろ」


妹「いや、何いってんの??」


加藤「なんだ?話が通じないのか?まったくどんだけバカなんだ…」


妹「殺すぞ!?」


加藤「もう一度だけ言ってやる。この俺に、お前の友達を紹介してくれ!!」


妹「何度聴いても、正気かと問い返したい!!」


加藤「正気だよ。正気じゃなきゃこんなこと聞けねえよ」


妹「その発言こそが、異常者の証明!!」


加藤「いいからお願いします。紹介してください。靴でも何でも舐めるんで」


妹「キモ!!こんな兄貴マジで嫌だ!!」


加藤「うるせえ!!俺だってこんなことしたくねえわ!!ここまでモテねえとは思わなくてよお!!」


妹「なっさけな…兄として本当に恥ずかしい」


加藤「ならお前は彼氏いんのか?」


妹「いないけど…」


加藤「なら同レベじゃん(笑)」


妹「一緒にすんな!!」


加藤「しっかし、なんでこんなモテないんだろーな…」


妹「確かに。普通は妹いる人って、結構普通に女子と話せて仲良くなれるもんだけど…」


加藤「わかってねえな」


妹「え?」


加藤「俺は、妹とは付き合うことはできない。これは当たり前だよな?」


妹「いやそりゃね?兄貴と付き合うとか吐き気する」


加藤「だからだ」


妹「は?」


加藤「俺も、お前となんて死んでも付き合おうと思わない。こんな可愛げのないクソ妹」


妹「クソ兄は黙ってやがれ!!」


加藤「だが、普通の女子に対してはそうはいかない」


加藤「少しでも付き合える可能性があると思うと、急に緊張してまったくしゃべれなくなる」


妹「なっさけな!!結局なっさけな!!」


加藤「だから、お前に合コンを開いて欲しいというわけだ!!」


妹「いや、そのだからはおかしいけど!?」


加藤「代わりに、俺の友達のガチイケメンを紹介してやるぞ??(笑)」


妹「マジで!?やるやる!!」


〜2週間後〜


妹「ちゃんとイケメン2人組を連れてきてくれたんでしょーね?」


加藤「当たり前だ。学校でも選りすぐりのイケメンを連れてきた」


妹「どれどれ…」


妹「ってドブサイクとキモブサイクじゃねえか!!」


北野「誰がキモブサイクだ!!」


志村「いや、お前はドブサイクだろ」


北野「いや鏡を見ろ。お前こそがドブサイクだ」


志村「いや俺はキモブサイクだ。間違いない」


北野「いや俺こそがキモブサイク。お前がドブサイク。」


加藤「どっちでもどーでもいい!!」


妹「どっちもブサイクには変わりねえから!!」


志村「おい。なんだこの生意気なブスは」


妹「誰がブスだゴルア!!」


加藤「俺の妹」


志村「こんな人を見る目がないアホ女がお前の妹とはな…お前の一家は終わったな」


妹「誰がアホ女だ!!」


加藤「いや、人を見る目はあって安心したわ(笑)」


志村「あんだとゴルア!!」


妹「おいクソ兄貴…これはどういうことだ??」


加藤「え?なにが?」


妹「どこがどうイケメンなんだよ…話が違いすぎる」


加藤「妹よ」


妹「あ?」


加藤「俺には、人脈がない!!」


妹「もうホントに、悲しい兄貴すぎる!!」


加藤「大体よお、お前はそんな人の友達に文句言えるほどカワイイ女子を連れてきてるのk」

加藤「ってカワイイいいいいいい!!全員レベル高!!」


妹「いや、アンタが屈指のイケメンを連れてくるって言うから、こっちも気合い入れたのよ」


加藤「ならどちらにせよお前は無理だった。だから結果オーライだな!!」


妹「マジ殺すぞこのゴミ兄貴!!」


加藤「まあとりあえず店に入ろうぜ!!」


妹「あ、当たり前だけど、そっち年上なんだからそっちがお金払ってね?(笑)」


加藤「グヌヌヌヌヌヌ…人の弱みに漬け込んで…」


妹「いやどこが!?」


志村「どうした?」


加藤「飯代、奢れだって」


志村「死んでも嫌だ」


加藤「見ろよ。あの顔面偏差値」


志村「それでも嫌だ」


加藤「この強情な金の亡者が!!」


志村「そもそも金が無い」


加藤「何しに来たんだコイツ!?」


北野「あ、俺はいいよ。奢っても」


加藤「ありがとう」


志村「恩に着るわ、北野」


北野「いや、お前らにじゃねーよ!!」


志村「とりあえず金貸してくれ」


北野「返せよ!?絶対返せよ!?」


志村「安心しろ。俺が死ぬ時に必ず返す。」


北野「それは、返さないと同義!!」


〜店の中で〜


志村「趣味は!?家で何してんの!?」


志村「中学校では何が流行ってるの!?」


妹「がっつくな!!このエロ男!!」


志村「誰がエロ男だ!!」


妹「こっちは中学生なんだぞ!?少しは遠慮しろ!!」


志村「は?中学生だからなんだよ」


妹「少しは気を遣え!!」


志村「いや、そっちこそ年下なんだから、むしろそっちが気を遣え」


妹「なんだこのゴミ男!?今すぐ失せろ!!」


妹「ちょっと、兄貴からもなんとか言って…」


加藤「…………………」


妹「え?」


加藤「い、いやー、えーと、うん。」


加藤「し、ししし志村くんさあ、まあ、少し落ち着いたほうが、ねえ?」


志村「え?なんて?」


妹「ダメだコイツ!!いつものキモ男モードに成り下がってやがる!!」


志村「まあ!コイツは女子を前にするとこうだからな(笑)」


加藤「い、いや、えーと、んーと、あー、いい天気だね。デュフフフフフ…」


妹「終わった…ゴミクズ合コン確定だ…」


妹「そっちのキモブサイクも、さっきから一言もしゃべらねえし…」


北野(クックック…合コンで沈黙を貫く俺、カッコイイぜ!!)


北野(みんな、静かなるこのイケメンに釘付けに違いない!!)


妹「なんかニヤニヤしてるし…ガチキモ」


志村「よっしゃー!!ライバル0!!」


優「あ、あの!!」


妹「え??」


志村「は??」


優「加藤さんのお兄さん!!」


妹「え?」


志村「は?」


加藤「え?俺?」


優「今度、デート行きませんか?」


加藤「え?」


志村「え?」


妹「え?」


加藤・志村・妹「ええええええええええええええ!?!?」


妹「え?大丈夫?優、頭打った?」


優「大丈夫だよ。顔がタイプだったの。」


加藤・志村・妹「ええええええええええええええ!?!?」


志村「こんなブサイクのどこがいいんだ!?」


加藤「おい!!テメエだけは黙れ!!」


妹「目をさまして!!よく見て優!!」


加藤「おいコラ妹!!どういうことだそれは!!」


〜次の日〜


加藤「いやー、悪いなお前ら(笑)」


志村「…………………」


北野「…………………」


加藤「まあお前らは相手にされなさすぎて、悔しすぎて口も聞けないと思うがな(笑)」


志村「…………………」


北野「…………………」


加藤「可哀想に、まあわかる奴にはわかるってことさ。この俺様の良さが(ドヤ顔)」


志村「あれ、男だろ」


加藤「は??」


北野「それな。女じゃない」


加藤「いやどゆこと!?」


志村「多分性別が違う。男だと思う。」


加藤「そんなわけあるか!!妹は女子校だぞ!?」


志村「きっと、ごまかして入ったんだよ」


加藤「女子校ナメんな!!」


志村「だってほら、全身検査とかしないでしょ?」


加藤「しなくてもバレるんだよ!!」


志村「とにかく、加藤に惚れるなんておかしい」


北野「それな。俺を差し置いて加藤に惚れるのは、流石におかしすぎる」


志村「いや、お前に惚れるのも100%ありえんけど(笑)」


北野「そんな!?」


加藤「とにかく!!この俺様はデートに誘われた。そしてお前達は何もなかった。」


加藤「つまり、貴様らは合コンの敗北者じゃけえ!!ギャハハハハハハ!!」


志村「ウッザ…マジ殺してえ…」


北野「フン。どーせすぐ別れる」


加藤「ま、思う存分イチャイチャしてくるわ(笑)」


志村「マジ腹立つわあ…」


加藤「じゃーな!!モテない雑魚雑魚童貞軍団!!」


志村「死ね」


北野「殺す」


〜加藤離脱後〜


志村「…………………」


志村「おい北野」


北野「え?どうした?」


志村「明日、尾行するぞ」


北野「はあ!?誰を!?」


志村「あのクズだ」


北野「なんのために!?」


志村「あんな可愛い子が、加藤みたいなゴミに一目惚れなんてするはずがない。確実に詐欺だ」


北野「だからといって、尾行するな!!」


志村「詐欺の現場を実際に見て、アイツが泣くまで大爆笑してやる!!」


北野「性根が腐ってやがる!!」


北野「…でも本当にラブラブだったら?」


志村「俺が泣く」


北野「もういくのやめろ!!」


〜次の日〜


志村「加藤アイツ、2時間前からいるじゃねえか…」


北野「すごい執念だ…」


志村「流石にキモキモ変態童貞はやることが違うな」


北野「まあ、俺らも加藤を見張るために2時間前からいるんだけど…(笑)」


志村「アイツなら、2時間前からスタンバっていると確信していたからな(笑)」


北野「だからって、なんで俺らもこんなことしなきゃいけねえんだよ!!」


志村「ホントだよ!!なんで大事な休日に、お前みたいな変人と加藤とかいうキモい奴をストーキングしなきいけねえんだよ!!」


北野「お前が誘ってきたんだろーが!!」


北野「…しかし、相手が来ないな」


志村「ドタキャンじゃね??(笑)」


北野「あ、来た」


志村「チッ」


優「加藤さん。ごめんなさい、お待たせしました…」


加藤「ぜ、ぜ、ぜ」


優「ぜ?」


加藤「ぜぜぜぜぜんぜん待ってないでしゅよ!!いいいいいいまきたところでしゅ!!」


志村「キモ!!こんな奴と死んでも付き合いたくねえわ!!」


優「ありがとうございます。お優しいんですね…」


北野「なんか、高評価だぞ??」


志村「なんでだ!?頭おかしいのか!?」


加藤「…………………」


蒼井「…………………」


加藤「…………………」


蒼井「…………………」


志村「なんもしゃべらねえぞ?」


北野「何が楽しいんだ?」


加藤「あ、あのののの」


蒼井「はい?」


加藤「きょきょきょ今日は、い、い、いい天気ですねねねねねね!!」


志村「こんな挙動不審なキモいやつ、絶対隣を歩きたくないわ!!」


蒼井「そうですね!!」


志村「なんで笑顔!?」


北野「もうダメだな。あれはガチで惚れてるわ」


志村「畜生…チクショおおおおおお!!」


北野「友達に彼女できた時の反応じゃねえ!!」


志村「仕方ない。祝うか…」


北野「最初からそうしろ!!」


志村「あ、そうだ」


北野「え??」


志村「アイツのために、一肌脱いでやるわ」


〜30分後〜


加藤「やべえええええ!!30分経つのに、俺まだこの子と三言くらいしか話せてねえ!!)


加藤(ほぼ沈黙!!でも話す内容がない!!)


加藤(てかずっと歩いてるだけだし!!これってデートと呼べるのか!?)


加藤(でもこの子、なぜかずっとニコニコしてる!!いーのかこれで!?)


加藤「…………………」


蒼井「…………………」


志村「おいゴルア!!」


加藤「え??」


志村「おいおいおいおい。なに町中でイチャイチャしてんですかあ?」


北野「はあ?隣の子、マジでカワウィィんですけどおお!!」


加藤「え?志村と北野?」


加藤(おい。なんだこれは!!)


志村(黙ってヤンキーの演技しろ。あのゴミのためだ)


志村「おいおいおいおい!!俺らの前でイチャイチャするとは、いい度胸だなあ!?」


加藤「いや、イチャイチャどころか会話もできてないんだけど…(笑)」


志村「これは罪深いわ。マジでボコボコにするしかねえなあ!!」


加藤「え?お前ら何して…」


志村(バカお前!!ここでお前がカッコイイ所を見せるチャンスだろうが!!)


加藤「し、志村!?」


志村(こんなチャンス、もう二度とないからな。モノにしろよ、加藤。)


加藤(し、志村…お、お前…)


志村(まったく。感謝しろよマジで…)


加藤(こんなチャンス二度とないとか、バカにすんじゃねえ!!)


志村(いや今そこにキレる!?)


志村(…とにかく、俺達の屍を越えてリア充になれ加藤!!)


加藤(志村…今日ほどお前と友達じゃなくて残念に思った日はねえぜ!!)


志村(え??俺達、友達じゃなかったの??)


加藤(とりあえず、お前達を心置きなくボコボコにすればいいんだな!?)


志村(いや、手加減はしろよ!?)


加藤(安心しろ。死なない程度には手加減する)


志村(最低限の手加減!!)


蒼井「あの、どーしたの?知り合い?」


加藤「いや。全然知らない。それよりヤンキーは危険だ!!俺から離れないで!!」


蒼井「え??」


志村「俺らの前でイチャイチャするとはいい度胸じゃねえかおいゴルア!!」


北野「ボコボコにされる覚悟はできてんだろーな?」


加藤「上等だよ。かかってこいや!!」


加藤「オラアアアアア!!」


志村「いや、まだ襲いかかってないんだけど!?」


ドカバキボカスカ

チーーーン


加藤「正義は勝つ!!」


志村「このクズ…ノー手加減できやがった…」


加藤「大丈夫!?ケガはない!?」


志村「…………………」


加藤「悪に染まったヤンキーはこの俺が滅ぼしたから!!もう安心して!!」


蒼井「…サイテー」


加藤「え??」


蒼井「なんで強いの!?」


加藤「は??」


蒼井「アタシ、弱くて情けない男が好きだったのに…」


加藤「え??」


蒼井「ダサくてキモくて弱くてカッコ悪くて情けない…そんなアナタが好きだったのに…」


加藤「え?これ今俺、褒められてんの?けなされてんの?」


蒼井「弱くて相手にすぐ土下座してペコペコしてるような激ダサ彼氏が欲しかったの!!」


加藤「マジで!?」


蒼井「ヤンキーに絡まれたら、アタシを見捨てて逃げ出すような情けない人が良かった!!」


加藤「いやそれでいいのかアンタは!?」


蒼井「なんならアタシを身代わりに差し出してくれたら百点満点だったのに!!」


加藤「本気で言ってんのアンタ!?」


蒼井「強くてカッコイイ男とか、マジで無理!!サイテー!!サヨナラ!!」


加藤「えええええええええええ!?!?」


加藤「え?マジ?」


志村「え?」


北野「え?」


加藤「…………………」


志村「…………………」


北野「…………………」


加藤「全部、お前らのせいだ…」


志村「は??」


加藤「お前らのせいで別れることになった!!お前らが余計な芝居してくるから!!」


志村「テメエもノリノリでぶん殴ってきたじゃねえか!!」


加藤「うるせえ!!とにかくお前らのせいで俺はフラレたんだ!!責任取れ!!」


志村「あんな頭おかしい女、フラレて良かっただろ(笑)」


加藤「俺にはもう二度とチャンスがねえんだぞ!?責任取りやがれ!!」


志村「あ、それ真に受けてたんだ(笑)」


加藤「あのまま、キモくてダサくて弱くて情けない俺のままでいたら、俺はフラレることはなかった!!」


志村「いや、それでいいのかお前は!?」


加藤「あの子と付き合えるならそれでいい!!」


志村「恋は盲目!!」


加藤「とにかく責任取れ。殴らせろ。」


志村「もう既に何度も殴っただろうが!!今度は俺が逆襲する番だ。覚悟しろ」


加藤「上等だ。息の根止める」


志村「ぶち殺す。」


加藤「オラアアアアア!!」


志村「死ねええええええ!!」


一般人「すいません警察ですか?なんか路地裏でヤンキー二人組が暴れてるんですが…」


〜完〜

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